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やられたら倍返し!〜銀行員との付き合い方part2〜

岡元公夫さん_画像 第34話

前回の続きです。
前回の最後に、「 本来は難しいはずの融資を自分が担当して実行することで融資先が成長し、感謝されることは、銀行員冥利に尽きます 」と述べました。

私はこれを「 ビジネスに携わる者の男のロマン 」と表現しました。自分も在職中にいくつかの取引先とそのような事例があります。退職した今でも、その会社の経営者の方とは良いお付き合いをさせていただいてます。

銀行員にも男のロマンとバンカーとしての誇りがあるのです。
彼らに経営者としての理念・目標を語り、事業内容について理解してもらい、資金面だけではなく取引先の紹介や、大家さんなら物件の紹介等をサポートしてもらえるようになれば、夢の実現に大幅に近づくことでしょう。

ただ、銀行が貸してくれるからといって、自分の投資スタンスを崩したり、基準を下げて不動産を買い進んだりするのは、絶対にいけません。
実際、失われた10年の時も、リーマンショックの時も、銀行が貸してくれるからと融資を受けて、不動産を買い進み破綻した法人・個人は多いのです。

■ 担当先の破たんは銀行員にとって脅威ではない

私たち大家さんにとって、破綻は最悪の事態です。しかし、銀行員は担当先が破綻することを状況によってはあまり恐れません。それには、銀行は融資をする時に1人の判断で実行することはないということが関係しています。

通常は支店内で、担当者→融資課長→支店長と稟議書をあげて判断します。金額が大きい案件やイレギュラーな案件については、銀行内ルールに則って本部に送られ、審査役→審査部長→役員等も判断に加わることがあります。

また、直接の審査ラインの他に、関係各部によるチェックが入ることもあります。同じ担当者が長期間、同じ融資先を担当することも多くありません。つまり、銀行は一つの取引先や融資案件を、複数の行員がチェックするようになっているのです。

そのため、銀行内部のルールに従って融資手続きを行い、そこに過失がない場合には、「 融資が不良債権化しても銀行員各個人に責任がストレートに降りかかる 」というケースは少なくなってきています。

もちろん銀行によって、差はあります。「 向こう傷を問わない 」体質のところもあれば、一度の失敗がその行員にとって致命傷となる銀行もあります。そういう銀行は「 石橋を叩いて渡らない 」体質と揶揄さることもあります。

ただ、総じて失われた10年以降、不良債権化したときの銀行員個人に対する責任追及は緩くなっています。つまり、「 自分が破綻したら銀行員も困るから、そんな融資はしないだろう 」という考えは通用しないということです。

実際、担当を引き継いだ時点で業況が悪化している先が破たんしたとして、いちいち責任を追及されていたら、現場が萎縮し、融資業務ができなくなりますし、皆が責任をとって飛ばされていたら銀行員がいなくなってしまいます。

■ 銀行員が恐れる「 サラリーマンリスク 」とは

では、銀行員は融資を判断する時に、何を心配するのでしょうか。それは、銀行が定めたルールから逸脱したり、決められた作業をきちんと遂行せずに実行したりした融資が不良債権化することです。

この場合、ミスをした銀行員に責任が降り懸かります。上司も監督・管理者責任が問われます。これが、銀行員のサラリーマンリスクです。銀行員はこのサラリーマンリスクを、融資先の破綻よりも恐れているといえます。

特に全くの純新規のプロパー融資については慎重です。融資を実行して数か月以内に返済が滞ったり、実は融資先が粉飾決算していて不良債権化したりしたら、実態把握が十分にできていなかったとして、当然に責任問題になります。

ですから銀行員は、中小企業や個人事業主に対する融資取引は、信用保証協会の保証を使ったり、十分な担保を取ったり、無担保プロパーで融資するにしても小口短期にしたりして、時間をかけて融資先の実態把握に努めることをします。

■ 銀行の調査能力を甘く見てはいけない

これに対して、不動産賃貸業は、銀行にとって事業内容が比較的わかりやすく、相応の担保も取りやすいため、融資取引の最初からいきなり、長期で多額の融資が実行されるケースが多くなります。他業種より、恵まれているともいえるでしょう。

ここで私が声を大にしていいたいのは、だからこそ、融資申し込み時に小手先の裏ワザのようなものは使わない方が良いということです。粉飾は当然に駄目です。

最近も節税も含めて、いろいろな小手先の裏ワザについて相談を受ける機会があります。それらはたいてい、すぐに発覚しそうだったり、すぐには発覚しなくても、数年後にはほぼ間違いなく発覚するようなものです。

そうなれば、期限の利益を喪失し、銀行から借り入れの一括返済を求められることになるでしょう。はっきりいって、皆さん、銀行の調査能力を甘く見すぎています

銀行は、融資申込者から提出された資料や個人信用情報照会のみを材料に、融資の審査をしているわけではありません。また、私もそうでしたが、銀行の融資担当者は、毎日何人もの百戦錬磨の会社経営者や財務・経理責任者と交渉をしています。

銀行取引初心者の大家さんの小手先の裏ワザなど簡単に見抜きます。その後、継続的に取り引きをするのならばなおさらです。

「 やられたら倍返し 」ではないですが、銀行にかかわらず変なことをすれば、その報いは何らかの形で自分に跳ね返ってきます

前回のコラムで書いたとおり、銀行とは正々堂々と付き合い、銀行員を味方につけましょう。それが不動産賃貸業でも、他の事業でも、事業拡大していくうえで、一番の近道と考えます。

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健美家不動産投資コラム

プロフィール

■ 岡元公夫さん

岡元さん

岡元公夫さんのブログ

年はアラフォー。
亡き父と2代続けての元メガバンカー。
銀行員時代は、東証一部上場の大手不動産会社から 個人の大家さんまで、融資主体に幅広く担当。 実家は祖父の代からの小規模ながらの大家さん。

■ 経歴

□2004年
実家の跡を継ぎ、東京城北エリアでマンション・アパート・戸建を取得開始。

□2008年2月
不動産賃貸業の修行の為、不動産開発・運営会社に転職し、プロパティマネジメントの責任者となる。

□2009年10月
不動産収入が年間6千万円ほどになり、デッドクロスもクリアできる目途がついたことから、サラリーマンを卒業。

□2011年
東京エステートバンク株式会社(東京房屋®)を設立。国内・台湾・中国の投資家・会社経営者の方にコンサルティングを行っている。

■ 所有物件

□築35年RCマンション
 1LDK×4戸、2K×8戸

□築20年RCマンション
 1R×10戸

□築13年鉄骨マンション
 2LDK×6戸、2DK×6戸

□築5年木造アパート
 1R×5戸、2DK×2戸

□登記上築52年(実態は新築同様)
 木造戸建 2LDK×1戸

□区分所有マンション 2LDK×1戸
  合計 45戸

□駐車場12台
 バイクガレージ26台

H22/9に築古戸建1戸取得
H23/9に築古戸建1戸取得
現在、料理中

■ 保有資格

・宅地建物取引主任者
・ファイナンシャルプランナー
・その他生損保等金融関連諸々

■ 税理士試験科目合格
 (簿・財・相・固)


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