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JALとANAの現状から見えること。10年前の破綻処理・再生からの教訓と拡大路線の検証

極東船長さん_画像 極東船長さん 第101話

2020/8/11 掲載

現在苦しんでいるインバウンド関連事業では、オイラの小さな宿泊業ですら大変な打撃を受けています。規模が大きな事業体はその比ではありません。

オイラが漁師をしていたころの話で恐縮ですが、船に乗り始めた頃に先輩の船乗りから教わった格言がありました。これは時化模様のなかを同時に航海していた大きな船と小さな船を比べた時の話です。

「 大きな船は大きな波を受けるが、小さな船は小さな波を受ける 」

大きな船( 漁船なら排水量300トンクラス )、小さな船( 漁船なら排水量30トンクラス )を例にしていますが、波高が3〜5メートルくらいの波がある中を同時に航海していたとします。

その時、大きな漁船ですと波の波長に船体全体が乗ることが出来ない為に、船首が波に突っ込んでしまいbow( 船首 )からdeck( 甲板 )へ大きな波が打ち込んでくるのです。

しかし、小さな漁船ですと、波の波長に上手く船体を乗せて操船できれば船首からの波をまともに受けずに航海出来ます。この言葉は、そうした船の性質を示しています。

※実際には風向と潮の速さ、うねりの大きさ、船速と針路で波の受け方は千差万別ですが・・・

当然、それ以上の大時化になると小さな漁船は船を航走することが出来なくなり、シーアンカー( 海中パラシュート )を使って船首を風に向け、時化が収まるまで漂流することになります。

一方、大きな船はこの程度の波ならまだ走れると無理を通し、更に大きな波を受けることになります。その結果、タンカー級の船がうねりの頭と次のうねりの頭に船体が跨ってしまい、二つに割れてしまうこともあるといいます。

■ ANAとJALの経営体質の違いから感じること

今回のコロナウイルスによる打撃は、オイラが小さな漁船だとしたらANA/JALは船体が割れる可能性のあるタンカークラスの打撃を受けているのでしょう。

今回、ANAとJALでは企業の経営方針・体質の違いから、財務状況を比べると面白いことが見えてきます。JALは10年前に株を紙切れにし、銀行に債務免除をしてもらい、株主と銀行と国に迷惑をかけて再建をした企業です。

その時の教訓から、売り上げよりも利益率を重視した筋肉質な経営体質へ変化しました。例えば飛行機のリース比率を所有航空機の15%程度に抑え、純有利子負債残高も低めです。( 2019決算から )



一方のANAは機体リースの比率が30%程度とJALの2倍もあり、有利子負債も4倍以上ある為に差し引きの純有利子負債残高も多いです。また、航空機リース料などを含め、固定支出も多く経費削減に限界があります。

ANAは破綻前のJALが担ってきた国際線を肩代わりし、拡大路線を取ってきました。更には国のインバウンド政策にも沿って設備投資を拡大してきました。

その経営方針の差が今回の緊急借入額にも出ています。具体的にはJALが3千億円に対して、ANAは1.3兆円もの資金借り入れ要請( 1兆円は政府保証 )をしました。

ANAはオイラの設備投資先行と借入拡大経営方針に近く、JALは赤井誠さんの筋肉質経営方針に近い考え方と言えば分かりやすいでしょうか( 苦笑 )。

両者の今回の新型コロナの影響はといえば、赤ちゃんは皆無ですがオイラは既知の有様です。JALが再建する際に稲森和夫氏から学んだように、オイラも今回のコロナ危機でもう一度リスク管理を学び直さなければと考えています。

■ コロナで前倒しになったこれからのオイラの目標

今回浮き彫りになったことに、レジデンス専門の賃貸業の強みがあります。今後はその部分に更に磨きをかけていくことが重要と考えています。

キャッシュフローが途絶えると企業は死んでしまいますので、現在眠らせている普通預金をペーパーアセットへ組み直し、そこから配当金を得ることなどが安定性のためには必要と感じています。

漠然と10年以上先にオイラの事業を金融資産管理会社へ移行することを考えていましたが、その時期を少し前倒しすることに。それに伴い、10年後の2030年、オイラのホールディングス株式会社の目標を決定しました。

ここで公表しますが、売却とインカムの積み増しで総額30億のペーパーアセットまで資産を増やし、受け取り配当4%( 年額1.2億 )を目指します。

同時に60億程度をフルローンで借入をして、路線価との乖離の多い好立地への新築比率を高め、相続評価の4割にあたる24億程度を圧縮。差し引きで6億の相続評価であれば、相続時は金融資産売却で対応できるでしょう。

事業計画達成の為には、今後フルローンで借入が出来る財務内容になるようにしていかなければなりません。拡大路線も抑えていかなければなりません。

出来るか出来ないかは分かりませんが、目標が定まれば次の転換点まで突き進むことが出来ます。


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プロフィール

■ 極東船長さん(きょくとうせんちょう)

極東船長さん

船長のブログ
極東船長の子供たちに伝えたいこと徒然

北海道の東の町在住
10棟300室の大家

■ 経歴

□1958年、北海道生まれ

高校卒業後、家業である漁業を継ぎ乗船、24歳から船長になる

□1993年(35才)
船の転覆を機に陸の仕事に就く。
収入が激減し、投資の勉強を開始。

□1995年(37才)
1棟目、札幌市内の中古APを購入(1DK×8戸、築5年)⇒売却

□1998年(40才)
2棟目、札幌市内の中古APを購入(1K×14戸、築10年)⇒売却

□2004年(46才)
3棟目、新築APを札幌市内に建てる(1DK×15戸、土地から取得して新築)⇒売却

□2005年(47才)
4棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1DK×10戸、築7年)⇒売却

□2005年(47才)
5棟目、苫小牧市内の中古APを購入(1K2戸×2DK×4戸、築10年)⇒売却

□2006年(48才)
6棟目、札幌市内に新築APを建てる(1LDK×8室、新築)

□2007年(49才)
7棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×12室、築3年)

□2007年(49才)
8棟目、道東某市内に中古APを購入(1DK×20室、築4年)

他にも都内区分、中国区分、苫小牧の中古AP等、様々な物件の売買を続けながら、徐々に規模を拡大。

□2009〜2017年(51〜59才)
札幌市中央区にRCマンション11棟を新築(うち3棟売却済)

□2018年(60才)
所有物件は個人と法人合わせて20棟450室

家賃年収は4億強、諸経費控除後の税引き前CFは1億強、税引き後CFで8千万円

※物件は常に売買しているため、タイミングによって変わります。

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