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つくばエクスプレス埼玉県内の八潮駅周辺で大規模土地区画整理事業が進行中

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2023/01/05 配信

八潮駅南口
八潮駅南口

平成17年のつくばエクスプレス開業とともに、埼玉県内の沿線2駅、三郷中央駅と八潮駅周辺地域は区画整理によって宅地開発をおこなって来た。

既に土地区画整理を完了した三郷中央駅周辺は、都心へのアクセスの良さと生活利便性、地価の安さなどから人気の住宅街となっている。

現在、区画整理が進行中の八潮駅周辺の2地区は、三郷中央駅よりも都心に近く、区画整理によって住宅街としての利便性が高まれば、今後の投資価値の上昇も期待される。

つくばエクスプレスの開業と埼玉県内の2駅

出典:埼玉県
出典:埼玉県

つくばエクスプレスは平成17年に開業した、東京・秋原と茨城県・つくばを結ぶ、全長約58キロ、20駅の路線である。同路線の整備が検討された昭和60年当時、首都圏では土地価格の急騰により住宅購入が極めて困難な状況にあった。

そこで、運輸省が主導し、土地政策と交通アクセス整備の一体的推進を図るとの目的で整備された。宅鉄法という特別措置法を根拠に、鉄道整備と同時に土地区画整理事業により沿線の地域開発を実施し、宅地の大量供給と公共基盤の整備を可能にし、計画的な街並みづくりを目標としていた。

つくばエクスプレスの沿線のうち、埼玉県内に設置されたのは、三郷中央と八潮の2駅である。埼玉県は、これらの新駅を中心とした市街地の形成による地域活性化を最重要プロジェクトと位置付け、街の開発に取り組んできた。

このうち、三郷中央は都市再生機構が中心となって、土地区画整理事業をおこない、八潮については、八潮南部中央、八潮南部東、八潮南部西の3地区に分け、それぞれ、都市再生機構、八潮市、埼玉県が中心となった土地区画整理事業をおこなって来た。

三郷中央はUR主導で土地区画整理が完了。人気の住宅街に

開発前の平成8年の三郷中央地域は、田畑が全体の約半分を占め、宅地や工場なども点在し、土地利用が混在した地域であった。

平成10年に土地区画整理事業の認可が下り、都市再生機構が主導した街づくりが始まった。

出典:UR都市機構埼玉常磐現地事務所
出典:UR都市機構埼玉常磐現地事務所

平成13年に三郷市が策定した「三郷市都市計画マスタープラン」に基づき、三郷中央駅を中心とした都市拠点の形成を図っていった。コンセプトは「親水交流都市」であり、駅周辺には商業地を配置し、近隣公園も設置して親水空間を設けた。都市計画道路を骨格として、沿道施設を配置し、住宅や店舗などの誘導を図っていった。

三郷中央駅が設置された平成17年に、駅前商業施設「エムズタウン」が開業したのを皮切りに、ヤオコーなどの商業施設が次々とオープンしている。令和元年には公共施設「におどりプラザ」と東横INNがオープンした。

三郷市には、新三郷駅まで足を延ばせば、大型ショッピングモール「ららぽーと新三郷」がある。ファッション、インテリア、食料品等約180店舗が集結しており、大方の生活用品が揃うだけでなく、アミューズメント施設も備える。高速インターも近いことから、休日には近隣から多くの人が訪れる人気の施設である。

三郷中央は、このような生活利便性と都心まで20分というアクセスの良さ、地価の安さ(三郷中央駅650mの令和4年公示地価:144,000円/㎡)などから近年、人気の街になっている。

八潮駅周辺の2地区で土地区画整理事業が進行中

出典:埼玉県
出典:埼玉県

八潮駅周辺も、開発前は農地が約半分を占めており、住宅地はほとんどなかった。平成9年に土地区画整理事業の認可が下りると、都市再生機構が中心となって土地区画整理事業が進められてきた。平成21年に策定された「八潮市都市計画マスタープラン」に基づき、八潮駅を中心とした都市核の形成が図られた。商業地、工業地、住宅地をバランスよく配置し、幹線道路を整備して市街地整備が計画的に推進された。

平成18年には駅前北口に商業施設「フレスポ八潮」が開業、翌19年には、行政施設もオープンした。その後、南口の開発も進み、平成25年には駅前南口に商業施設「Bivi八潮」がオープンしている。平成27年に事業は完了した。

八潮南部西地区の保留地公売
八潮南部西地区の保留地公売

現在、土地区画整理事業が進行中なのは、八潮南部西地区と八潮南部東地区だ。

八潮南部西地区は、八潮駅の西側の99ヘクタールの地域で、埼玉県八潮新都市建設事務所がおこなっている。令和4年現在、仮換地はほぼ終了しているが、まだ土地区画整理事業は完了しておらず、令和5年以降も宅地(保留地)の販売をおこなっていく予定だ。令和11年の完了が予定されている。

出典:八潮市
出典:八潮市

八潮南部東地区は、八潮駅の東側約88ヘクタールの地域で、八潮市が施行している。令和3年3月現在、仮換地は85%が完了している。令和4年12月には、八潮駅徒歩15分に位置する300㎡と400㎡の2区画の宅地(保留地)が販売された。土地区画整理事業は、令和16年の完了が予定されている。

八潮駅南部の土地区画整理事業がおこなわれている地域を歩くと、新しいアパートと戸建が林立する中、このような保留地や区画整理に手を付けていないと思われる古い物流倉庫がところどころに混在している。まさに今、街並みが形成されようとしている最中であることがよく分かる。今後の八潮の発展に注目したい。

取材・文:佐藤永一郎(さとうえいいちろう)

佐藤永一郎

FP不動産投資よろず相談所

■ 主な経歴

筑波大学大学院修了。新潟大学大学院博士後期課程在籍。2級FP技能士。会計事務所で約10年、中小企業、不動産オーナーの節税コンサルティングや融資サポートなどに携わる。スタートアップのCFO、監査役などを経て、築古戸建ての不動産投資家として独立。不動産投資のコンサルオフィス「FP不動産投資よろず相談所(https://fprealestateoffice.jp/)」を運営している。不動産投資や税金をテーマとした執筆活動もおこなう。大学院にて所得税制を研究中。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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