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1戸最大200万の補助金!今こそ建てたい子育て世帯向け賃貸【建築家と建てる賃貸住宅】

収益物件購入・売却/建築家の賃貸住宅 ニュース

2023/08/20 配信

今、子育て世代の住居の整備を支援する狙いで、1戸あたり最大200万の補助金がもらえる「東京こどもすくすく住宅認定制度」が行われている。

東京都以外でも国土交通省により「子供の安全につながる設備」を設けた賃貸住宅の新築や改修に1戸あたり最大100万円、さらにコミュニティスペースなど「居住者等による交流を促す施設の設置」に最大500万円の補助金が受け取れる「子育て支援型共同住宅推進事業」が行われている。こうした補助金をうまく活用したいものである。

そこで今回は二人の男の子の母として育児と仕事に奮闘する女性建築家が手掛けた、子育て世帯に大人気の賃貸住宅をご紹介する。

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神奈川県藤沢市にある「子育てテラスハウス賃貸 KONKO2,3」。人気につきシリーズ全3棟

取材したのは、宅建士の資格も持つ一級建築士のとりやまあきこさんが率いる「あとりえ不動産」だ。個人住宅はもちろん教育施設、賃貸住宅などの設計に加え、宅建業者として土地探しの段階から建築家の知見を踏まえたアドバイスを行っている。

これまで手掛けた事業用物件は、「時間が経っても集客力が下がらないとオーナーさまから好評」で、現に子育て向け賃貸「KONKO」は竣工から9年経つ今も家賃の下落なく、満室が続いている。

9年経っても、家賃も集客力も下がらない!
子育て世帯を惹きつける「希少性」を持たせる

「賃貸住宅の場合、競争が激しいエリアでは築年数が経つと集客力がどうしても低下してしまいます。今回のオーナーさまは長年の賃貸住宅経営から長期的に収益率が高く、コンセプトがしっかりした賃貸を建てたいとお望みでした。

コンペ形式で複数の提案があったなかで、子育てがしやすいテラスハウス型の賃貸住宅の提案をし、選ばれました」

もともと古いアパートが建っていた土地を活用して2014年にKONKO1を、2015年にKONKO2,3を竣工。入居者として想定したのは小学校入学前の未就学児がいる家庭だ。

子供が大きくなると個室を求め、住宅購入を考える人が多いが、それまでの期間の使用を想定した。

「藤沢市はファミリー層にも人気のまちですが、子育て世帯向けのテラスハウス型賃貸が少なく、希少価値があります。1~2階を1世帯が使うことで子育て世帯に多い『騒音』の悩みを軽減しました」

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KONKO1」。2LDK+ロフト、全5戸
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KONKO2,3」2LDK+ロフト、全8戸。敷地の中央にあるコミュニティスペースが魅力

入居者の心を掴んでいる1番の魅力は広い共用部だ。

「メインエントランスが遊べるような広場で、2階のリビングなどから広場の様子が分かる設計で安心感や防犯性につながります」

コミュニティスペースを確保したことで居住スペースが狭くなるようなことがないよう、避難経路をうまく確保するなど、敷地の使い方を工夫した。

子育て中の働くママを集め、ヒアリング。
リビングを中心に家事や仕事がしやすい動線に

設計にあたり、子育て世帯のリアルなニーズをつかむためにママ仲間を集め、「チームお母さん」と名付け、力を借りた。

「もともとの友人で、フリーランスでクリエイティブの仕事についている仲間と出産のタイミングが重なったこともあり、アイデアを出すところから手伝ってもらいました。

子育て世帯向け賃貸というと、デザインがポップなものが多い気がしますがスタイリッシュに暮らしたいと望む層が一定数います。そのためデザインや色使いにもこだわりました」

「チームお母さん」の意見をもとに、玄関先に買い物から帰った際に荷物をかけておけるようなフックを取り付け、2階の階段を上がった先には、子供の転落防止のためにベビーゲートを設置できるような配慮を施している。

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採光性に優れた2階にリビングや水回りを集約し、家事動線に配慮。リビングに備え付けたカウンターで家事や仕事、子供の勉強をみることができる

「無駄な動線が多いと部屋が狭く感じるものです。個人住宅を多く手掛けて、効率のいい家事動線を考えることに慣れているため、これまでの経験をうまく活かせました」

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当時の入居者募集のチラシも「チームお母さん」の意見を聞きながら制作。入居者がすぐに決まる結果につながった

昨今では賃貸住宅でも省エネ性能が見直されているが、とりやまさんは賃貸住宅の設計において、当然のこととして住宅の気密性や断熱性を重視している。

「今は子育て賃貸に対する補助金制度が充実し、金額も大きいため、ぜひうまく活用して魅力的な賃貸住宅を建ていただきたいですね。

当事務所はスタッフがみな子育て真っ只中で、当事者目線で子育て世代に向けた提案ができます。また土地探しからお手伝いできる点も強みです」

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左官職人さんと相談しながら、海に近い地域性を活かして、針金で海鳥の足跡をイメージしたデザインを施した。こうした遊び心も子育て世帯向け賃貸には喜ばれる
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取材協力:あとりえ不動産 代表・一級建築士、宅地建物取引士 とりやまあきこさん。茨城県出身、東京理科大学、大学院理工学研究科建築学専攻修了後、スターツ株式会社に入社し、企画設計担当。2006年に独立。土地のポテンシャルを最大限に引き出す提案を心掛けている

写真:スズキアサコ

健美家編集部(協力:高橋洋子(たかはしようこ))

高橋洋子

https://yo-coo.wixsite.com/home

■ 主な経歴

暮らしのジャーナリスト。ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、情報誌などの編集を経てライターに。価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、FP資格を取得。住宅、マネー関連の執筆活動を行う。

■ 主な著書

  • 『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)
  • 『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)
  • 『最新保険業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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