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大阪、地価の回復鮮明!狙い目は「なにわ筋線」効果で9.1%増の西区 北区、福島区も!

調査(不動産投資)/基準地価・公示地価・路線価 ニュース

2023/10/04 配信

工事が進むうめきた2期の現場。周辺の地価を押し上げている
工事が進むうめきた2期の現場。周辺の地価を押し上げている

基準地価 大阪の商業地4・3%増 、住宅地1・3%増
地下鉄新路線の開業、「うめきた2期」再開発などに期待

大阪の地価の回復が鮮明になってきた。9月に発表された2023年の基準地価(7月1日時点)によると、商業地は前年比4.3%増と2年連続のプラスで、前年の1.6%増から大きく伸びた。住宅地も1.3%増で、やはり前年の0.4%増からプラス幅が広がった。

不動産投資家として注目したいのは、新しく開業する地下鉄路線「なにわ筋線」の恩恵を受け始めている大阪市西区や、「うめきた2期」再開発の追い風がある同市北区、福島区だ。

さらには、新型コロナウイル禍の落ち着きで訪日外国人客(インバウンド)が繁華街ミナミに戻り、同市中央区も期待できる。大阪は不動産投資家にとって、ますます「熱い」場所となりそうだ。

基準地価では、大阪の上昇率は、京都(商業地3.0%、住宅地0.5%)、兵庫(1.7%、0.6%)など、近畿の府県のいずれをも上回っていた。

大阪府内の調査実施地点数は689。継続して調べた164地点のうち154地点で上昇し、下落したところはなかった。一方、住宅地は480地点のうち上昇が325、横ばいが70、下落が85となった。住宅地の場合、交通の利便性の違いによって、その差が出たようだ。

大阪市西区には「なにわ筋線」西本町駅がオープンへ
子育て世帯が流入 関空、新大阪駅へもアクセス向上

さらに商業地を市区町村別でみてみると、もっとも上昇率が高かったのは大阪市西区で9.1%増だった。

2031年新しい地下鉄路線「なにわ筋線」が開業する予定であるのを見越してマンション需要が高まり、地価が上昇しているようだ。

なにわ筋線の予定図(JR西日本のHPから)
なにわ筋線の予定図(JR西日本のHPから)

なにわ筋線は南海電鉄の新今宮駅とJR大阪駅をつなぎ、西区には新たに西本町駅ができる。関西空港やJR新大阪駅へのアクセスが格段に良くなるため、住みたい人は増えてくるだろう。すでに「子育てにいい街」としてタワーマンションが続々と建っている。賃貸需要も拡大していくとみられるから、今後、西区は狙い目だ。

続いて、大阪市福島区(7.8%増)、同市北区(7.6%増)となった。二つの区は隣り合う関係にある。その地価を押し上げているのは、大阪駅北側の北区で建設工事が進む再開発地区「うめきた2期(グラングリーン大阪)」への期待感だ。先日、来年9月に先行まちびらきが行われることが発表された。

先行まちびらきの際には、大阪駅と空中デッキなどでつながり大型都市公園「うめきた公園」(約4.5ヘクタール)のほか、商業施設、ホテル、企業・行政・大学などが協力して新しいビジネスを生み出すことを支援する交流の場などが「オープン」する計画だ。

さらには2027年度の全面開業にあわせ、国際会議場や展示施設といった「MICE(マイス)」、最上級の外資系ホテルなどもオープンする予定。まさに大阪のにぎわいの中心になりそうだ。

隣接する福島区でもマンション開発が活発になっており、これからも住む人が増えていくのは間違いない。賃貸需要も拡大していくのは必然で、不動産投資家は狙っていきたいエリアだ。

関西商業地の最高価格は「グランフロント大阪南館」の2300万円
インバウンド回復でミナミも上昇に転じ4.3%増

ちなみに、地点別で、関西の商業地での最高価格は、「うめきた2期」と近接する、大阪駅前の「グランフロント大阪南館」で、1平方メートル当たり2300万円だった。上昇率は4.5%。昨年の調査では2.2%の下落だったので、大きな回復をみせた格好だ。

大阪市北区のグランフロント大阪周辺は地価が非常に高い
大阪市北区のグランフロント大阪周辺は地価が非常に高い

また、大阪の商業地で上昇率が最高だったのは、「うめきた2期」の西側にある福島区福島で11.5%となった。「うめきた2期」周辺への期待の熱さが分かるだろう。

このほか、コロナ禍によるインバウンドの消滅で、全国でもワーストの地価下落率にランクインした繁華街・ミナミも顕著な回復をみせた。

中央区宗右衛門町は昨年1.6%の下落だったが、今年は4.3%の上昇となった。インバウンドが戻ってきたことが背景にある。周辺では、夜中まで大勢の外国人観光客が大声でしゃべりながら闊歩する姿でみられるようになった。

ミナミにある心斎橋の商店街。大勢の人出が戻ってきた
ミナミにある心斎橋の商店街。大勢の人出が戻ってきた

一方で、2025年の開催に向け準備がすすむ大阪・関西万博を期待する動きも一部出ている。万博会場の大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)に近い港区の弁天町は4.3%増。高い伸びを記録したが、昨年の5.9%増よりペースが鈍った。

もっとも、夢洲では、25年4~10月の万博開催後も、30年秋ごろの開業を目指し「カジノを含む統合型リゾート(IR)」の工事が進む。工事関係者や、開業後の従業員の賃貸需要、IRに来る観光客の宿泊需要などは高まっていくだろう。

不動産投資家にとり、これからますます盛り上がる大阪から目が離せない。

取材・文:小田切隆(おだぎりたかし)

■ 主な経歴

経済ジャーナリスト。
長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。

■ 主な執筆・連載

  • 「経済界」(株式会社経済界)
    「月刊経理ウーマン」(研修出版)
    「近代セールス」(近代セールス社)
    ニュースサイト「マネー現代」(講談社)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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