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宇都宮駅西口で複合施設の建設が着工。北関東有数の中核都市のさらなる発展を後押し

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2023/11/04 配信

駅の東口ではLRTが開業
地域中心地での再開発が加速

2023年8月に路面電車としては75年ぶり、全線新設LRTとしては国内初となる「芳賀・宇都宮LRT」が開業した栃木県宇都宮市。

初年度から経常黒字が見込まれるなど経営は順調で、すでに全国から100件超の視察を受け入れるなど、地方都市のまちづくりの面でも注目を集めている。

栃木県の県庁所在地である宇都宮市。2018年をピークに人口は減少しており、近年は約51万人で推移している。まちの中心駅は東北本線や日光線、東北・山形・秋田新幹線が乗り入れるJR宇都宮駅だ。
栃木県の県庁所在地である宇都宮市。2018年をピークに人口は減少しており、近年は約51万人で推移している。まちの中心駅は東北本線や日光線、東北・山形・秋田新幹線が乗り入れるJR宇都宮駅だ。

宇都宮駅の東口にLRTが開業したことに加え、同エリアでは各種施設・住宅の整備が進むなど再開発が目覚ましいが、その反対側、西口でも複合施設の建築が始まっている。それが「宇都宮駅西口南地区第一種市街地再開発事業」だ。

同地区は宇都宮の玄関口でありながら、建物の老朽化や土地の有効活用ができていない状況となっており、中心市街地の活性化や景観形成、安全・安心なまちづくりの観点などの課題を抱えていた。

市街地再開発事業を行うことで土地の健全な合理化と都市機能の更新を図ることを目的に2021年4月に都市計画が決定、翌年7月には組合設立が認可され事業が本格化していたが、今年9月下旬に施設本体の着工が始まっている。

計画地は宇都宮駅から」徒歩1分で地区面積は約0.2ha。建物は地上20階・地下1階建て。基礎免震構造で長期優良住宅とZEH-M orientedの取得を予定しており、安心・安全・環境に配慮したサステナブルな施設になることを目指す。

事業の計画地と完成予想CG。建物の延床面積は約1万3240㎡で、住宅や商業施設を整備する。 画像出典:プレスリリース
事業の計画地と完成予想CG。建物の延床面積は約1万3240㎡で、住宅や商業施設を整備する。
画像出典:プレスリリース

駅西口広場に面する外観は、ガラスを多用し一体的で大きな面の外観。従前の小規模なテナントが連なっていた風景を更新し、宇都宮駅前の風格ある都市空間を新たに形成する。周辺と連続したまちなみ景観を形成する緑化も実施する方針だ。

施設1~3階部分の低層部は店舗で、上層部は総戸数101戸の住宅となる。住居は1LDK~4LDK(3LDK中心)で、各居室に採光と通風を確保。プライバシーやセキュリティに配慮した内廊下で、テレワークなどに利用できる住宅共用ラウンジも設ける予定。竣工は2026年の予定だ。

地方中核都市は軒並み少子高齢化などの課題を抱え得ており、中心市街地のにぎわい再生も求められている。都心居住を推進するコンパクトシティ化や大都市圏からの移住に対するニーズも高まるなか、まちの中心駅の至近に商業・住宅からなる複合施設がつくられるのは、時代に即した再開発と言えるだろう。

宇都宮駅周辺地区では「宇都宮駅東口地区整備事業」として、2022年8月に商業・業務・宿泊複合施設「ウツノミヤテラス」、2022年11月にコンベンションセンター「ライトキューブ宇都宮」が開業するなど、まちの再整備が進められてきた。西口もこれに続く格好で、将来的にはLRTの西口延伸も構想されている。ますますの発展が期待されるエリアだ。

西口エリアでは駅から少し離れた先手・宮島地区やバンバ地区などの中心市街地でも再開発が予定されている、これら地域は宇都宮城の城下町として栄えてきたが、人口の郊外流出で商業が衰退し活気を失いつつある。

老朽化した木造家屋も多く、防災面から建物の更新は大きな課題であり、市街地の活性活につなげる再開発事業が検討されている。集合住宅や商業施設、駐車場、拠点広場、ホテルなどを整備する方針だ。

不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の「住まいインデックス」によると、直近3年間で宇都宮市の賃貸マンションの賃料は4.50%、中古マンション価格は5.66%上昇した。緩やかな動きだが、今後の再開発次第では大きく変わるかもしれない。

同市は北関東有数の中核都市であり、宇都宮駅には新幹線が乗り入れ、東北自動車道などの道路網も充実している。羽田空港や成田空港へのリムジンバスも運行するなどアクセスは良好で、首都圏のベッドタウンとしての側面もある。

これまでの駅東口の再開発、今後の西口やその周辺の再開発が、さらなるまちの活性化につながっていくだろう。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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