• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

アメリカ大都市の家賃、大暴落。下落傾向に歯止めかからず。近郊にはアップしているエリアも

調査(不動産投資)/賃貸市場 ニュース

2020/09/07 配信

全米一家賃が高いサンフランシスコ。コロナ禍で家賃が大幅下落が続いている 写真AC/Katsutaさん撮影
全米一家賃が高いサンフランシスコ。コロナ禍で家賃が大幅下落が続いている 写真AC/Katsutaさん撮影

アメリカの賃貸不動産ポータルZUMPERが毎月の家賃変動をレポートしている。見てみるとコロナ禍以降、長年賃料の高かった大都市部では劇的な下落が続いている。2020年9月のレポートを見てみよう。

2020年9月の全米で家賃の中央値が高い大都市ベスト10
2020年9月の全米で家賃の中央値が高い大都市ベスト10
こちらは同じデータの2019年9月のもの。数字を比べて見て欲しい
こちらは同じデータの2019年9月のもの。数字を比べて見て欲しい

特に下落幅が大きいのはサンフランシスコ(カリフォルニア州)とニューヨーク(ニューヨーク州)。いずれの年も同社が2014年に中央値の追跡調査を開始して以来の最低価格に達しているという。

同社は全米の家賃の高い10都市の変動を毎月公表しているのだが、それで見るとサンフランシスコのワンベッドルームの部屋の賃料中央値は4月の3500ドル(1ドル106円で換算すると37万1000円)から3450ドル、3360ドル、3280ドル、3200ドル、そして9月に3040ドル(32万2240円)となっており、同社ではこの傾向が続けば来月は3000ドル以下に推移する可能性が高いとしている。これを1年前と比べると14.1%の下落となり、ニューヨークの場合は10.9%。一割以上の下落である。

それ以外の都市でも下落が続いている。10都市のうち、9都市が前年比で、前月比では7都市が下落しており、上位10都市のうちではサンディエゴ(カリフォルニア州)だけが、ワンベッドルームの賃料が前年比、前月比でそれぞれ2.9%上昇、ツーベッドルームでは前月比で2.2%、前年比では-4.1%となっている。

この状況について同社はCOVID-19がアメリカ人を高額な都市部から退去させ続けており、値下がりのペースが鈍化しているようには見えないとしている。

特に10大都市のうちには前述のサンフランシスコ、サンディエゴのほか、サンホセ、オークランド、ロサンゼルスのカリフォルニア州の5都市が入っており、州全体の落ち込みも気になるところである。

一方でそれ以外の、これまで大都市に比較すると賃料が手頃だった都市では賃料がアップしている例もある。たとえば、デトロイト(ミシガン州)ではワンベッドルームの家賃中央値は先月から5.7%アップして740ドル(7万8440円)となっている。とはいえ、これは全米の都市の中では92位とそれほど高い水準ではない。サンフランシスコに比べると金額の差の大きさがお分かりいただけよう。

それ以外ではチャタヌーガ(テネシー州)、シンシナティ(オハイオ州)、ノーフォーク(バージニア州)、ラレード(テキサス州)、リンカーン(ネブラスカ州)なども中央値が5%以上、上がっている。

つまり、あまりにも高額になり過ぎた大都市から人が流出、家賃が手頃に思える地方都市に流入するという状況が続いているわけで、それにより都市間の家賃格差が多少ではあるが、縮小傾向にあるというわけである。

日本でも都市から近郊、地方へ住替えの意向が強まっているという調査が多数出されているが、実際の流れとしてここまで極端に賃料が上下動することはない。

その要因としてはそもそも、アメリカ人が住み慣れた土地からの引っ越しや転職に抵抗がないこと、賃貸住宅の契約期間が入居時に決まる仕組みで、一般的には日本で多い2年より短いことなどが挙げられる。その結果、同じ間取りの賃料中央値は非常にしばしば変動しており、住まいを探す人はそれを見ながら、タイミングを計っているのだろう。この1~2週眺めていた印象では安価な物件ほど価格の変動が激しいようだ。

ちなみにアメリカのワンベッドルームは寝室が1室の、日本での1LDKに該当する間取りで、専有面積は50㎡前後から70㎡超を中心に物件次第。価格、広さ以外にも一軒家からタワーマンションのペントハウス、家具付きがあったり、安価なスタジオタイプは日本同様、キッチン、バスルームやトイレを共有するシェアハウスだったりと物件種別、設備その他にも日本以上の幅があるため、不動産好きなら眺めているだけでも面白い。

また、最近、日本でも増えてきたオンラインツアーを始め、立体間取り図、360度画像など見せる工夫の多い物件もあり、こちらも参考になる。

記事ではコロナ禍で上手に引っ越すためのノウハウや、今引っ越すべき5つの理由、カリフォルニアで住むためのベストプレイスなど日本でもありそうなものがあり、どこの国でも考えることは同じようだ。

健美家編集部(協力:中川寛子)

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ