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買ってすぐに雨漏り発覚!「契約不適合」で、売主さんに施工をしてもらうまで

すずまるさん_画像 すずまるさん 第8話 著者のプロフィールを見る

2024/2/23 掲載

こんにちは!すずまるです。
突然ですが、皆さんは「契約不適合責任」って知ってますかー!?

物件を買ったことがある方は知っていると思いますが、私は実際に経験するまでは、【買った物件にトラブルがあれば売主さんに申し立てができる制度】くらいの認識しかありませんでした(今もかw)

そんな中、少し前に、【買ったばかりの物件でトラブルが発覚し、売主さんに「契約不適合」を申し立てて、150万円近くかけて直してもらう】、という経験をしました。

この制度を知っているかどうか、履行できるかどうかで、数十万円・・下手すれば数百万円の差がついてしまうことを、身をもって実感しました。

そこで今日は、“トラブルの発覚から売主さんに施工してもらうまでに、どのように動いたか”などを共有していこうと思います!

今後、契約不適合の申し立てをする人の参考になれば嬉しいですw
申し立てを“される”人にも参考になれば嬉しいですww
こっちはないにこしたことはないですが。

■契約不適合責任とは?

そもそも「契約不適合責任」とは、【売買契約で、商品に品質不良や品物違いなどの不備があった場合に、売主が買主に対して負う責任のこと】です。不動産においては、【購入した不動産が契約内容と異なった場合に、その損害を売主に対して賠償請求できる】、という制度です。

※2020年4月の民法改正で、「瑕疵担保責任」と呼ばれていたものが「契約不適合責任」に変更になりましたが、詳細はここでは割愛します。

ざっくり言えば、物件を買った後に、購入時に聞いていなかったトラブル(水漏れやシロアリ被害など)が発覚した場合は、売主さんに修繕などの請求ができる、という制度です。

■購入してすぐの物件に雨漏り跡を発見!

まず前提ですが、これはあくまで私の個人的なイチ体験談です。
ご了承下さい(*’ω’*)

――――――――――――――――――――――

物件を購入してすぐのある日のこと。
念願の物件を購入してすっかりホクホクしていた私は、物件をピカピカにしたくて、なじみの工務店さんに、共用部の高圧洗浄をやってもらうことにしました。

高圧洗浄をする際に水道を使用する必要があったため、唯一空いていた最上階のお部屋(N号室と呼びましょう)の水道を使ってもらいました。

その時に、悲劇は起こりました!!!

工務店さんから入電 「あのー、さっきN号室に入らせてもらったんですけど、窓枠に雨漏りの跡がありますね。ついでに屋上も見てみたんですけど、防水が切れてるんで、屋上からの雨漏りの可能性が高いっすね」

さらにこの日は雨だったのですが、室内の窓枠の木が湿ってシットシトになっているとのこと…。100%雨漏りしてるじゃん…。

このようにして、買ったばかりの物件に雨漏りが発生していることが発覚してしまったのでしたwww

・・・物件購入から僅か半月ほどのタイミングでしたが、早期発覚して本当によかったです。

ちなみに購入時、N号室の内見はもちろん済ましていたのですが、雨漏りの跡に気づくことができませんでした。そして、屋上も梯子がなかったので見ていませんでした(泣)

雨漏りで傷んだ窓枠

今度から、購入するときは屋上&屋根の状態を確認しようと心に誓いました!!

■契約書に“契約不適合責任”が入っていたのを思い出す!

工務店さんに現地を詳しく見てもらった結果、以下のことが判明しました。

・屋上の塗装が全体的に痛んで破れているため、漏水箇所は特定できない。応急処置的には直せず、全面的に屋上防水をやるしか方法がない

・窓枠の外壁側に、コーキングの跡が沢山あり、以前誰かが雨漏りを直そうとしていたと見られる

「屋上の全面防水って、ウン百万かかるやつよなーーー!?!?」と、多額の出費に怯えている最中、「あれ?物件を購入するとき、契約書に“契約不適合責任”が入ってたよな??」と思い出しました。

ちなみに、「契約不適合“免責”」の契約の場合は、購入後にトラブルが発覚しても売主さんに直してもらうことは基本的にできないので、契約時には書類に穴が開くくらいよく確認しましょう。物件を買うときは、なるべく「契約不適合責任」をつけてもらうようにしたいです。

・・ということで、さっそく、「売買契約書」と「重要事項説明書」と「物件状況確認書(告知書)」を確認したところ、以下の記述がありました。(※若干割愛)

「売主は買主に対し、引き渡された土地および建物の品質に関して契約の内容に適合しないものとして、引き渡し完了日から3か月以内に通知を受けたものに限り、契約不適合責任を負うものとする。

また建物については、以下が責任の範囲内との明記があった。

(1)雨水の侵入を防止する部分の雨漏り
(2)建物の構造耐力上必要な部分の腐食
(3)シロアリの害
(4)給排水管、排水桝の故障

…これは、まさに(1)じゃないか!?!?!?

なお、売主さんからいただいた「物件状況確認書」には、「雨漏りは確認していない」旨の記述があり、もちろん事前に告知はされていませんでした。

その一方、「重要事項説明書」の特記事項には、以下のような記載もありました。

「本物件は、建築後一定年数を経過しているため……相応の経年劣化、クラック・既存が損ずる可能性がある。……すべて現況を優先し、異議を申し立てないものとする。」

ぎょぎょ・・・・・・対象外になるんやろか・・・・・・。

その後、この物件を仲介してもらった熱血仲介Mさんに連絡。Mさんにも事情を説明し、契約書を確認していただいたりしました。

■第三者に意見を求める

もしかしたら売主さんに修補請求をできるかもしれない…。
けれど、どう判断すれば良いのか、どう進めたら良いのかよくわからない…。

購入時にしっかり物件を確認しなかったコチラも悪いですし、闇雲に争いたいわけではないのです。、日本の不動産取引ルールに則って適切に対処したいと考えました。

(もちろん売主さんが直してくれることを願ってしまったけれど(小声))

そんな中、仲介Mさんから、「全日本不動産協会」の存在を教えてもらいました。全日不動産協会は、“不動産業界の健全な発展と国民の安全安心な不動産取引の確保を目的に活動している公益社団法人”で、経験豊富な相談員さんが、会員の不動産実務相談にのってくださいます。

つまり、経験豊富でオーソリティもある第三者にご意見を仰げる、という大変心強い存在でございます。

仲介Mさんの会社は会員だったため(多くの仲介さんが会員さんなのかな?)、電話で聞いてくださいました。その結果、相談員さんから、「このケースの場合、修補の請求はできるでしょう」という回答を得ました。

また、「請求は、買主から売主へと行うべき」「修補が必要な箇所の立ち合いをして、相手方に見積を依頼して修繕してもらうのが良い」などの助言も頂きました。

なお、この方は弁護士ではないため、厳密に言えば法的に採用できる回答ではありません!が、権威ある第三者に見解をもらえたことで、その後の売主さんとの交渉もスムーズに進んだのかな?と思います。

■売主さんへの打診!交渉!

ここから売主さんにこちらの要望を打診するにあたって、以下の資料を作り&集めました。

(1)【売主さんへの通知書】→状況の説明/全日本不動産協会の担当者の見解/修理していただきたい旨/必要があれば買主も立ち合う旨 などを記載。名義は買主(すずまる)
(2)【現地調査資料】→工務店さんに作ってもらった
(3)【屋上防水工事の見積書】→工務店さんに作ってもらった

これらを、仲介さん達経由で、売主さんに渡してもらいました。
内容証明を送るという手もありましたが、事を荒立てたくなかったので、一旦メールと電話でお願いしました。

(実際には、もう少し細かいやり取りがあったのですが、割愛しています)

数日経ったころ、売主サイドから、「現地の確認と見積りののち、工事内容の提案をします」という回答がありました。私の方でも施工の見積りをして売主に渡していたのですが、売主さんの方で見積・発注をしてもらう方が一般的の様です。

提案してもらっても、その工法が適切かの判断がつかないので、買主・売主どちらともが、各々見積りを取るのが理想だと思います。ちなみに後で聞いたところによると、売主さんは対応を渋ったらしいのですが、売主側の仲介さんが、「これは対応するしかない」と説得してくれたそうです。

数日後、売主さんサイドから、施工内容の提案と見積りが届きました。「この内容で施工をしようと思いますが、これで良いでしょうか?」というものです。

こちらで取得した見積と比較して、施工内容と施工面積、金額感などを確認。大きくは違いがなかったので、「それでお願いします」とお返事をしました。施工後の保証期間が10年と聞いて、安心感もありました。

はてさて、施工金額はなんと・・・・・・

150万円弱!!

これでも当初の見積よりはだいぶ安かったのですが…売主さんに負担していただけることになり、、ありがたい限りでした( ;∀;)

…ちなみに、部屋の内装(窓枠&壁の木工、クロスの貼り換え)はこちらでしっかりやり直しました。これも請求できたかもしれないのですが、痛み分け的なイメージで、自分で負担しました(日和りましたw)

その後、工事完了の連絡とピカピカになった屋上の写真、10年間の保証書などが届き、ひとまず一件落着となりました。

この時は売主さんとの交渉がスムーズに進み、無事に修繕をしてもらえましたが、売主さんがどこまでやってくれるか、そもそも応じてくれるか・・は、完全にケースバーケースだそうです。

ちなみに、しごでき仲介Mさんは、「もし裁判になった時のため」といって、“いつ・誰が・どんな動きをしたか”を、事細かにメモしてくれていました。また、売主との交渉も、全て仲介さんを通じて行うので、仲介さんの重要性を感じました。

■まとめ

以上が、トラブル発覚から売主さんに施工してもらうまでの一連の流れでした。少しでも参考になれば嬉しいです!

買ったばかりの物件でトラブルが発覚したら相当ショックですが、今後は焦らずに行動したいと思います。なにより、トラブルのある物件を買わないように気を付けます!!!

この時までは、「物件のトラブルなんてそんなにないだろー、ふふふーん」って思ってましたw。物件トラブルって本当にあるのですね。日々勉強です!!!

さて、X・旧Twitter(@hirumunai)では日々のフ活やあれこれをツイートしているので、こちらも良かったらチェックしてもらえると嬉しいです!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

すずまるさん

すずまるさん

不動産投資家
会社員
東京都在住

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経歴
  • □2017年
    不動産に興味を持ち、勉強を始める

    □2019年秋ごろ
    不動産投資活動を再開

    □2020年2月
    東京都葛飾区の中古マンション購入(1棟目)

    □2021年8月
    神奈川県座間市の中古アパート購入(2棟目)

    □2022年5月
    千葉県流山の中古マンション購入(3棟目)

    □2022年6月
    神奈川県綾瀬市の全空ボロアパート購入(4棟目)

    □2023年現在
    4棟28室所有
    家賃収入満室時1,800万/年
    …のはずが、トラブルばかりで出費だらけ

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