こんにちは、モーガンです! 7月18日( 日 )に第二種電気工事士の技能試験を受けました。しっかり準備して臨んだので、合格できていると思いますが、1カ月後の発表を待ちたいと思います。見事合格したら、コラムでも報告しますね( 報告がない場合は、お察しください )
この第二種電気工事士試験は、経済産業省が定める国家資格で、一般家庭や小規模な店舗の電気工事を行うための資格です。合格すると電気機器の配線や照明、コンセントなどの設置工事ができるようになります。
私は、保有するアパートのバリューアップ工事をDIYで行うことがあるので、常々受験する必要性を感じていたのですが、数年前に受けた宅地建物取引士の勉強が結構大変だったので、ずっと先延ばしにしていました。
そして、この春に重い腰をあげて勉強を始めたのですが、「 もっと早くから学んでおくべきだった… 」と後悔しています。その内容がとても実務的で、工事の費用削減はもちろんのこと、入居者さんに安全な居住空間を提供するためにも、必要不可欠な知識ばかりだったからです。
第二種電気工事士は、私のような築古物件を再生する投資家にはもちろん、新築や電気工事を外注する人にとっても、役に立つ資格なので、ご紹介したいと思います。
■ 不動産投資家が第二種電気工事士を取得するメリットとは?
第二種電気工事士の資格を取得するメリットは、戸建、アパート、マンション、店舗・事務所などの収益物件に電気工事をするための「 基礎知識 」と、安全に施工する「 技能 」が身につくということです。
私がやりたいことの一つに、照明の交換があります。築の古いアパートには蛍光灯が付いていることが多いのですが、明るさが足りないため、せっかく張り替えたおしゃれなアクセントクロスやフロアタイルが「 内見映え 」しません。
蛍光灯の見栄えが古臭いこともあるので、最低でもLEDシーリングライト、こだわるならスポットライトによる間接照明に交換したいところです。
そのためには蛍光灯の器具から電線を取り外した上で、引っ掛けシーリングもしくは、新しい照明に直接配線を差し込む必要があるのですが、安全な施工を担保するために、電気工事士の有資格者しかできないことになっています。
左は角形の引っ掛けシーリングで、右は丸型です。一度は目にされたことがありますよね。こちらを天井にねじ止めすれば、LEDなどほとんどのシーリングライトの取り付けに対応することができます。
引掛シーリングに電線を繋ぐためには、ストリッパーという道具で電線のシース( 外皮のこと )から絶縁被覆を2mmほど露出するように剥ぎとった上で、10mmに切った白線の心線を設置側( もしくはW )と表示されている穴に深く差し込みます。そして黒線の心線をもう片方の穴に差し込めば完了です。
このスキルは、蛍光灯以外にも油汚れがこびりついたキッチンの手元灯を新品に変えたり、ドアホンをテレビドアホンに交換したり、浴室の壁に美装のリアテックシートを施工するために浴室灯を脱着したりする時にも役立ちます。
資格さえあれば、わざわざ電気屋さんを呼ぶことなく、数分でできてしまいます。電気工事士で学んだ施工規定を守れば安全も担保できますし、コスパも最高です!
■ 電気工事を外注する人のメリット
こう書くと、DIYをする不動産投資家にしかメリットがないように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。電気工事を外注する人にもメリットがあります。「 電気工事を業者さんに正しく修理依頼をできるようになる 」からです。
電気工事士の試験勉強には、電柱からどのように電気を敷地内に引き込み、どのように各部屋まで電気を取り込むかという配線設計も含まれます。そして、分電盤や配電盤に設置された過電流遮断機( ブレーカ )やアース線で、どのように漏電や火災を防止しているかも学ぶことができます。
つまり、自分の所有する物件の電気系統の全体像が把握できるようになるので、要点を捉えた修理依頼ができるようになるというわけです。私には、この知識がなかったために、電気屋さんに正しく修理依頼を伝えることができず、その結果、修理がなかなか完了しなかったという苦い経験があります。
ある冬の日、敷地内にあるほとんどの屋外灯が点灯しなくなってしまいました。この物件は郊外にあるので、ただでさえ夜は真っ暗ですし、駐車場から玄関までのアプローチに、段差や切り株もあります。帰宅した入居者さんが転倒しないように、早急に直さなければなりませんでした。
自分では手に負えないと、すぐに馴染みの職人さんに紹介してもらった電気屋さんに修理を依頼したのですが、検査を丸二日間してもらったにも関わらず、故障した箇所が特定出来ません。
その原因は私にありました。このアパートは少し特殊で、電気系統が複数ある可能性を知りつつも、伝えていなかったのです。恐る恐る「 別の系統があるかもしれない 」と伝えると、あっという間に故障していたタイムスイッチが特定され、すぐに屋外灯は点灯しましました。
実は私には兼ねてから電気配線について苦手意識がありました。複雑に配線されている分電盤や配電盤を見ても何が何だかさっぱりわからないし、そんな素人が下手に情報を伝えることは、かえって業者さんを混乱させるだけと考えていたのです。
今思うと、私に電気設備や配線設計の基本的な知識があれば、電気屋さんに適切な指示が出せていたはずと後悔は尽きません。雪がチラつく屋外で丸二日間、ずっと見当違いの検査を強いてしまい、本当に申し訳なかったです。
■ 電気工事の方針と第二種電気工事士の試験について
もし、電気工事士の試験に無事に合格していたとしても、大掛かりな電気工事は、引き続き電気屋さんに外注するつもりでいます。いくら勉強したといっても独学の域を出ないため、不安がないといったら嘘になるからです。
ただ、今回、チャレンジをしたことで、私の中の電気工事に対する苦手意識は完全になくなりました。以前と違い、業者さんと適切にコミュニケーションができるようになったと自信を持って言えます。それだけでも価値がありました。
第二種電気工事士の資格試験は決して難しいものではありません。1次試験の筆記問題は、四肢択一のマークシート方式です。参考書を読んで、過去問を繰り返し解くだけで、合格基準の正答率6割をクリアできると思います。
2次試験の技能試験は、私のように電気工事を全くしたことがない人にとっては、難しいように感じますが、大丈夫です。出題される課題はあらかじめ公表されており、何度も自宅で練習してから本番に臨めるからです。
必要な勉強時間は50―150時間ほどと言われ、私も100―120時間ほどを費やしたかと思います。やれば出来ます。受験費用と工具を揃えるのに3万円ほど必要ですが、コスパ最高の資格といっても過言ではありません。
■ 次回の申込期限は9月2日まで
今年最後の開催となる1次試験は10月24日に予定されています。申し込み期間は8月16日からともうすぐです。このコラムをきっかけにチャレンジしてみてはいかがでしょう?( 9月2日までと申込期間が短いので注意してください )
受験申し込みのリンクを貼っておきますね。
⇒一般財団法人 電気技術試験センター
ではまた♪