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東急池上線大崎広小路駅前が激変。五反田の旧ゆうぽうと跡地に星野リゾートが入る新たなランドマークが出現。

都市計画・再開発(地域情報)/東京 ニュース

2021/11/14 配信

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五反田エリアのイノベーション活性化をテーマとする「五反田計画(仮称)」。14~20階に位置するホテルは星野リゾートが運営する(出典:日本郵政不動産)

JR山手線・都営浅草線五反田駅から徒歩3分程度、東急池上線大崎広小路駅からすぐの大崎広小路交差点南側に広がる旧ゆうぽうと跡地。ゆうぽうとはかつて日本郵政が土地・建物を保有していた複合施設で、ホテルや結婚式場、フィットネスジム、多目的ホールなどで構成されていた。

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山手通りと中原街道の交差点に面する計画地。2015年9月までは日本郵政の複合施設、ゆうぽうとが営業していた(出典:日本郵政不動産)

五反田のランドマークとして30年以上にわたって愛された旧ゆうぽうとは、2015年に閉館し2017年から解体工事がスタート。その後、日本郵政不動産による大規模複合開発「五反田計画(仮称)」が立ち上がり2021年8月に着工。現在、工事が進められ、2023年12月の竣工を予定している。

スタートアップ企業の集積地に
新しい価値創造を促す街の拠点が誕生

多くのベンチャー・スタートアップ企業が集まり、2018年には一般社団法人五反田バレーが発足するなど、多くの注目を集めている五反田エリア。東京都による都市づくりの基本的な方針と具体的な方策を示した「都市づくりのグランドデザイン」において、五反田はビジネスや商業、居住、文化などの多様な機能の高度な集積が進んだ地域とされている。

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大崎広小路交差点から見た計画地。2021年8月に着工しているが、目立った動きは見られない。向こう側に東急池上線の高架が走る
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中原街道から計画地を見たところ。敷地面積は約6,700㎡あり、TOCビルの敷地面積が約21,000㎡なので、約1/3の広さになる

五反田といえば、1970年に誕生したTOC(東京卸売センター)ビルの建て替え計画が発表され、現在の建物は2023年春に解体着工されることが決まっている。新TOCビルは2027年春の竣工予定。そして、世間を騒がせた積水ハウス地面師詐欺事件の舞台となった老舗旅館、海喜館の跡地では、地上30階、高さ105mのタワーマンションの工事が行われている。

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五反田のシンボルともいえるTOCビル。さまざまなブランドのアウトレットセールやファミリーセールの会場としてもお馴染みだ
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積水ハウスが55億円5千万円を騙し取られた海喜館跡地。現在は旭化成不動産レジデンスが、高さ105mのタワーマンションを建設中

今回のプロジェクトでは、五反田という街の特性を生かして「TOKYO, NEXT CREATION」を開発コンセプトに採用。多様な出会いと交流、新しい価値創造を促す次世代の街の拠点を目指すという。

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ミクストユースがつながることでイノベーションを生み出し、五反田ならではの複合施設になることを目指す(出典:日本郵政不動産)

建物は地上 20 階、地下 3 階、高さ約 97m、延べ床面積約69,000㎡の複合施設となる。基準階約1,000坪のオフィス(3~12階)を中心に、フードホール(1階)、シェアオフィス(2階)、多目的ホール(3階)、ホテル(14~20階)で構成される。オフィスに入居する企業とシェアオフィスユーザーとのコラボレーションや国内外からの観光やビジネスによる宿泊、ミートアップイベントなどによって、さまざまな人々の集いと共創が生まれることが期待される。

サード・プレイスとしての役割が
新たなコミュニティの誕生を促す

特徴的なのは、品川区による「五反田駅周辺にぎわいゾーンまちづくりビジョン」を実現すべく、地上1~3階の低層部を核としていること。賑わいをさらに高めるだけでなく、新たなコミュニティ形成につながるサード・プレイスとしても位置付けている。

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中原街道沿いのフロントテラス。地元の人から観光客、オフィスワーカーまで、さまざまな人々が集いやすい空間にデザインされている(出典:日本郵政不動産)

建物を取り囲むように配置した「五反田の森」は、地域の植生を踏まえた多種多様な樹木や植物によって構成され、品川エリアのグリーン・ネットワークを補完。四季折々の表情や木漏れ日のある空間は、地域の憩いの場として賑わいの創出が期待される。

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建物の四方を取り囲む「五反田の森」。四季折々の自然を手軽に感じられる場所としても期待される(出典:日本郵政不動産)

1階のフードホールでは健康に配慮した多種多様な食を提供。2階のシェアオフィスでは多様な働き方に対応し、館内およびエリア関係者との多様な交流プログラムなどを実施。コラボレーションを誘発させる、五反田におけるイノベーションの中心地を担う予定だという。

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気軽に利用でき、親しみやすさと安心のある“町の食堂”をイメージしたフードホール。地域のニーズに応え、テイクアウトメニューも用意(出典:日本郵政不動産)
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コワーカーが集まるエリアの特性を踏まえ、働き方の多様化に対応するシェアオフィス。交流を深めるプログラムも予定されている(出典:日本郵政不動産)

品川区が運営する3階の多目的ホールは、ホールで約400席、カンファレンスで約80席に対応。ビジネスから興行まで幅広く対応し、地域の人達にも利用しやすい、五反田の文化や情報の発信拠点を目指す。

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多目的ホールはビジネスからエンターテインメントまで、さまざまな文化創造活動をサポートする(出典:日本郵政不動産)

14~20階の高層フロアは
星野リゾートがホテルを運営

このプロジェクトの目玉といえば、ホテル部分の運営者に星野リゾートが決まったことだろう。高級リゾートホテルだけでなく、都市観光ホテル「OMO」やカフェホテル「BEB」などの多彩な宿泊施設を手掛けてきた同社ならではの、ホテルと街をつなぐ取り組みに期待が高まる。

また地球環境への配慮についても力を入れている点にも注目したい。旧ゆうぽうとの地下躯体を空間および構造体として活用。ストック型社会の実現と共に、 建物解体に伴う廃棄物削減、周辺環境への配慮、CO2排出の抑制などで SDGs 達成に貢献する。

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計画地の工事の様子。地下躯体を空間および構造体として活用していることが分かる。地下1~地下3階はすべて駐車場として利用される

またLow-Eガラスの採用、再生水の洗浄水利用や太陽光発電設備の設置などを通じて、環境負荷の軽減にも取り組む。そして、国交省主導による建築物の環境性能評価システムであるCASBEE-建築において、S ランクの取得を目指すという。

静かで住みやすい街が広がる
東急池上線の東エリア

「五反田計画(仮称)」の最寄り駅は五反田駅からわずか300mしか離れていない大崎広小路駅で、五反田駅周辺とは少し違った雰囲気の街が広がっている。特に人気を集めているのが、2018年に五反田駅と大崎広小路駅間の高架下に誕生した「池上線五反田高架下」と名付けられた商店街だ。

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高架の上にホームがある大崎広小路駅。五反田駅まで300mしかないのは、かつて池上線の終点がこの駅だったため。後から五反田駅まで延伸

建築家の谷尻誠氏と吉田愛氏が率いる建築設計事務所、SUPPOSE DESIGN OFFICEが全体のデザインを監修。サイクルショップやドーナツ専門店、青果店、クラフトビールバーやワイン専門店をはじめとした飲食店が軒を連ねる。

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高架下を商業施設として整備した「池上線五反田高架下」。「中目黒高架下」のような洗練されたデザインの店舗が営業している
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左側は規格外の野菜を扱うことで知られる青果店。外光がたくさん入る設計のため、高架下にある店とは思えないほど明るい

立正大学がある駅の南エリアはちょうど小高い丘になっており、戸建住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街が広がる。立正大学まで来ると、JR大崎駅まで徒歩6分ほどの距離となり、街の雰囲気も大崎に近づく。いわば大崎広小路駅周辺は穴場の住居エリアといえる。実は戸越銀座商店街まで徒歩15分程度。洗練された都市と住みやすい住宅街がほどよくミックスされた周辺地域は、間違いなく住みたいエリアに格上げされるだろう。

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立正大学品川キャンパスの東側を走る峰原通り。東急池上線の東側は住所表記が大崎となり、住みやすい静かな住宅街が多い
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立正大学から東へ2分ほど歩いたところにある居木神社。創建時期などは不明で、主祭神として日本武尊が祀られている

健美家編集部

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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