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東京と世界をつなぐ玄関口高輪ゲートウェイ 見えてきた品川再開発の全貌

都市計画・再開発/東京 ニュース

2020/10/16 配信

2020年3月14日、山手線で30番目の新駅“高輪ゲートウェイ駅”が開業した。コロナの影響で大々的なイベントは、縮小を余儀なくされたが、新駅の開業は、これから控える大きなプロジェクト「品川開発プロジェクト」の小さな第一歩だったのだ。

お話を伺ったのは、JR東日本の村上祐二氏。2000年東日本旅客鉄道に入社。2014年新駅設置発表のタイミングで、新駅周辺のまちづくりを担う現部署に異動。それまでは横浜駅や浜松町駅など、ターミナル駅周辺の開発計画に携わってきた。

この20年で、会社の方向が変わってきていることを感じているそうだ。“鉄道事業”中心から、お客様目線で“生活の豊かさの実現”に向き合う風土に変わってきたという。

そんな中で、駅の在り方や、駅ナカの活用、街全体への影響等についても、徹底的に考えたプロジェクトが展開される。

ライトアップされた高輪ゲートウェイ駅。新駅の照明デザインは、「街のランドマークとなる暖かな光の駅舎」をコンセプトとし、建築の特徴である大屋根を照らし、柔らかな光に包まれたコンコースを演出。この照明デザインは、東京駅丸の内駅舎ライトアップを手がけ、世界で活躍している照明デザイナーの面出薫(めんでかおる)氏によるもの。
ライトアップされた高輪ゲートウェイ駅。新駅の照明デザインは、「街のランドマークとなる暖かな光の駅舎」をコンセプトとし、建築の特徴である大屋根を照らし、柔らかな光に包まれたコンコースを演出。この照明デザインは、東京駅丸の内駅舎ライトアップを手がけ、世界で活躍している照明デザイナーの面出薫(めんでかおる)氏によるもの。

■高輪ゲートウェイ駅への想い

村上氏に新駅への想いを語っていただいた。「“駅を創る”ということにおいて、逃げも隠れもできませんので、エキマチ一体の街づくりは、その覚悟を持って進めています。」

オリンピック前の開業を掲げ、“新しい東京の入口。世界へ羽ばたく玄関口”という役割と、周辺の住民の方にも喜んでいただける。街の誇りになるような駅”。その両方を強く意識したという。

そして、完成したのが隈研吾さんデザインの、和を意識した開放感溢れる駅舎だ。駅構内は吹き抜けとなっており、天井からの明るい光を感じられる。側面はガラス張りで、品川、芝浦方面の高層ビルがよく見える。

改札を入ると、AI決済店舗の「TOUCH TO GO」がある。店員がいない無人キャッシュレス店舗だ。改札外3階のスターバックス内には、「STATION BOOTH」(JR東日本の駅ナカシェアオフィス)も設置されている。

駅構内を歩くと、いくつかのロボットに出会う。ロボットは、警備や清掃、移動支援、案内等の多岐に亘る機能を担っている。

AI案内ロボット、AIサイネージは、利用者の音声を認識し、駅構内や周辺、乗換情報などを日本語、英語、中国語、韓国語で案内してくれる。新しい試みが盛りだくさんだ。
AI案内ロボット、AIサイネージは、利用者の音声を認識し、駅構内や周辺、乗換情報などを日本語、英語、中国語、韓国語で案内してくれる。新しい試みが盛りだくさんだ。

■“ゲートウェイ”の位置づけ

この地域は、古来より街道が通じ江戸の玄関口として賑わいをみせていた。明治時代には地域をつなぐ鉄道が開通という歴史的背景を持っている。

あたらしい街は、世界中から先進的な企業と人材が集う国際交流拠点の形成が、そして新駅はこの地域の歴史を受け継ぎ、今後も交流拠点の核としての機能を担うことが期待されている。

「過去と未来」、「日本と世界」、そして「多くの人々をつなぐ結節点」として、街全体の発展に寄与する“ゲートウェイ”になることを目指している。

隈研吾氏デザインによる駅舎。高さ30メートルの3階建て。2階コンコースや1階ホームの内装には、木目調のタイルやパネルが多く用いられ、「和」の雰囲気を感じられるデザインとなっている。折り紙をモチーフにした大屋根は、日本の伝統建築の障子をイメージして、白いフレームに膜が張られているのが特徴。
隈研吾氏デザインによる駅舎。高さ30メートルの3階建て。2階コンコースや1階ホームの内装には、木目調のタイルやパネルが多く用いられ、「和」の雰囲気を感じられるデザインとなっている。折り紙をモチーフにした大屋根は、日本の伝統建築の障子をイメージして、白いフレームに膜が張られているのが特徴。

■都市計画の決定

「品川開発プロジェクト」は、品川車両基地跡地をJRが再開発する
プロジェクトで、第T期では、超高層建物(1・3・4街区)と低層建物(2街区)が建設される。

2019年4月に都市計画決定され、2020年に工事着手される。まちづくりのコンセプトである「グローバルゲートウェイ品川」にふさわしい景観を実現するため、まち全体のデザイン構想について、世界的に著名な建築設計事務所「Pickard Chilton」及び「隈研吾建築都市設計事務所」を、デザインアーキテクトとして起用。

日本の新たなる玄関口となる国際交流拠点にふさわしい景観の実現を目指している。

C全体街並みパース
芝浦港南地区(東側)から計画地方面(北西側)を望む。2020年3月に高輪ゲートウェイ駅開業。2024年度に第T期(1街区〜4街区)まちびらき予定。 左から、4街区(南棟)、4街区(北棟)、3街区、2街区(低層)、1街区となる。
全体配置図。品川駅寄りの5街区と6街区は品川駅周辺の基盤整備の進捗と連携して2030年代の完成を想定。
全体配置図。品川駅寄りの5街区と6街区は品川駅周辺の基盤整備の進捗と連携して2030年代の完成を想定。

街全体のデザインについては、以下が指針となっている。

●各街区の複数建物を、「日本列島の島々」に見立て、「アーキペラーゴ(列島)」を創出。
●かつて海岸線であった場所の記憶を想起させる滑らかな「フロー(流れ)」のような歩行者ネットワークを整備。
●低層部は、各建物の豊かな緑を連ねることで、都市に緑の丘を構築。
●高層部は、頂部に統一した動きをつくり、分節で強調した建物コーナーを、新駅前広場や、結節空間に向けることで、建物同士のつながりを持たせ、各建物が個性を持ちながらも、「群としての一体感」を表現。
●高輪ゲートウェイ駅前は、「エキマチ一体まちづくり」の象徴として、和を感じられるデザインの新駅と、緑豊かで滑らかな曲線をもつ、4街区建物によってつくり出される「360度の広場空間」を形成。

■ゲートウェイの先にある未来

「この街は、将来どんな街になるのか?」

“世界につながり、地域をつなぐ、エキマチ一体の都市基盤形成”の方針の下に、3つの計画が位置づけられとのこと。

@ 国際ビジネス交流拠点の顔となる、新駅前の重層的な広場の整備
A 駅と街全体を一体的につなぐ交流空間の創出
B 芝浦港南地区や高輪地区など周辺地域とつながる基盤整備

今まで車両基地で分断されていた東西を歩行者専用道でつなぎ、将来的には品川駅と高輪ゲートウェイ駅を南北方向に結ぶデッキを整備する計画である。高輪ゲートウェイ駅の前には、約6500uの歩行者広場が出来、情報発信の場や交流・イベントスペースとして活用されるそうだ。

E駅前デッキ

新駅歩行者広場(約6500u)。情報発信や交流・イベントスペースを設け、国際交流の舞台として活用。地域に開かれた緑豊かな広場とするとともに、高輪ゲートウェイ駅前における災害活動にも活用。
新駅歩行者広場(約6500u)。情報発信や交流・イベントスペースを設け、国際交流の舞台として活用。地域に開かれた緑豊かな広場とするとともに、高輪ゲートウェイ駅前における災害活動にも活用。

その他、品川駅・田町駅周辺の整備・開発動向は以下が予定されている。
●羽田空港の国際化、リニア中央新幹線の整備
●環状第4号線及び延伸部の整備
●京急品川駅の地平化
●泉岳寺駅の改良

数年後、このあたりは、今までとはまったく異なる新しい街の姿を見せることであろう。

新駅より品川方面を望む。高輪ゲートウェイ駅開業にあわせたイベントのTakanawa Gateway Festは2020年9月で終了。4街区の建設予定地となる。
新駅より品川方面を望む。高輪ゲートウェイ駅開業にあわせたイベントのTakanawa Gateway Festは2020年9月で終了。4街区の建設予定地となる。

お話を伺った方
“高輪ゲートウェイ駅”周辺の開発プロジェクトに携わる、東日本旅客鉄道株式会社事業創造本部品川まちづくり部門 都市計画・エリアマネジメントグループ グループリーダー 村上祐二氏
H村上様写真

取材・文 和田野学

【プロフィール】(株)リクルートで住宅情報事業部、(株)リクルートスーモカンパニーで不動産広告事業に携わる。首都圏、関西、広島、九州エリアの営業、取材活動を通じて、多くの不動産デベロッパー、ハウスメーカー、地元不動産会社とのパイプを持つ。現在は会社経営。

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