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山口県東部の工業都市「徳山駅」前で駅前再開発が進行中。賑わいの創出は加速するか。

都市計画・再開発(地域情報)/広島/中国・四国 ニュース

2022/01/05 配信

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2021年8月に
着工済

山口県東部の周南市・徳山駅前で市街地再開発が進んでいる。

徳山駅の南西にある徳山下松(くだまつ)港は、瀬戸内工業地帯の中でも重要拠点となっており、山口県内の港では最大量のコンテナを取扱う工業港だ。

原油や石油化学製品などの取扱が盛んであり、港の周辺にはガソリンスタンドで有名な出光興産や、三井系列の三井化学SKCポリウレタンなどが拠点を構えている。

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工業地帯は夜景スポットとしても有名だ。

徳山駅の周辺では、これまでに大型業商業店舗の閉店や2018年の駅ビルリニューアルなど、商業環境が変化してきた。

環境の変化を受けて地元では2013年に再開発準備組合が設立されており、2018年の再開発計画策定、2019年の再開発組合立ち上げなどを経て、2021年8月から再開発施設の工事が始まっている。

再開発施設は5棟に分かれており、2022年の駅前棟オープンを皮切りに、2023年秋以降に全施設がオープンする予定。

施設配置図
駅を中心として一通りの都市機能が集まる見通しだ。

※引用:徳山駅前地区市街地再開発組合

駅前棟と商業棟に
複数の店舗が入る見通し

建設される再開発施設は、駅前棟・住宅棟・駐車場棟・ホテル棟・商業棟の5つだ。

イメージパース
再開発施設のイメージパース。マンションらしき建物の隣に建っているのが駅前棟だ。

※引用:徳山駅前地区市街地再開発組合

唯一「駅前棟」だけが名称から機能を判断できないが、駅前棟は6階建てで、1階~2階に店舗・3階にオフィス・4階~6階に商工会議所の施設が入る。

1階および2階の延床面積はそれぞれ約420㎡であり、それほど広くはない。

しかし、商業棟は3階建てで延床面積が合計約9,220㎡となる。例えば東京都心の百貨店やイオンモールなどと比較すれば当然小さいが、地方都市の駅前施設としてはそれなりに大きい部類に入るだろう。

商業施設の配置イメージ
商業施設内部の配置イメージ。1階は食品を中心としたスーパー、2階には専門店やサービス店舗などが入るとされている。

※引用:徳山駅前地区市街地再開発組合

計画資料からは食品店や専門店などが入ると読み取れるが、2021年12月時点では、入居テナントの詳細などは明らかになっていない。

その一方で、徳山駅の周辺には郊外のロードサイドショッピングセンターも多いことが指摘されており、郊外店舗とは少し違った店舗を入れたい意向が見える。

徳山駅の駅前には徳山銀座通りを中心としたエリアに複数の商店街があるため、再開発施設の完成とともに生活利便性の向上に期待したい。

周辺の商店街
駅周辺には複数の商店街がある。

※引用:徳山駅前地区市街地再開発組合

また、住宅棟は18階建てで、完成すれば周南市内で最高層のタワーマンションとなる。

住宅棟は投資用マンションとして建てられるわけではないので、不動産投資の観点から見るとそれほど重要なポイントではない。

しかし、建物自体が目立つことから駅前のランドマークとなる可能性は十分にあるだろう。周南市の中で徳山駅周辺の存在感が高まる効果は期待できそうだ。

再開発の最大の狙いは
「来街インフラの形成」

冒頭で「商業環境の変化が再開発の契機」と解説したが、再開発組合が最も解決したいポイントは、駅前に人を集められるインフラの形成だ。

徳山駅の周辺はかつて山口県内で最大の商業地として発展したものの、郊外に大型店舗が増えたことや百貨店の撤退などにより、駅周辺のイメージが低下したと再開発組合は分析している。

実際のところ、徳山駅の周辺では駅の北東を通る周南バイパス(国道2号線)沿いにユニクロ・ブックオフ・スシローなどファミリー層に人気の店舗が集まっている状況だ。

山陽新幹線の停車駅であったり、駅の南西にある港からは瀬戸内・九州方面へのフェリーも出ているなど、徳山駅の交通利便性はそれほど低くない。

新たな商業施設の整備などによって駅前エリアの魅力を取り戻せるか、再開発の今後の行方に要注目だ。

取材・文:秦創平(はたそうへい)

秦創平

■ 主な経歴

フリーランスライター。
不動産業界歴約12年を経て2019年からフリーランスのwebライターとして活動を開始。営業マン時代にはセミナー講師の経験も多数あり。
国内・海外を問わず不動産投資に関する記事が専門で、現在では毎月数十本単位の記事を執筆中。特にデータを用いた市場分析が得意で、海外マーケットに関するリサーチ記事の執筆も多数請け負っている。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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