新年明けましておめでとうございます。
昨年は、コラムのご愛読、誠に有難うございました。
本年も微力ながら、読者の皆様にお役に立てていただける情報を発信させて頂ければと思いますので、何卒、宜しくお願い申し上げます。
前回のコラムで、Lマンション理事会の実態のきっかけになったお話をさせて頂きました。
参照→120話:家族のために購入した分譲マンションが知らぬ間に乗っ取られる!?Lマンション理事会の実例【その1】
今回もその続きで、理事選挙の状況についてもう少し詳しくご紹介させて頂きます。
近年、バブル期に大量に新築された区分分譲マンションが築40年を迎えつつあり、且つ、長年の積立修繕金を潤沢に保有する大型物件も増えています。
一方では、オーナー様の諸事情により、理事会や管理組合運営が、一人称&当事者意識で運営されていない物件もあります。
更に、区分所有法が(性善説を前提に)改訂されて、詳細は本稿では省略させて頂きますが、管理組合総会では、従来よりも少ない議決数で決議が通りやすくなり、功罪両面から大きな転換期を迎えました。
参照→99話:20年ぶりに区分所有法が大改訂!第三者管理方式での共用部管理会社の残念な実情【その3】
この改訂は、あくまで性善説で「マンションの建て替えを円滑にしよう」という、業界からの意向も盛り込まれての改訂だと、愚生は考えていますので、本稿のような性悪説を前提としたプロテクトは、管理組合員の方々が自主的に防衛するしかございません。
そしてある意味、本稿のような事例は、どの物件でも起こり得ることかもしれませんので、特に入門者が区分分譲マンションを購入、運営なさる場合のご参考になれば幸いでございます。
今回も「区分分譲マンション研究会」会員のOさまからお伺いしたお話を、愚生が漫画を交えて、入門者の方にも分かりやすく、解説させて頂きます。
是非、ご参考にして頂ければ幸いです。
■管理会社変更後、理事の人数も増え理事長の意見が通りやすく!
前回コラムでご紹介させて頂いた、Oさんが家族の為にと考えてご購入なさったLマンションは、第27期(1990年築、2017年時)にTコミュニュティーからNハウジングへ共用部管理会社が変更になりました。
すると2017年度の理事会が6名(内幹事1名)だった状況から、2018年には理事候補申し込みがいきなり12名となり、監事にも2名が手を上げました。
そして、旧理事会の互選で新理事を入れた、理事8名、総会に計られました。(図1)

図1において、白色アイコンは従来からの理事を表しています。
一方黒色アイコンは、理事長が管理組合理事メンバーに相談なしに、独断で大幅な値引きをして複数の区分専有部を売却した(Oさま達の有志組合員が想定している)理事長の仲間と思われるメンバーです。
一番左側の列は選挙前の従来理事会。
真ん中の列は、共用部管理会社変更後の、27期に立候補した12名のメンバー。
一番右側の列が、審議の結果、理事会役員に決定したメンバーです。
このように、黒色メンバーが理事会の過半数を占める結果となったのです。
■Oさん達有志組合員が考えている、この先に発生するリスク
この理事会メンバーの決定を見て、Oさんら有志組合員の皆様は、以下のようなリスクを考えています。
- 理事長関係者(図1の黒色)が、毎年理事として就任し続けて、理事会の過半数以上を確保し、理事会乗っ取りを維持して、理事会と管理組合、更にマンション共用部財産(特に積立修繕金)の私物化を進めて行く。
- 理事長と繋がりのある建設会社(第120話コラム御参照方)との癒着が想定される。
実際に、その建設会社の社員が、個人でLマンションのある区分専有部を購入し、理事と修繕委員会の委員長になっている。 - 修繕積立金を想定以上に値上げ(8倍程度に値上げの動議)し、高額な工事や無駄な工事を増やして、理事長とつながりのある建設会社から、図1の黒色メンバー関係者がフィーを受け取る可能性がある。
- 毎月の修繕積立金が大幅(8倍程度)に値上げされることにより、現在の区分所有者達が、ご自身の専有部を叩き売りしてでも負担回避のため手放した場合、格安で多くの区分専有部を図1の黒色関係者が買い増しでき、更にはそれ以外にも同じような考えを持つ悪意のオーナーの発生リスクがある。
このように、図1を眺めながら①~④を色々と考えますと、Oさんならずとも、読者の皆様でも大きなリスクをお感じになられると思います。
そして実際にそれは現実となり、更に大変な問題が発生し、Oさんから「分譲マンション研究会」に報告されることとなったのです。
図1の関係等が非常に複雑なのに加えて、今後の展開が、更にややこしくなるため、これ以降のお話は、次回にまわしたいと思います。
新年早々に非常に重たいお話となりましたが、区分所有法大改訂のみならず、より広い不動産関係法令に影響すると思われる事件?に発展しますので、次回も、更にOさんからの事例ご紹介をさせて頂きます。
「分譲マンション研究会」では、前回ご紹介したような、リアル会場での会合・会食の他、日常的にLINEでの情報交換を行っています。入会は無料、入退会はご自由・任意となっていますので、以下に紹介させて頂きます。
『分譲マンション研究会』のご案内
区分マンションご所有の皆さま
「分譲マンション研究会」は、分譲マンションの管理組合運営に関心のある区分マンションのオーナー、専門家の集まりです。マンションは、ご自身が住むマンション、投資用マンションのどちらも対象です。
この研究会ではマンションの管理、トラブルの解決、マンションの修繕等の情報交換を行っています。参加希望者は下記のQRコードを読み取るとLINEグループに参加することができます。
「分譲マンション研究会」ではLINEでの情報交換のほか、zoomでのセミナー、交流会も開催しています。
皆さまのご参加をお待ちしております。

会長 湯浅 俊典









