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京急・横須賀中央駅前で再開発がスタート。ホテルや住宅建設はエリアへのニーズを変える?

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2021/04/11 配信

横須賀中央駅は、京急(京浜急行電鉄)の駅で、1日の平均乗降客数では6万8092人(2019年度)で、京急線全駅72駅中7位。

同市内には京急以外にJR横須賀線も走っているが、市の中心は「中央」と呼ばれる横須賀中央駅の周辺だ。2008年12月からは、横須賀を舞台にした山口百恵の「横須賀ストーリー」をアレンジした曲を接近メロディに使っていることでも知られる。

横須賀の玄関口である横須賀中央駅。同市でもっとも乗降客数の多い駅で、周辺にはビジネス・商業施設などが集積している。
横須賀の玄関口である横須賀中央駅。同市でもっとも乗降客数の多い駅で、周辺にはビジネス・商業施設などが集積している。

そんな、市の顔ともいえる横須賀中央駅だが、今年に入り駅前一帯の再開発事業が都市計画により決定した。これにより、街の玄関の様子は大きく変わりそうだ。

駅前ビルの老朽化により建て替えを計画
「いまどき」な複合施設が誕生予定

横須賀中央駅前といえば東口を出てすぐ、「Yデッキ」と呼ばれるペデストリアンデッキが象徴的で、これに直結する「横須賀プライム横須賀中央店」は街のランドマーク的存在。

建物自体は月賦制の小売店である「緑屋」や「ウォーク横須賀」を経て、1960年代後半に横須賀プライムがオープンし、現在は観光インフォメーションの「スカナビ!」や飲食店、ゲーム店、100円ショップやリサイクルショップがテナントとして入居。以前は大手アパレルなども入っていたが、近年は移転などを理由に撤退したようだ。

横須賀市は中央駅周辺地区の再開発を推進。その一つとして、「横須賀プライム」を含むエリアの建替え事業が決まった。 出典:横須賀市「建て替え等に伴う優遇制度のご案内」
横須賀市は中央駅周辺地区の再開発を推進。その一つとして、「横須賀プライム」を含むエリアの建替え事業が決まった。
出典:横須賀市「建て替え等に伴う優遇制度のご案内」

今回、白羽の矢が立ったのは、横須賀プライムを含む一帯のエリア。というのも、同ビルは新耐震基準施行前の建物で老朽化が著しく、バリアフリーなどにも対応していない。

「街の顔にあたる中心拠点の総合的な再開発を促進すべき」という市の方針を受け、再開発が決定した。ただし、横須賀プライムの閉館や解体、再開発ビル竣工の時期、建物の高さなど具体的な内容はまだ明確ではない。今後、再開発準備組合で検討し、再開発組合に移行する予定だ。

現状の計画でわかっているのは、低層階は商業施設、ホテルや約250戸の住宅、駐車場なども入る約4万6300㎡の再開発ビルを建設するということ。いまと変わらず、ペデストリアンデッキとも接続させる。事業協力者は戸田建設だ。いずれにしても、完成すれば「街の顔」は大きく変わりそうだ。

その他の再開発事業も進行中
市は再生促進アクションプランを策定

横須賀中央地区では15年に38階地下2階、総戸数297戸の「ザ・タワー横須賀中央」が竣工、今年12月には「(仮称)ホテルニューポートヨコスカ」が開業予定で、他のエリアでも準備組織が立ち上がるなど、再開発を急ピッチで進めている。

市は同エリアを「本市の顔」としているが、築30年以上経った建物が多く、防災性の向上や新たな魅力の創出を課題と認識。これまでも大型商業施設の一部が閉館するなど賑わいの低下、横浜周辺地区など京急沿線の主要駅で新たな街づくりが進められていて、横須賀エリアの魅力が相対的に低下することを懸念しているからだ。

これに伴い、同市では「横須賀中央駅周辺地区市街地総合再生計画」、これをベースに「横須賀中央エリア再生促進アクションプラン」を策定し、エリアの再開発を促すことに。

実施事業者に対しては、建替え事業を支援する特別減税、容積率などの規制緩和、商業施設や宿泊施設への助成制度を通じた商業集積の推進、再開発等へのコンサルティング教科、横須賀中央・三笠巡回バスの導入といったソフト事業など、数々の支援メニューを用意。前出のザ・タワーヨコスカ中央は地上4階までの商業施設部分に特別減税制度を、ホテルニューポートヨコスカも特別減税制度、商業等集積奨励金、ホテル誘致等奨励金を適用している。

横須賀市は中央エリアの再開発を促すためのメニューを用意。行政によるサポートが街づくりを後押しする。 出典:横須賀市「建て替え等に伴う優遇制度のご案内」
横須賀市は中央エリアの再開発を促すためのメニューを用意。行政によるサポートが街づくりを後押しする。
出典:横須賀市「建て替え等に伴う優遇制度のご案内」

横須賀市の人口は、2000年時点で42万人超だったのが、今年3月時点で約38万人、35年には34万人まで減少する見通しだ。一方で高齢化率は急速に伸びていて、00年の17.5%から20年には31.8%、35年には35.6%に達する見込みと、これは全国平均に比べて高い水準。

市には人口減や高齢化への対応として、コンパクトで歩いて暮らせる集約型都市構造の「拠点ネットワーク型都市づくり」への転換も求められている。再開発プロジェクトは持続時可能な街づくりの成否握るプロジェクトといえそうだ。

ただし、忘れてはならないのが、横須賀市の特異性だ。同市には米軍関係施設や自衛隊関係施設があり、防衛大学校や神奈川県立保健福祉大学、神奈川歯科大学など、大学や専門学校も多い。

なかでも、ベース(米軍横須賀基地)の関係者に対する底堅い賃貸需要があり、これを目当てに物件を持つ賃貸オーナも少なくない。街の人口は減るものの、不動産投資に絞るとポテンシャルが期待できるエリアなのだ。さらに、これからを見据えた街づくりにより、交流人口や移住者が増える可能性もある。

横須賀中央駅から横浜駅は40分弱、品川駅も1時間とちょっと、新宿駅なら1時間15分ほど。都心部へのアクセスは良く、自然に囲まれた中核都市で暮らしたいビジネスパーソンの通勤圏内にもなりえる。

リモートワーク層にとっても魅力的に映るだろう。横須賀市の取り組みは、地方都市が抱える課題を乗り越える試金石になるかもしれない。

健美家編集部(協力:大正谷成晴)

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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