※引用:ヨドバシカメラ
ヨドバシカメラ・オフィス・その他店舗の入った複合ビル
ヨドバシカメラは、宮城県の仙台駅東口直結の建物となる「ヨドバシ仙台第1ビル」を6月2日にオープンした。
建物規模は、敷地面積15,430㎡・延床面積76,500㎡・地下1階地上12階建て。仙台駅に隣接しており、駅直結の複合施設となる。
※引用:ヨドバシカメラ
上記の位置図に描かれている第2ビルは、2012年にオープンしたビルで、旧仙台ヨドバシビルと近隣のマンションを合わせて再開発したもの。
第2ビルに入っていた「ヨドバシカメラ マルチメディア仙台」は第1ビルへ移転。施設の開業日となる6月2日に改めてオープンした。
第1ビルのフロア構成は以下の図の通り。
※引用:ヨドバシカメラ
1階には飲食店街と高速バスのターミナル・待合室が入る。隣接する仙台駅の交通ターミナルが拡張される形だ。
また、仙台第2ビルで営業している「石井スポーツ ヨドバシ仙台店」が近日、第1ビルでリニューアルオープンする予定。
2階~4階に第2ビルから移転してきたヨドバシカメラの店舗が入り、5階~6階には別の店舗テナントが入る。発表されている店舗の数は11で、例えば以下のようなものだ。
- ユニクロ
- GU
- ABC MART
- J!NS
- REGAL SHOES
- ほけんの窓口
ハイブランドや地産地消を意識した店舗というわけではなく、多くの人になじみ深い店舗が複数入ると言えるだろう。
6階~9階は約1,600台分の駐車場となっている。店舗への来客が利用する駐車場だけではなく、カーシェアリングサービスも配備されるということで、旅行者や出張者の拠点にもなりそうだ。
9階~12階はオフィスフロアで、賃貸面積は約10,000㎡となる。オフィスエントランスは仙台駅直結で、雨に濡れることなく駅からビル内へ移動可能だ。
※引用:ヨドバシカメラ
オフィステナントについては特に発表されていないが、アクセスが非常に良く、建物内でカーシェアを使える利点もあるので、有名企業・大手企業が入ることを期待したい。
ヨドバシカメラが開発したビルであれば、1階にはヨドバシカメラのフロアが入りそうなものだが、自社のフロアが2階からとなっているのは理由がある。
今回の開発は国交省から「優良な民間都市再生事業計画」として認定を受けており、ビルの低層部に商業・飲食テナントを誘致すること、バス発着所及び待合所を整備することなどが決められていた。
なお、認定によって、ヨドバシカメラは金融支援や税制上の特例措置などを受けている。
仙台市宮城野区の地価は強い勢いで上昇中
国交省は2023年3月に1月1日時点での地価公示を公表した。ヨドバシ仙台第1ビルが建設された仙台駅東口周辺は、仙台市の宮城野区(みやぎのく)に該当する。
商業地の全国変動率ランキングを見ると、22位に宮城野区がランクインしている。その変動率は18.8%のプラスだ。
仙台市は東日本大震災からの復興策として、ビルの建て替え支援や容積率の緩和などを打ち出しており、復興策は地価の向上という結果を生んでいる。今後も施策効果の持続に期待したい。
取材・文:
(はたそうへい)