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住みたい田舎ランキング首都圏エリア上位の埼玉県加須市。加須駅周辺で病院を核としたまちづくり構想を策定

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2023/04/20 配信

加須駅

栃木県、群馬県、茨城県の県境に位置する埼玉県加須市は、田園都市であるが、都心へのアクセスも良い。

UIJターンを促進する様々な施策がなされ転入超過が続いており、住みたい田舎ランキング首都圏エリアの上位にも食い込んでいる。

東武伊勢崎線加須駅周辺に埼玉県済生会加須病院が開院し、病院を核としたまちづくりが策定され、注目される。

■ 全国住みたい田舎上位の埼玉県加須市。転入超過が続く

出典:加須市
出典:加須市

埼玉県加須市は、関東平野のど真ん中、埼玉県東北部に位置し、群馬県と栃木県、茨城県に接する。利根川が市を横断して流れ、栃木県に入ると渡良瀬遊水地があり自然環境豊かな田園都市である。

東京都心からは50キロ圏の限界地域であり、東武伊勢崎線で浅草まで1時間、隣接する久喜市のJR宇都宮線栗橋駅まで出れば、東京駅や新宿駅まで直通で1時間でありアクセスも悪くない。十分、都心に通勤可能な地域であるといえるだろう。

市は、引越し費用の助成や移住体験ツアーの実施、三世代同居住宅の住宅費用助成など、UIJターンを促進する様々な施策をおこなっている。

その甲斐もあってか、2023年「住みたい田舎ランキング」首都圏エリア(宝島社)では、総合5位にランクインする人気を見せている。移住支援や医療、子育てなどを総合評価したものだ。

実際に、市の人口は11万人強で近年微減してはいるものの、一貫して転入超過の傾向が続いている。特に、栗橋駅に近い後述する野中地区では、アクセス便の良さだけでなく、大型ショッピングモールも多く生活便の良いことから、人口が急増している。

■ 加須駅周辺で病院を核としたスーパーシティ構想策定

「病院を核とした加須駅周辺の新たなまちづくり構想」出典:加須市
「病院を核とした加須駅周辺の新たなまちづくり構想」出典:加須市

2023年2月、加須市では、「病院を核とした加須駅周辺の新たなまちづくり構想」を策定した。2022年6月に開院した埼玉県済生会加須病院を中核に、加須駅周辺地域を「ウェルネス」、「スマート」、「レジリエンス」の3つの要素を融合したスーパーシティとして、新たなまちづくりを展開したい考えだ。埼玉県のスーパーシティ構想を下敷きにしている。

対象となるのは、加須駅からおおむね徒歩10分圏のエリアだ。済生会加須病院は南口にあるが、その病院西側エリアが事業化に優位性があるとし、「優先的まちづくりゾーン」として、優先的に再開発を進める。

「優先的まちづくりゾーン」には、複合商業施設をはじめ、「食の駅」と称した農産物直売所・レストラン、体験型農園、都市公園、医療関連施設などを整備する計画だ。

「まちなかにぎわいゾーン」は、JR加須駅により近いエリアと、反対側の北口エリアに広がる。既存中心市街地をいかし、新たなまちづくりによる波及効果によって活性化や居住促進を図っていく。

「一体的まちづくりゾーン」は、「優先的まちづくりゾーン」のさらに外側エリアとなる。「優先的まちづくりゾーン」と一体的にまちづくりを進める。有機農業拠点やスマート農業拠点、営農型太陽光発電拠点の整備などが計画されている。地域農業の活性化を目的としたまちづくりが考えられている。

特徴的なのは、地域農業を一つの軸としたまちづくりとなっていることだろう。加須市が農業が盛んで自然環境豊かな地域であることを示しているといえる。

農地の真ん中に建つ済生会加須病院
農地の真ん中に建つ済生会加須病院

現状、加須駅の南口は、駅前の住宅地域を除くと、ほぼ農地一色である。済生会加須病院は農地の真ん中にポツリと建っているような印象を受ける。今後、「病院を核とした加須駅周辺の新たなまちづくり構想」によって、この地域の様相は一変することが予想される。

伸びしろの大きい投資地域を考えている不動産投資家にとっても、注目したい地域といえるのではないだろうか。

■ 加須市東部の野中地区では大規模土地区画整理事業が進行

出典:加須市
出典:加須市

加須市の主要鉄道路線は東武線だが、南東部の久喜市との境界である野中地区は、JR宇都宮線栗橋駅から1.5キロと近い。

この地域では、ピアシティ、カインズモールなどの大規模商業施設があり、利便性が高いものの、無秩序な市街化が進行して居住環境が悪化してきていた。そこで、加須市が主体となって、2001年から大規模な土地区画整理事業がおこなわれている。

2022年の時点では、約6割の区画整理が進捗している。既に野中地区の人口は、直近5年間で200%増加し、利便性を求めて人が集まって来ている。区画整理は2028年の完了が予定されており、まだ今後の人口流入も予想される。

加須駅周辺のまちづくりのみならず、直近では野中地区の動向にも注目したい。

取材・文:佐藤永一郎(さとうえいいちろう)

佐藤永一郎

FP不動産投資よろず相談所

■ 主な経歴

筑波大学大学院修了。新潟大学大学院博士後期課程在籍。2級FP技能士。会計事務所で約10年、中小企業、不動産オーナーの節税コンサルティングや融資サポートなどに携わる。スタートアップのCFO、監査役などを経て、築古戸建ての不動産投資家として独立。不動産投資のコンサルオフィス「FP不動産投資よろず相談所(https://fprealestateoffice.jp/)」を運営している。不動産投資や税金をテーマとした執筆活動もおこなう。大学院にて所得税制を研究中。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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