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漫画レンタルサービス導入で選ばれる物件に大変身!費用は 1冊10円で本棚、保険、送料込み

賃貸経営/空室対策 ニュース

2024/04/29 配信

物件の魅力、差別化で悩んでいる人に注目したいサービスをご紹介しよう。漫画本のレンタルサービスだ。初期費用ゼロで安価に導入でき、破損した際の保険や送料も料金に含まれているという。

漫画で差別化。自前だと手間も費用もかかる

漫画コーナーで差別化。ただし、自分で揃えようとすると次々に新刊も出て買い続けなくてはいけないことになる
漫画コーナーで差別化。ただし、自分で揃えようとすると次々に新刊も出て買い続けなくてはいけないことになる

最近では日本の文化のひとつとまで言われるようになった漫画。この頃は紙で読む以外にアプリ利用で読んでいる人も多く、2万円、3万円と多額を注ぎこんでいる人もいるそうだ。そうした人たちにとって住宅の共用部などに漫画がある環境は魅力。

といってもオーナーが自前で購入、設置するには無理がある。

「人気の漫画だと続々最新刊が出ます。それを全部揃えようと思うと、次々に買い続ける必要があります。でも、ずっと同じ本が置かれているだけでは最初は良くても、いずれは飽きられてしまいます。

また、入居者が自室に持っていって無くしてしまう、食事中に読んで醤油をこぼしてしまうなどといった心配も。そうしたことに対応、漫画と本棚をセットでレンタルしているのが弊社、株式会社ハイドコーポレーションです」と同社の遠藤秀樹さん。

導入の理由の第一は安価に始められること

8年前、シェアハウスを始めようと思った時に差別化のため漫画を置くことを考えたという渡辺よしゆきさんはこのサービスを知り、やっと時代が追いついたと思い、すぐに導入したという。半年ほど前のことだ。

「8年前にはそもそも自分が漫画のことを知らないという理由で諦めたのですが、このサービスを利用、安価に他にない特徴を既存のシェアハウスに導入することができました。うちのシェアハウスでは基本、共有のリビングで読むというルールにしており、そのおかげで入居者間の会話が弾むようになりました。私や娘もよく読んでいます」。

渡辺さんがすぐに導入を決めたのにはいくつかの理由があるが、もっとも大きいのはコスト。1冊10円で1500冊導入しても費用は月額1万5000円で済む。しかも、破損、紛失に関する保険や搬出入の送料も含まれている。初期費用は不要で、途中で思ったよりも利用が少なかったと利用を止めても違約金などはない。

渡辺さんが経営するシェアハウスの漫画コーナー。これだけあればインパクトも大きい
渡辺さんが経営するシェアハウスの漫画コーナー。これだけあればインパクトも大きい

「うちでは1500冊入れていますが、10人のシェアハウスで賃料+管理費が月額7万円。そこから考えると月額1万5000円で皆さんが喜んでくれるなら安いもの。物件の魅力になっていると思います」。

もし、現在、渡辺さんのシェアハウスに入っている量の書籍、本棚を自前で用意するとしたら70~80万円にはなっただろうと遠藤さん。それを考えると渡辺さんが安価と強調するのはよく分かる。

3カ月に一度の入替で常に新鮮な驚きのある棚に

また、3か月に1度、本の入替があるのもポイント。全体のうち、3タイトルほどが入替されることになっており、入居者からのリクエストも受け付けてくれる。入居者からすると自分の読みたい本が入る、選書に参加しているという感があるのだ。

この回転の良さもポイント。いつまでも同じ本が置かれているのでは飽きられてしまうからだ。ただ、リクエストはあっても著作権の関係から置けないものもあると遠藤さん。

そのあたりの制限はあるものの、特に新しい本であればかなりのものがリクエストに応じてもらえるそうだ。

部屋で読みたい人には貸出システムも

パソコンとWi-Fi環境を用意すれば貸出システムも導入できる
パソコンとWi-Fi環境を用意すれば貸出システムも導入できる

部屋で読みたいという人には無料の貸出システムを借りることもできる。ただし、パソコンとWi-Fiの用意は必要だ。ある程度規模のある物件ならそうしたことを検討してみても良いだろう。

ひとつ、気になるのは設置スペース。共用部のあるシェアハウスならリビングスペースに導入すれば良いが、そうではない一般賃貸の場合はどうだろう。

エントランスのない、外廊下タイプの物件の場合には難しいところもあるが、エントランスがあればその一角を利用、コーナーに棚を置いて小さなソファ、テーブルなどを設置する手がある。

それほど広さがないというのであれば少ない冊数で始めても良い。たくさんあればあるほどインパクトは大きいが、たとえば1000冊を3カ月、90日で読むと考えると1日11冊以上。それを考えると入居者にとってはどれを読もうか悩むほどの量といえるわけで、十分喜ばれるはずだ。

また、エントランス付近に置くならセキュリティラインの内部で、でも、外から見える場所に置くのがお勧めと渡辺さん。

外から漫画の棚が見えれば通る人の関心を惹く。あの物件は漫画が置かれているらしいぞという口コミが広がればしめたものである。

最初の設置時には多少の手間も

ただし、昨年夏の最初の設置時は本を並べるのが大変だったと渡辺さん。

「段ボールに20~30箱来ました。1箱に80~90冊ほども入っており、重い上に、1つのタイトルが何冊あるのかが分からない中でそれを並べていくのは大変でした」。

一度並べてしまえば後は一部を入れ替えていくだけなので多少は楽になるが、それでも大家さんとしては3カ月に1度は多少なりとも手間がかかることは知っておこう。

ちなみに同社の漫画コーナーの導入先としてはスーパー銭湯やホテル、アミューズメント施設、マッサージ店などが中心。現在全国100店舗以上で稼働しているという。

同社はもともと全国の漫画喫茶、大手ネットカフェに漫画を供給してきた会社で、在庫は豊富にあり、ノウハウの蓄積もある。そのノウハウを異業種に展開したのがこのサービスというわけである。

空いている部屋を漫画も読める共用スペースとして活用する手もあるかもしれない
空いている部屋を漫画も読める共用スペースとして活用する手もあるかもしれない

賃貸住宅の場合は管理会社が問い合わせをしてきて、自社で管理している物件に導入している例がある。客付しにくい物件に漫画コーナーを作ることで空室対策としているわけである。

物件オーナーが自ら入れている例はまだまだ少なく、差別化の効果は大きい。他にない要素があれば仲介会社も入居者に勧めやすく、決まりやすくもなる。差別化したいなら考えてみても面白い。ことにオーナーが漫画好きだったら、ご本人にも楽しいはずだ。

健美家編集部(協力:中川寛子(なかがわひろこ))

中川寛子

株式会社東京情報堂

■ 主な経歴

住まいと街の解説者。40年近く不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくり、地方創生その他まちをテーマにした取材、原稿が多い。
宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員。

■ 主な著書

  • 「ど素人が始める不動産投資の本」(翔泳社)
  • 「この街に住んではいけない」(マガジンハウス)
  • 「解決!空き家問題」「東京格差 浮かぶ街、沈む街」(ちくま新書)
  • 「空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる がもよんモデルの秘密」(学芸出版)など。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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