今日も、私 大家のプーさんのコラム連載54回目をご覧頂き、ありがとうございます!コラム54回目は、【入居者さんが立て続けに逮捕された!家賃はどうなる!?】をテーマに書いていきたいと思います。
■3カ月で二人の入居者さんが逮捕!
入居者さんが逮捕されました。しかも、ここ3か月で2人もw
逮捕理由は公務執行妨害罪です。逮捕とはいえ、比較的ライトな逮捕ですw(ライトとか言ったら怒られますね…)
人は皆、程度の差さえあれ、過ちを犯すものだと思っています。
ですので、こういうこともあるよなと受け止めています。
(ちなみに僕には前科はありませんw、綺麗な身です)
こういう時に、「管理会社での業務経験があって良かった」と思います。というのも、管理会社時代に多くはありませんが、年に1回程度は入居者の逮捕というものを経験したからです。
ヘビーな話ですので大きな声では言えないのですが、それがらみで入居者の方にナイフを向けられたこともありましたw。ナイフを向けられたその後の事はちょっと公開できません、、。
話を戻します。僕の物件の入居者さんが2人も警察の方に迷惑をお掛けする、「公務執行妨害」で逮捕されました。ダメな事ですが、素人をいじめるよりは、プロに歯向かう勇気を称えたいと思います!(僕は何を言っているのでしょうかwww)
■明暗が分かれた。ポイントは「家賃保証会社さん」
逮捕されるレベルの事をするのは、絶対に悪い事です。
ただ、罪の内容によっては今後、改心さえして頂ければ良い場合もありますし、もっと言えば、家賃を払ってくれればなおのこと良いです。
が、逮捕をされた方たちは逮捕後、家賃を払わなくなりました。
僕は2件の滞納者(前科者)と家賃を払ってもらうために直面する事になりました。。
結論から言うと、「家賃保証会社さんの補償内容」によって、明暗が分かれました。僕はほぼすべての物件で、保証会社さんに入ってもらっていますが、利用している保証会社は1社ではありません。そのため、補償内容も異なるのです。
2件の逮捕があったうち、一件の方の保証会社さんは、逮捕された入居者の家賃滞納分を補填してくださいました。また、滞納が続くようであれば、退去まで面倒をみて頂けることになりました。
もう1件の方はというと、逮捕は「免責事項」に該当し、保証契約は打ち切りとなりました。前者は自主客付での入居者さんでした。後者は、賃貸仲介業者さんに客付をして頂いた入居者さんでした。
ここで具体的な保証会社名を出すと、「大家のプーさんは保証会社さんから紹介料をもらっているんじゃない?!」とか言われそうなので(そんな世の中ですw)、保証会社名は明言しません。
入居者さんの逮捕が免責にならない保証会社は存在しますので、ぜひ調べてみて下さい。
■「オーダーメイド」を求めていいのは太客だけ
なぜ、2件で明暗が分かれたのか。それは、客付を誰が行ったかが関係しています。前者は「自主客付」だったと書きました。そのため、僕は自分で補償内容の厚い保証会社さんを選択できました。
一方、後者は客付会社さんで客付けしていただきました。その為、客付け会社さんに全てを一任しており、保証会社さんの選択も客付会社さんが行いました。
こういう時、僕はその会社さんに「保証会社はこの会社限定でお願いします」等とは言いません。不動産会社の社員さんは、指示される事を嫌う傾向があるからです。
1回くらいなら頼み事も良いのですが、何度も指示をしたりすると、「面倒なお客さん認定」を受けることになります。(勝手に僕が思っているだけかもしれませんがw)。
それに、僕から「入居者さんが逮捕されても免責にならないココの保証会社を使って欲しい」とお願いしても、その客付会社さんがその保証会社さんと提携しているとも限りません。
ですので、あえて「客付を任せるならば、余程おかしな事以外は全て任せきる」ことを意識して、実際にそれを貫いています。今後も、そのスタンスを変えるつもりはありません。
仕事に、自分だけの特別な「オーダーメイド」を求めると、多くの場合、相手にとって迷惑な客になります。特別な「オーダーメイド」を求めて良い人がいるとすれば、それはいわゆる「太客」です。
そして僕はまだそれほどの関係性は築けていませんでした。
ですので、入居者が逮捕されたことで保証会社のサービスが打ち切られても、それは想定していたリスクの範疇として受け入れました。
■トラブルに事前に備えるためにはトラブルを知ることが大切
ところで、「入居者が逮捕されるなんて、どんなアパートなんだよ」と思った方がいるかもしれません。しかし、この物件が特別荒れていたわけでもないのです。
入居者の逮捕は、不動産に関わる人なら誰にとっても関係のある事だと僕は思います。ですので、「そういうこともあるかもしれない」という前提で、対策を講じる必要があります。僕の対策は以下の通りです。
①逮捕されても保証してくれる保証会社さんを知っておく
※ただし、客付を賃貸会社さんに任せた場合は、その保証会社を使えるとは限らない
②保証会社さんが入居者の逮捕を「免責」にしている場合は、逮捕後、速やかに入居者との間で「解約届」と「残存物の所有権放棄の書面」を取り交わす。できれば弁護士を介入させる事が望ましい
③無理のない借入と、安い金額で不動産を仕入れる
え?最後の「無理のない借入と、安い金額で不動産を仕入れる」ってどういうこと?と思った方もいるかもしれません。実はこれこそ、自分でできる上に確実にダメージを減らせる方法です。
借金をして高値掴みをした場合、返済比率が上がり、1部屋分の家賃がストップしただけでも資金繰りが悪化し、ストレスも増えます。でも安く買っていて返済にも余裕があれば、焦る必要はないわけです。安いは正義ですw
トラブルは、必ず起こるものです。
不動産は、トラブルがなければラッキー、トラブルが続いたらそれが普通、と考えるくらいでちょうどいいと思いっています。
前半で、僕は「管理会社での実務経験があって良かった」と書きました。様々なトラブルに直面しましたので、たいていの事は対処方法がすぐに浮かびます。それから、それに備えた準備もできる限りしています。
繰り返しますが、トラブルとは、事前に備えておく力が重要であり、事前に備えておくためには、「どんな事が起こるかを知っている」ことが大切です。
■最悪のシナリオを想定し、備えておく
不動産投資は成功している人、もしくは極悪非道系の人ばかり注目されますが、実際にはちょっと良い事があったり、ちょっと悪いことがあったりしながらコツコツやっている大家さんが大半です。
そんな不動産ビジネスを行う中で、僕は常に「最悪のシナリオ」に備えるクセをつけることが大事だと思っています。僕が今、のんびりと大家業ができているのは、その「最悪のシナリオ」への備えがあるからです。
だから、何があっても夜はぐっすり眠れますし、もし一時的に眠れないような何かが起きた時も、最後は自分で解決する準備ができています。何も起こらないのが一番ですが、何か起きたら淡々と対処するのみです。
皆さんは、自分の物件で入居者が逮捕されたら、何をすればよいか準備はできていますか?うまくいっている時も油断せず、あらかじめ対策を講じておきましょう。それが、長く大家業を続けていくためのコツだと思います。