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繁忙期前に見直したい物件現地の空室対策~マイナスポイントを排除して、入居者を早期に獲得!

賃貸経営/空室対策 ニュース

2023/12/27 配信

繁忙期になると急激に需要が増えるが、入居希望者からしてみるとライバルも増える時期であるため、じっくり物件を選んでいる時間的余裕がなくなる。

そのため、自分に適合している物件から優先的に決めていく傾向がある人も多く存在する。つまり、良いところを伸ばすのも良い方法であるが、ネガティブなマイナスポイントを消しておくことも、とても効果的なのである。

2024年の賃貸繁忙期に向けて、空室物件は年越し前にマイナスポイントを払拭しておきたい。

まず、管理会社に物件の管理を任せているオーナーは、所有している物件の現場に足を運んでいるだろうか。管理会社に任せているからといって、空室であっても問題点を探しに現地に足を運ぶオーナーは少ない。満室であればなおさら、現地から足が遠のいてしまう。

長期的に物件から効率良く収益を得るためには、やはり現場の感覚が重要であり、募集条件や写真などの机上のリーシング活動を除くと、問題点は現場に答えが落ちていることが多い。空室改善の糸口は、筆者の場合、ほとんど現場から拾っている。

入居希望者は、物件をネット上で選定の上、仲介担当に紹介をされて現地に行くことになる。現地に到着し、仲介担当者にドアを開けてもらい車を降りたその瞬間、物件の第一印象で「入居者の心の沸点(成約の分岐点)」を超えるかどうかが決まる。

物件のファサードは人の顔と同じで、やはり第一印象は重要だ。この時点で、沸点を超えなければ気持ちの盛り上がりが薄いため、室内を見せても感度は低いままとなってしまう可能性が高い。建物の共用部など注意すべき点をまとめてみる。

■駐車場/駐輪場の状況
多くの物件で、最初に目につくのは外観と同じくして駐車場と駐輪場が目に入る。この時、以前の入居者が利用して撤去されていない残置物や、放置自転車などは目につきやすい。既存の入居者からすると日常の光景だが、入居希望者からすると初めてみるものであるため、異質なものが目に入りやすいため要注意だ。

■植栽のメンテナンス
メンテナンスされていない植栽もまた、入居希望者の心象を著しく悪くする。面接会場に行ったら、髪を切らないボサボサの人が出てくるのと同様である。秋の終わりや冬の始めに植栽のメンテナンスをすると、春まではある程度放置しても伸びないため5ヶ月程度は放置できる。コスパが良いので、早めに着手をすることをおすすめする。

■集合ポストのチラシ
空室物件はポスティング投函などにより、不要なチラシが溜まりやすく、その周辺がチラシが散乱する状況になりやすい。放置されてひどい場合には近隣とのトラブルに発展することもあるため、管理会社と協力してポストにテープを貼っておくなどの処置をしておきたい。

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溜まったチラシが長い期間放置されている

■共用部の私物
共用廊下や玄関前などには、既存入居者の私物が置かれることがよくある。季節的に使わないタイヤ、灯油のポリタンク、キャリーケースや自転車など置かれているものはさまざまだ。

万が一の火災などを考えた場合でも、共用部の廊下に物をおくなどをすると安全性も低下することと、入居希望者からしてみても非常に不衛生な印象を与えてしまうことになるため、これも管理会社と連動して通知をして防ぐことが重要だ。ひとりが置き始めると、周辺も同様に始めてしまうため、初動の注意が重要である。

■共用部の清掃
外の共用廊下は、夏は虫の死骸や蜘蛛の巣で汚れやすいが、冬になると風が吹いて、砂埃や枯れ葉などが溜まりやすい。管理会社や業者の定期清掃を入れても汚れやすい箇所は、シルバー人材センターさんなどに依頼して、頻度を上げるなどの方法を検討したい。

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ゴミ置き場に回収されない放置物が長年放置される

共用部を見終わり、室内へと内見が進んでいく。その室内に入る瞬間が「第二の沸点」の見極めポイントだ。これも最初の第一印象と同様に、入った瞬間の感情が重要になる。

■室内が「住みたい」と思える空間か
物件の管理は五感を使って行うべきであるが、視覚とともに最も重要なのが、嗅覚である。「玄関を開けた瞬間に臭いがする」のは、いくら第一印象が良くても、それだけで敗因となる。

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レールに溜まった小蝿の死骸

これがあるだけで「ずっと空いていた部屋=モテない部屋」というイメージをもたれやすい。これを防ぐためには、定期的な換気とキッチン、洗面台、トイレ、お風呂場の通水をするだけで防げる。水を流したら30分から1時間程度開けておくだけ空気が入れ替わるため、月に1~2回やるだけでも十分である。

■「クリーニング済み」と書かれているのに、
虫の死骸が散乱
半年以上空室が続いている物件は、要注意だ。夏場に湧いた小蝿などの虫の死骸が、室内に散乱していることがある。反響が少なく、内見がないような物件はほとんどこんな状況になっている。

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室内の虫の死骸をまとめると、とても住めることをイメージできない

このような物件は、S字トラップの水が乾いて排水口などから湧いている可能性もあるため、ほとんどが排水口の臭いとセットになっている。イケメンに口臭があるとモテないのと同様に、せっかくいい物件でもこれだけで幻滅されるので、注意が必要だ。

空室対策にスペシャルなものはない。

何を置いてもまずは基本は「清潔性」であり、凡事徹底することだ。決まらない物件は、当たり前のことが当たり前にされていないことがほとんどである。

募集条件や家賃、アクセントクロスや人気の新しい設備などももちろん重要だ。しかし、どんなに予算をかけるよりも、まずは足元の「基本のき」からできることがたくさんあるのではないだろうか。

執筆:今井基次(いまいもとつぐ)

今井基次

■ 主な経歴

みらいずコンサルティング 代表取締役
賃貸・売買仲介の実務を経て、中堅不動産管理会社へ入社。
収益不動産売買仲介の実務の後、不動産管理会社への業務コンサルティングを14年間行い、これまで200社以上の企業を担当。
管理会社へのコンサルティングを通じて、多くの大家さんの稼働率向上を行ってきた。
オーナーセミナーや不動産会社向け研修など、毎年80回以上講演を行い延べ3万人以上もの人が聴講してきた。自らも不動産投資を行なっている。
保有資格:1級FP技能士,CFP,CPM,CCIMなど多数。

■ 主な著書

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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