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小田急線「相模大野」駅・旧伊勢丹跡地に沿線エリア最高層の複合施設誕生。2025年11月竣工予定

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2023/12/16 配信

地上41階建て、総戸数687戸のタワーマンション

首都圏の南西部、神奈川県北部に位置する相模原市。政令指定都市であり、市内にはJR東日本、京王電鉄、小田急線など計6つの鉄道路線が通り、圏央道相模原ICと相模原愛川ICが相次いで開業するなど、交通アクセスに優れたエリアだ。人口は1990年台に60万人を超え、直近の人口は72.5万人と右肩上がりを続けている。

都市と自然が融合し、子育て世帯から人気の相模原市。緑区、中央区、南区の3つで構成され、JR横浜線と京王線相模原線が通る橋本駅の南口には、リニア中央新幹線が開通する予定だ。画像は相模大野駅。
都市と自然が融合し、子育て世帯から人気の相模原市。緑区、中央区、南区の3つで構成され、JR横浜線と京王線相模原線が通る橋本駅の南口には、リニア中央新幹線が開通する予定だ。画像は相模大野駅。

同市のなかでも、約11万人と1日の平均乗降客数がもっとも多いのが、小田急線の相模大野駅。新宿新都心から40分、市南部の交通拠点であり、新宿・小田原の中間地点、江の島への分岐としても大きな役割を果たしている。

駅周辺には「小田急ステーションスクエア」や「ボーノ相模大野」などをはじめとする商業施設、ホテル、ホールなどが建ち並び、さらにはマンションや戸建てといった住宅街が広がる。

そんな相模大野駅から徒歩4分の地で、大規模な住宅商業複合施設の開発が発表された。手掛けるのは野村不動産で、2025年11月上旬竣工、翌年1月下旬の入居を予定している。

事業の計画地と完成予想パース。相模大野駅からコリドー街を抜けた先にある。 画像出典:プレスリリース
事業の計画地と完成予想パース。相模大野駅からコリドー街を抜けた先にある。
画像出典:プレスリリース

伊勢丹相模原店の跡地で既存躯体を活用し再開発

同計画のポイントのひとつは、伊勢丹相模原店の跡地に建設されるという点。同店は1990年に開業したが、バブル景気の勢いから潤沢な資金を使い、ヨーロッパ風の装飾・歴史的建築様式を取り入れた、ポストモダンの影響を受けた建物が印象的。

店内には大理石・彫刻・モザイク画が用いられ、2階から4階建物中央部を縦に貫く吹き抜け空間「ギャラリースクエア」は多くの人の目を引いたという。同施設は1993年に本館道路向かいにA館・B館を増設し、1996年には売上が377億円まで拡大した。

ところが、バブル崩壊による景気後退や、町田や新百合ヶ丘といった近隣商業圏との競争激化、相模大野駅の新駅舎化に伴うアクセス性の低下、相模大野ステーションスクエアの開業などの要因が重なり、経営不振に陥ることに。

2016年にA館・B館を閉館し業務を効率化したが赤字から抜け出すことはできず、2019年9月末をもって全営業を終了した。

閉店後に物件は野村不動産に売却され、2021年12月に本館の解体を終えたが、一部鉄筋コンクリート躯体やペデストリアンデッキなどは残されたままの状態。補修や耐震補強のうえ、今回建てられるタワーマンションの駐車場などとして活用する方針だという。

これにより、建設時におけるCO2の排出量は、駐車場などを新築した場合に比べると約80%以上も削減される見込みだ。

物件は、小田急線沿線エリア最高層となる高さ152m、地上41階建て、総戸数687戸のタワーマンションを擁する住宅商業複合施設。

敷地内には公共広場と24時間開放の公共歩廊を約3600㎡規模で新設する。これにより、相模大野駅からグリーンホールや図書館などの文化施設や相模小野中央公園まで従来のアクセスを確保しつつ、商業・地域貢献施設などの開発も含めた、駅周辺の回遊性向上や地域の賑わいに貢献する。

公共広場のイメージ。大型デジタルサイネージでは地域の情報が掲示されたり、イベント情報が放映される予定。 画像出典:プレスリリース
公共広場のイメージ。大型デジタルサイネージでは地域の情報が掲示されたり、イベント情報が放映される予定。
画像出典:プレスリリース

公共広場には約350㌅の大型デジタルサイネージを設置し、地域情報の掲示や地域花火大会などのイベント放映など、幅広く地域の情報を発信する拠点として活用。

公共歩廊を抜けた相模大野中央公園にはカフェが出店する予定で、公共広場とカフェによる地域連携の取り組みも行うという。

また、同物件は建設時から引き渡し後まで脱炭素に貢献する環境配慮型レジデンスを目指し、高い持続性を発揮する防災機能も備える。エレベーターと連携した掃除ロボットも導入するなど、先進的な技術も積極的に活用するようだ。

総戸数687戸のタワーマンションが与えるインパクトは大きく、人口増加に伴う地域の活性化に大きく寄与することは間違いない。まちのシンボルだった、伊勢丹相模原店の躯体を活用する試みも非常にユニークだ。

相模原市といえば、横浜市、川崎市に次ぎ、神奈川県3番目に人口の多い都市だが、こういった再開発により、増加に拍車がかかるかもしれない。

不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の「住まいインデックス」によると、直近3年間で相模大野駅周辺市の賃貸マンションの賃料は5.03%、中古マンション価格は18.02%上昇している。どちらも神奈川県と同程度の水準だが、今後の発展次第では、頭ひとつ抜けたエリアに変貌するのではないだろうか。

健美家編集部(協力:大正谷成晴(おしょうだにしげはる))

大正谷成晴

■ 主な経歴

フリーランスの編集・ライター。
不動産投資、株式投資、投資信託、FXなどマネー関連、ビジネス全般、働き方、副業、クレジットカード、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆を行っている。

■ 主な著書

  • 『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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