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東京から一番近い南国リゾートの宮崎・青島の地価が急上昇中 移住人気などで売買実勢価格が数年で倍に

都市計画・再開発(地域情報)/福岡/九州・沖縄 ニュース

2023/12/30 配信

先日、波乗りニーノさんと東京から宮崎に移住した菊地美佳さんの大家対談記事を全4回にわたってお届けしたところだが、対談の中で「今、宮崎の青島がアツい」といった発言があった。これは一体どういうことだろうか。

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神話「海幸彦山幸彦伝説」の舞台にもなっている青島

そもそも青島とは、宮崎市の南東部、宮崎駅から車で30分ほどの距離に位置する、本土から橋を渡って上陸することのできる周囲1.5kmほどの小島そのものを指す名称であるが、周辺のエリア等まで含めて「青島」とされている。

島は全域が亜熱帯性植物に覆われており、まさに南国といったトロピカルな雰囲気に包まれている。島の中心部には青島神社があり、宮崎でキャンプを行うプロ野球チームなどが必勝祈願に訪れることでも知られる。また島をとりまく波状岩は「鬼の洗濯板」と呼ばれ、青島と合わせて観光名所となっている。

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亜熱帯の植物と神社の組み合わせで独自の雰囲気を醸す青島神社

青島は宮崎空港から車で15分ほどで行くことができる。大阪から宮崎までは飛行機でたった1時間、東京から宮崎までも1時間半ほどで行けるため、もっとも気軽に行ける南国リゾートといっても過言ではない。

実際、海外旅行が現代のように身近なものではなかった50、60年前には、若いカップルにとって遠い異国の地ハワイを連想させるような宮崎、そして青島は新婚旅行で行きたい場所ナンバーワンの地であった。なんと最盛期は結婚したカップルの約40%が宮崎に訪れたというから驚きだ。

そんな宮崎の新婚旅行ブームは10年ほど続いたが、その後沖縄旅行や海外旅行の流行などに伴いかつての賑わいは徐々に失われることとなる。

特に1990年代から2000年代にかけての青島の落ち込みはひどいものであった。廃業したホテルや結婚式場が廃墟として放置され心霊スポットだなんだと噂されたり、参道の商店街もシャッター街化していたりと、宮崎県民にとって青島があまり良い印象のものではなくなってしまっていた。

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現代版海の家として誕生した青島ビーチパーク 引用:AOSHIMA BEACH PARK

そんな青島エリアだが、近年再開発が進み、県外サーファーの移住先やおしゃれな観光地として再び人気を取り戻している。潮目が変わったのは8年前に青島海水浴場内に複数のコンテナショップが立ち並ぶ「青島ビーチパーク」が官民連携によってつくられたあたりから。

ビーチパークによる青島活性化の取り組みに牽引されるように、個人単位でもショップの開業や海とともに生きるライフスタイルの発信などが徐々に盛り上がりを見せ、さらには長らく遊休地となっていた広大なホテル跡地に開業した複合リゾート施設「青島ビーチビレッジ」や、県内で10年ぶりの新規開業となる結婚式場「アマンダンブルー青島」など、大掛かりな再開発も近年相次いでいる。

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青島ビーチビレッジ内にあるNFTを絡めた投資要素を含む宿泊施設「NOT A HOTEL」

このような盛り上がりは、市況にもしっかりと反映されている様子。県が実施した令和5年地価調査において、青島が県内の地価上昇率でトップに躍り出たのだ。

住宅地では青島1丁目が変動率5.1%で28,900(円/m2)、商業地では青島2丁目が変動率3.1%で36,500(円/m2)といずれも最大の伸び率となった。県は結果について「供給は極めて少ないが、県外資本や移住者からの需要が高く、価格の上昇が顕著なため」と分析している。

青島は海と山に挟まれたエリアで、住宅地はあまり広くない。空き家自体はそれなりに見かけるが、売り物件の数自体は非常に少ないようだ。

実際、住宅ポータルサイトLIFULL HOME’で中古売り戸建を検索したところ、記事執筆時点で宮崎市に306件の売り物件があるのに対し、青島エリアの物件はわずか3件、売り土地も492件のうち2件のみであった。

過去の取引事例を見ると、最近は概ね坪20万円前後で取引されている様子。3年ほど前までは坪10万円を下回る水準であったようなので、実勢価格の上昇度合いは基準地価の上昇率をはるかにしのぐ勢いだ。

菊地美佳さんが対談で言われていた「最近このあたりの地価が1.5倍になったらしい」という発言も、より真実味を増してくる。

青島に移住したい人のなかには、物件の供給がないため、とりあえず賃貸で宮崎市内に引っ越して生活しながら、虎視眈々と青島の売り物件を狙う二段階移住者も居るそうだ。商業地でも今後新たなホテルの開業が予定されているなど、ビーチカルチャーの発信地としてますます存在感を増していく宮崎・青島から目が話せ得ない。

健美家編集部(協力:Tamaarai(たまあらい))

Tamaarai

■ 主な経歴

地方都市でサラリーマン業、ライター業、大家業の3足のわらじで活動する30代。 趣味は物件と料理のDIY。 特技は人の顔と名前を覚えること。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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