
再開発建物の概要
東京都品川区の大崎駅東口エリアで大規模な再開発計画が進行中だ。
再開発の対象地は大崎駅の南東に位置しており、線路と東側を流れる目黒川に挟まれた約4.1ヘクタールの土地となっている。

※引用:品川区
再開発は東西2つの地区に分けて進められ、西地区では3つの再開発ビルが、東地区では2つの再開発ビルがそれぞれ計画されている。
西地区の計画では、A地区に19階建てでオフィスや店舗などが入る複合施設が整備される。
B地区には38階建てで住宅や店舗などを含む複合施設が計画されており、この建物は西地区の中で最も高い約140mの高さとなる。そして、C地区には7階建てのオフィスビルが建設される予定だ。
その一方で、東地区では最高35階建て、延床面積約133,000㎡規模の複合施設が計画されている。
東地区の建物構成は、住宅棟(35階建て)とオフィス棟(21階建て)だ。

※引用:品川区
再開発事業の今後のスケジュールとしては、2025年春に都市計画決定を受け、2025年度から2026年度にかけて再開発組合を設立する予定だ。
その後、2027年度から2028年度に権利変換計画の認可を目指している。
西地区は2030年度に着工し、A・Bの敷地が2032年度から2033年度、C敷地は2035年度の竣工を目指す。
東地区の再開発建物については、2027年度から2028年度の工事着手を予定し、2030年度から2031年度の竣工を目指している。
再開発対象エリアの特徴と課題
品川区は再開発の推進に向けて「大崎駅東口第4地区 まちづくりガイドライン 」を策定しており、その中で再開発対象エリアの特徴を複数挙げている。
1つ目は、大崎駅東口第4地区は、大崎駅周辺エリアにおいて東の顔となる立地特性を持っているということだ。
対象エリアは1日当たり20万人以上の乗降客数を持つ大崎駅から近い上に、東京都内の東西をつなぐ幹線道路である山手通りに面している。

また、対象エリアは電車からの視認性が非常に高いのも特徴的だ。複数の路線(JR山手線・湘南新宿ライン・埼京線など)から地区全体を見渡せるため、大崎駅周辺地域の東の玄関口としての役割を果たすポテンシャルを有している。
2つ目の特徴は、大崎駅周辺にはかつて町工場等が集積し、ものづくりのまちとして発展してきた歴史を持っていることだ。
現在でも、本社機能や研究開発機能を中心にものづくり企業が集まっており「東京のものづくり産業を先導する拠点」としての性格を持っている。
一方で、ガイドラインでは対象エリアの課題も指摘している。簡単にまとめると、土地のポテンシャルは高いのに、ポテンシャルを活かした土地活用ができていないということだ。
1つ目の課題は、対象エリア内には狭い道路に面した小さい敷地に建物が密集している上に、建物の老朽化や遊休地化が進んでいること。
また、対象地の東側には目黒川が流れているが、川を活かした土地活用ができていない。

2つ目の課題は、駅へのアクセス性が良くないというものだ。対象地の中には歩道のない行き止まり道路が多く、その大半は幅員4m未満で防災上の課題も抱えている。
再開発によって建物が更新され、複数の都市機能を有するものになれば、防災上の課題や駅前エリアの強みを活かした土地の活用ができる。
また、線路沿いに敷設されて大崎駅の南側に接続する歩行者デッキを設けることも構想されており、これによって駅からのアクセス性も向上するだろう。
再開発が大崎エリアの魅力をさらに向上させることを期待したいところだ。
取材・文:(はたそうへい)







