「梅島駅」と「西新井駅」の間にある
足立区梅田の利便性が高まる
都心の主要駅へのアクセスの割に家賃が安い「穴場駅」と言われることもある東京都足立区の東武「梅島駅」周辺の再開発が、まさに今進んでいる。
かつて東武鉄道西新井工場があった足立区梅田周辺では、道路整備や老朽化した公共施設の集約が計画されており、より一層の利便性向上が期待されている。
東武鉄道西新井工場の跡地には、全738戸のメガマション「リライズガーデン西新井スカイレジデンス」が建てられ、通りを挟んで「亀田トレイン公園」がつくられた。
公園前には「亀田トレイン通り」が走っている。この通りは、かつて東武線の線路だった。2021年3月12日に道路の延伸工事を終え、東武「梅島駅」と「西新井駅」の南側をつないでいる。
現在、再開発が進んでいるのはこの一帯だ。近隣の図書館や公共施設が老朽化しており、それらを集約する計画がある。
足立区の西新井・梅島エリアデザイン計画によると「新たなコンセプトの図書館」と「周辺公共施設の集約により区民の利便性向上を図る」とされている。
都営梅田八丁目アパートの創出用地を東京都から足立区が取得し、それを新施設建設に活用する予定だ。
このエリアは、東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の沿線であり、「梅島駅」からも「西新井駅」からも徒歩5分程度と利便性が高い。
しかしながら、東武鉄道の線路で東西が分断されているため、回遊性が低く、距離的に近い場所に向かう際にも、大回りしなくてはならないこともあった。そのため、線路による分断を解消する道路網の整備も計画されている。
梅島エリアは北野武氏や
漫画『はじめの一歩』のゆかりの地
前述の梅田を含む、「梅島駅」の周辺は、足立区内においてはファミリー層に人気のエリアである。例えば、駅の近くにある足立区立梅島小学校は、足立区が食育を含めた教育に力を入れている学校として区内では有名だ。わざわざこの学校のために近隣に引っ越してくる家族もあるという。
駅から北に向かうと西オーストラリア州ベルモント市との友好親善のシンボル「ベルモント公園」がある。付近の住民の憩いの場である。
また、足立区は「ビートたけし」こと北野武氏が大学まで暮らしていた町としても知られている。
北野氏の母校、足立区立梅島第一小学校は見た目は古いが健在だ。周辺には新しい家屋も増えているが、質屋や鮮魚店などもあり、下町の雰囲気も残っている。
梅島第一小学校のすぐ近くには、漫画『はじめの一歩』の作者であり、足立区出身の森川ジョージ氏がオーナーを務めるボクシングジムがある。
足立区にゆかりがあるということで、梅島の旧日光街道沿いには、『はじめの一歩』の名対決をモチーフにしたマンホールもつくられた。このように「梅島駅」何かと話題性がある。
東京駅まで30分以内の利便性
物件価格や家賃は安め
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」の住まいインデックスによると、「梅島駅」周辺の標準的な中古マンションの価格は直近の3年間で7.21%程度上昇。東京都の平均12.80%と比較して、価格変動が小さい。駅周辺の物件もそこまで価格が高騰していないように見受けられる。
また、標準的な賃貸マンションの賃料は直近の3年間で3.27%程度上昇。東京都の変動の3.00%に比べて同程度の水準となっている。
主要駅までのアクセスを見ると「東京駅」まで約30分、「上野駅」まで約20分、「新宿駅」「池袋駅」まで約40分となっており、余裕で通勤圏内だ。
「コスパが高い」と言われることもある梅島エリア。再開発で利便性が高まり、不動産投資家にとっても魅力あるエリアになることを期待したい。
健美家編集部(協力:
(とやまたけし))