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転入超過市町村上位20位入りの神奈川県大和市。中央林間駅と駅周辺の再整備が進行中

都市計画・再開発(地域情報)/横浜・川崎・千葉・埼玉/首都圏 ニュース

2022/12/01 配信

小田急中央林間駅
小田急中央林間駅

神奈川県大和市は、東京都心と横浜市中心街への通勤圏に位置し、東急・小田急・相鉄の3路線が走る鉄道利便性の高い都市である。

宅地開発の歴史は古く、比較的街並みが整備されていたこともあり、近年、全国的にも人口増加が著しい。

市内主要駅である中央林間駅とその周辺では再整備が進んでおり、その動向が注目される。

■ 神奈川県央の鉄道利便性の高い大和市。転入超過人口も上位20位以内

神奈川県大和市は、神奈川県中央部に位置する人口約24万人の中規模都市である。都心から40~50キロであるのに加え、横浜市中心街から20キロ圏内であり、いずれの地域へも通勤圏である。

その上、市内には、東急田園都市線、小田急江の島線、相鉄本線の3路線の8駅が存在し、市民の8割が鉄道駅から1キロ圏内に居住する鉄道利便性の高い地域である。特に、東急田園都市線の中央林間駅はターミナル駅だ。

昭和初期に、小田急電鉄が「林間都市」構想により宅地分譲開発をおこなった地域であり、スポーツ施設の建設などの大規模な都市開発がおこなわれた。早くから都市開発がなされたことで、道路や街区が整然としていて住みやすい。

当時の名残りとして、名門ゴルフ場である「相模カントリークラブ」や、聖セシリア女子学校などが残っている。

戦前の宅地開発は未完に終わったが、高度成長に伴って大和市の人口も急増し、郊外都市として発達した。昭和59年には東急田園都市線の中央林間駅が開業し、バブル以降も順調に人口増加を続けている。

出典:総務省
出典:総務省

特に近年、全国的に人口が減少する中で、大和市の人口増加は相対的に突出するようになって来ている。総務省統計によると、令和3年の転入超過数ランキングで全国17位となっている。神奈川県内では、政令指定都市を除くと、藤沢市に次ぐランキング入りだ。

文化創造拠点シリウス内の図書館 出典:大和市
文化創造拠点シリウス内の図書館 出典:大和市

また、大和市は、平成28年に、市街地再開発事業により、大和駅前東側に「文化創造拠点シリウス」をオープンさせた。同施設は、芸術文化ホール、図書館などの公共施設、商業施設からなる複合施設だが、開館3年で1,000万人が訪れる日本一の図書館として脚光を浴びている。

■ 中央林間駅と駅周辺で進行する再整備

大和市では、大和駅のみならず、近年、中央林間駅を中心とする地区で再整備が進んでいる。前述したように、中央林間駅は、東急田園都市線ではターミナルであることから、都心への通勤客にとっては利便性向上が望まれるところだ。

平成27年に、「中央林間地区街づくりビジョン」を策定し、街づくりの実現に向けて急ピッチで動き出した。そこでは、基本理念として、「駅を中心とした便利で安全なまち」、「多世代が交流するまち」、「健康で豊かなまち」の大きく3つの方針が掲げられている。

短期的には、駅周辺の民間施設を活用し、図書館・子育て支援施設の設置や行政窓口などの公共機能を充実させるとしていた。さらに、中長期的(10年~15年)には、駅周辺施設の建て替えを伴う都市機能の更新・拡充が必要であるとした。

東急スクエア
東急スクエア

平成28年には、短期的な目標である駅周辺の公共機能の充実を図り、東急中央林間ビルの一部を借り受けておこなう「公共施設整備基本計画」を策定、平成30年には、リニューアルオープンした東急スクエアでこれを実現した。

平成29年には、中央林間地区の「都市再生整備計画」を策定している。それによると、中央林間地区は、人口増加の傾向が特に顕著であり、子育て世代も多く住む地域となっているが、市民交流施設や子育て支援施設などが不足している。そこで、中央林間駅周辺地域に「中心拠点区域」を設け、駅周辺施設や未利用地の有効活用を図り、不足する都市機能を新たに確保することで、拠点形成を目指すとしている。

出典:大和市
出典:大和市

ここで計画されている整備は、すでにほぼ完了しているようだが、「中央林間地区街づくりビジョン」で策定された、中長期的な目標である、駅周辺施設の建て替えを含む都市機能の拡充は、まだこれからだ。

整備中の小田急中央林間駅
整備中の小田急中央林間駅

さらに、現段階でまさに整備中であるのが、「小田急中央林間駅整備計画」である。この計画は、平成29年に策定され、小田急中央林間駅の整備を内容としている。

東急田園都市線との乗り換え動線の確保など、駅機能の拡充のほか、中央林間駅に保育施設を整備するとしている。令和6年度の竣工が予定されている。

中央林間駅の利便性向上で、大和市の発展は今後も継続するのか。注視していきたい。

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取材・文:佐藤永一郎(さとうえいいちろう)

佐藤永一郎

FP不動産投資よろず相談所

■ 主な経歴

筑波大学大学院修了。2級FP技能士。
会計事務所で約10年、中小企業、不動産オーナーの節税コンサルティングや融資サポートなどに携わる。 スタートアップのCFO、監査役などを経て、築古戸建ての不動産投資家として独立。
不動産投資のコンサルオフィス「FP不動産投資よろず相談所」を運営。不動産投資や税金をテーマとした執筆活動もおこなう。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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