※引用:太田市
太田市は自動車メーカーSUBARUのお膝元
群馬県太田市の太田駅前で、土地区画整理・再開発の事業が進んでいる。
太田市は群馬県の南東部に位置しており、埼玉県との県境に当たるエリアだ。南に流れている利根川を挟んで、埼玉県の熊谷市と接している。
※引用:群馬県
2023年3月末時点における太田市の人口は22万2,196人で、世帯数は10万269世帯。
直近10年間の人口推移を見ると、2018年までは少しずつ人口増加を続けていたが、コロナの影響もあってか2021年以降は少しずつ人口減少が続いている状況だ。
※参照:太田市
太田市の人口を首都圏の都市と比較すると、太田市の人口は2023年3月時点で約22万2,200人に対して、東京都西部の府中市が約25万9,500人、つくばエクスプレス沿線の流山市が約20万9,500人となっている。太田市の人口は東京郊外の都市とほぼ同じと言えるだろう。
なお、太田市は自動車メーカーSUBARU発祥の地であり、太田駅から徒歩6分の位置にあるSUBARU本工場の住所は「太田市スバル町1-1」となっている。これは正式に行政から認められている住所だ。
※引用:SUBARU
SUBARUのウェブサイトによると、太田市の工場に勤める従業員数は4,521人(2023年5月時点)。SUBARUは太田市の産業を支えていると言っても差し支えないだろう。
太田駅は東武鉄道の路線が通っている駅で、利用できる路線は東武伊勢崎線・小泉線・桐生線の3路線。東武鉄道のウェブサイトによると、2021年の1日平均乗降客数は8,720人となっている。
太田市は市街地総合再生計画を策定
太田市は2014年に「太田駅南口地区市街地総合再生計画」を策定しており、対象範囲は約9.6ヘクタールと広大だ。
※引用:太田市
太田市は太田駅前を市の「顔」と位置付けており、国の交付金制度を活用したり市から助成金を出したりすることで、民間の市街地再開発事業を誘致したいと考えている。
再開発は再生計画の対象範囲を小分けにして進められており、これまでに第二地区(約0.8ヘクタール)の再開発が2018年に完了している。
※引用:太田市
なお、第一地区は道路事業となっているため、建物が建つわけではなさそうだ。2023年5月時点では、さらに第三地区と第四地区の計画が進行している。
第三地区の対象範囲は、市街地総合再生計画の対象範囲のうち、左肩部分に当たる約1.6ヘクタールのエリアだ。
市が公開している図面では、当該エリアに「ジェイプラザショッピングセンター」という建物が建っており、ドン・キホーテなどが入っている。
太田市が決定した再開発事業の概要を見ると、再開発建物の主要用途は住宅・商業施設・駐車場だ。おそらくゲタ履きのマンションが建つということだろう。
第四地区の対象範囲は第三地区に接した約0.2ヘクタールのエリアで、こちらはオフィスビルや飲食店などが入るビルと駐車場を再開発するというものだ。
再開発建物の用途は業務施設・商業施設・住宅・駐車場となっている。こちらも規模は違えど第三地区と似たような建物が建つことになりそうだ。
再生計画の対象範囲と各地区の範囲を見ると、駅に近い北側のエリアから順に再開発の計画が進んでいることがわかる。
エリア内を南側へ行くと次第に駅から遠ざかることになるが、順次再開発が進めば、太田駅前のイメージも変わっていくことだろう。今後のさらなる開発進展に期待したい。
取材・文:
(はたそうへい)