今日はフローリングにできてしまった黒染み( カビ )のリカバリー法についてです。
これまで何度も原状回復サポートをしてきましたが、染みの多いのは決まって水回りです。すぐ拭けばまったく問題ないのですが、掃除をしないんでしょうか…。
フローリングについた黒染みは元には戻りません。修繕するのは非常に手間もコストもかかり、厄介です。敷金問題にも絡むので、入居者と揉める可能性もあり、管理会社担当も面倒くさがる案件です( 苦笑 )
■ 事例紹介
知り合いのオーナーから次のような相談を受けました。
「 退去者がキッチンのシンク前床に酷い黒染みを作ってしまった。原状回復として綺麗にしたいけれど、色素沈着しており、床の貼り換えをするしかないと管理会社に言われた。コストを掛けずに済む良い方法はないでしょうか? 」

現場を確認すると、広範囲に黒染みが確認できます。染みの上には紙が貼りついていますので、長期間紙を濡れたままで放置していたのでしょう。本当にひどい有様で、同じ大家として怒りを覚えます!
紙が貼りついている状態では工事できませんので、すぐにプレ清掃を実施しました。すると染みは相当ひどく、フローリングの境目から水が入ってしまっていました。塗装やワックスでごまかすレベルではありません。


管理会社からは、「 フローリングの全張り替え 」を提案されたそうです。しかし、床を貼り換えると、シンクやコンロ台の一時撤去、幅木交換など付随する工事が増えてしまい、どうしても費用が高額になるため、なんとかしたいという話でした。
■ 改善案
そこで私は、「 キッチン部分だけクッションフロア( CF )を切り貼りする 」ことを提案しました。シンプルでしょ♪( 笑 )。キッチン以外の床のダメージはそんなにありませんから、フローリングの全張替は必要ありません。
既存フローリングの上にCFを貼ると、ドアと床の間がギリギリの場合、CFがドアと干渉して開閉ができなくなる可能性が出てきます。さらに隣の部屋との境にある襖レールなどで、発生する見切り部分をどうするか?など見切り加工などで問題出てしまいます。
ですので、キッチンシンク前の床のダメージ補修の場合、キッチン部分だけ切り貼りするのが、一番失敗が少なく、しかも安上がりなのです。
■ 改善後
結論として、写真のようにキッチン部分だけにテラコッタ柄のCFをはりました。

この方法の利点は水に強いCFを使うので、水がこぼれても床に染み込むことがないということです。それに、CFも少量で、下地もできているので、工事も簡単。また汚れたり、破損したりした場合は、今回のように貼りかえれば良いだけです。
CFの見切り部分はへの字プレートを貼ることで、見た目がスマートになりますし、足のつまずきでのめくれ防止にもなります
今回は、「 とにかく低コストでお願い! 」とリクエストされたので、壁の幅木の貼り換えをぜす、そのままですが、幅木をダークブラウンにするともっと一体感が出て良いですね。
■ まとめ
いかがでしたでしょうか? 水回りにできたフローリングの酷い黒染みリカバリー方法。万一酷い染みができてしまっても、上手にCFを切り貼りすれば、大丈夫ですよ(^O^)
コストも低いですし、今は素敵なCFの柄が多く生産されておりますので、差別化による空室対策に貢献する事でしょう。シンク前だけではなく他の場所や築古物件にも応用できますので覚えて置いてくださいね。次回もお楽しみに〜!!