先日、税務署に行き確定申告書を提出してきました。今は直接行かなくても電子申告(e-TAX)も出来ますが、私はいまだに直接持参しています。
理由は持参した際に押して頂ける「収受印」が欲しいという気持ち的な部分です。それでも申告会場の込み合った駐車場に着くたびに、「来年こそは電子申告だな」といつも思います(笑)。
ちなみに、私が確定申告をする際に意識していることが、「なるべく早く提出する」という事です。それは、ある金融機関の担当者さんから言われた言葉がキッカケでした。
それは、はじめての確定申告の年に、その控えを持って金融機関へ報告しに行った時のことでした。そこで、税務署からの収受印の日付を見て、「申告期間が始まってすぐ申告されたのですね。堅実ですね」と担当者さんに言われて、意外に思いました。
私としては初めての確定申告で不安だったので、申告期間が始まってすぐに提出したのですが、金融機関の担当者さんからは、「大切な事を後回しにせずきちんと出来る人」と思っていただけたようです(笑)。こういうところも見ているのか、と思いました。
担当者さんは、「なかにはこちらから申告書の提出を何度も催促して、ようやく持って来てくださる方もいるんです。ですので、ご自身で持って来て頂けるのは大変ありがたい」とも話していました。
それ以来、こういったものはなるべく早めに提出することを心がけています。そもそも、今期の利益や税額を早めに理解する事は、次の一手を早めに考えるためにも有効です。つまり、メリットばかりです。
余談ですが、確定申告の期間より遅くなると延滞金がつくなどペナルティが発生するものの、早く提出する分には問題がないという事を知ってからは、さらに提出が早くなってしまっています(笑)。
■疑問点をどう解決するか
ちなみに、金融機関へは郵送で済ませずに、担当者に直接手渡すようにしています。その際に、こちらの実績や今後の目標を伝えるだけでなく、金融機関さんの動向についても伺っています。希少なアピールチャンスですので、話す内容も準備をしてから訪問しています。
不動産投資を始めた時、簿記や会計の知識はゼロだったので、数字の動きを理解するのにとても苦労しました。今思えばそれほど難しい内容ではないのですが、当時の自分は、「資産計上とは?」「借方・貸方って何?」「そもそも仕訳とは?」など知らない言葉ばかりで、頭を抱えていました。
分からない事は先輩大家さんに訊くこともありましたが、何度も聞くのは気が引けるので、基本的にはネットで調べました。分からないフレーズや仕訳が出て来た時には、「仕訳 ○○(分からない単語)」でひたすら調べました。それだけで大抵の疑問は解決し、会計入力の事も少しずつ理解できるようになりました。
当時使っていた会計ソフトは、「やよいの青色申告」というものでした。その後、法人を設立してからは「弥生会計」に変え、今も利用しています。わからない点はメールや電話で質問できて、回答も早いので助かっています。
先日もシステムの移行に戸惑ったのですが、電話で説明を受けて解決することができました。
■アパートを売却した分の納税額
そして今年も申告期間より少しだけ早く、確定申告書を提出してきました。去年はアパートを売却したので、「譲渡所得」の内訳を提出する必要がありました。これは土地や建物を譲渡(売却)した際に、譲渡所得金額を計算するためのものです。
計算はシンプルで、売却での収入から経費を引くことで計算できます。式にすると、
「収入(物件の売却価格)-必要経費(取得費 + 譲渡費用)= 譲渡所得金額」
実際に今回のおおよその数字を入れると、以下のようになりました。
「収入(1,450万円)- 取得費(土地:1,100万円 + 建物:50万円)+ 譲渡費用(仲介手数料等:60万円)= 譲渡所得金額:240万円」
土地の価格についてですが、土地は減価しないので9年前の購入時に会計入力した土地の価額=1,100万円を入れます。一方、建物は減価するため、購入時に会計入力した700万円から減価していき、途中リフォームで資産計上したものなども合わせると売却時で50万円となったので、その価額を式に入れました。
その結果、譲渡所得金額は240万円となりました。
この金額に税率をかけると税額が分かります。今回は長期譲渡所得でしたので、以下となりました。
復興特別所得税:36万円×2.1%=0.8万円
住民税:240万円×5%=12万円
納税額合計:48.8万円
1,800万円のアパートを約9年保有し、1,450万円で売却した今回の私の税額は約49万円でした。実際にはここから給与所得と合算し、住宅ローンや各控除をするので、この半額くらいになりました。
※詳しくは、顧問税理士さんや、国税庁ホームページや、管轄の税務署へご確認ください。
参照:国税庁ホームページ
■会計の知識は身を助ける
賃貸経営も投資という側面がある以上、売却して初めて最終的な利益が分かります。会計の知識がなければ、税金がいくらかかるのか予測することができません。思った以上の金額になってしまえば資金計画が狂うこともあり得ます。
私ももちろん完全ではありませんが、自分なりに確定申告や会計と向き合ってきたおかげで、今では金融機関の方とも自分の言葉で数字の話が出来るようになりました。
売却の時期の判断や自分自身の今後の賃貸経営の行方を考える際の助けにもなっていると感じます。これからも会計の勉強は続けていきたいと思っています。
今回のアパートは個人で購入し、9年間運営した後で、売却しました。この物件を通じて様々な経験ができたので、私を成長させてくれた物件だと思っています。この経験と得た資金を次に活かしていきたいと思います。
それではまた次回、お会いしましょう!