歩⾏者ネットワーク整備により
渋谷のまちの回遊性向上を図る
「渋⾕駅」と隣接する桜丘エリアで11月30日、新たなランドマーク「Shibuya SakuraStage(渋⾕サクラステージ)」が竣工を迎える。これに先んじて、11月23日、竣工記者発表・内覧会が行われた。
本事業は、東急不動産が「渋⾕駅桜丘⼝地区第⼀種市街地再開発事業」として推し進めてきたもの。
東急グループはこれまで、渋⾕駅中⼼地区に「渋⾕ヒカリエ」、「渋⾕ストリーム」、「渋⾕フクラス」、「渋⾕スクランブルスクエア第I 期(東棟)」を開業してきたが、「渋⾕サクラステージ」は渋⾕駅中⼼地区で唯⼀、住宅を整備した大規模複合施設ということでも注目を集めている。
ちなみに桜丘は、渋谷駅南口からすぐの場所にありながら、鉄道・国道246 号によって分断されていたエリア。老朽化した建物が多く、駅近という立地が活かされないままだった。
今回の再開発では渋谷駅との分断という課題を解消すべく歩⾏者デッキが整備されたほか、縦軸動線「アーバン・コア」が導⼊され、地下からの動線もスムーズになった。
また、11⽉30⽇の竣⼯以降は、3階の渋⾕ストリーム側からの北⾃由通路と、2階の渋⾕駅⻄⼝歩道橋デッキが開通。
2024年秋には渋⾕駅南⼝新改札⼝が開通する予定となっており、桜丘エリアと渋谷中心街の回遊性向上が期待されている。
渋⾕駅周辺最⼤級のオフィスフロアや
ハイアットブランドのサービスアパートメントも登場
開発地の施工面積は約2.6ha。SHIBUYAサイド(A街区:延べ床面積約184,700㎡)と、SAKURAサイド(B街区:約69,100㎡)から成り、
SHIBUYAサイドはのSHIBUYAタワー(地上39階建て・高さ179ⅿ)と、セントラルビル(地上17階建て・高さ90ⅿ)。
SAKURAサイドはSAKURAタワー(地上30階建て・高さ127ⅿ)と、SAKURAテラスで構成されている。
同施設には渋⾕駅周辺再開発において最⼤級の賃貸⾯積(約100,000㎡)を誇るオフィス、住宅「ブランズ渋⾕桜丘」、100店舗超の商業施設が整備されるほか、2024年2月26日にはサービスアパートメント「ハイアット ハウス 東京 渋谷」も開業予定。
さらに、国際医療施設、サービスアパートメント、⼦育て⽀援施設といった、ワーカー・居住者向けサポート機能も導入される。
最先端のトレンド&カルチャー創出を目指し
イベントスペースや広場を整備
同施設が今回力を入れているのが、桜丘エリアに根付いている、「趣味を楽しむ」というローカルカルチャーの踏襲だ。
さまざまなイベントやプロモーションに対応するイベントスペース「BLOOM GATE」(SHIBUYAタワー3階)を始め、季節の催事、企業によるPRイベントなどの様々な体験の場を創出する3つのステージ「ときめきSTAGE/アーバン・コア」、「にぎわいSTAGE」、「はぐくみSTAGE」を整備。
さらに2024年7⽉より利⽤開始となるShibuya Sakura Stage 4階には、次世代のクリエイターが集うグローバル・クリエイション拠点「404 NOT FOUND」がオープンし、⾳楽・⾷・アート・エンターテイメントなど、多種多様なイベントを開催していく予定となっている。
また、クリエイティブ産業に関わる⼈やスタートアップに向けた起業⽀援施設「manoma」(SHIBUYAタワー38階)も、2024 年2⽉運営開始予定。
併設するレストランやラウンジバーとも連携しながら、カンファレンスやパーティー、トークイベントや商品発表や展⽰会等などを通して、クリエイティブ産業における⼈やスタートアップの交流促進を図っていく。
店舗等がおおむね開業するのは、2024 年7 ⽉26 ⽇。同日に「まちびらきイベント」も開催される予定だ。
「Shibuya SakuraStage(渋⾕サクラステージ)」の登場で、再び注目を浴び始めた桜丘エリア。いまはまだ古い街並みが残ったままだが、新たなランドマークの登場により、周辺の様子も変わっていく可能性がある。今後の街の変化にも要注目だ。
健美家編集部(協力:
(さいとうかずみ))