どうも。
築古の空き家専門のリフォーム屋さんをやっております、らいおん大家です。
築古物件が好きすぎて、自らも築100年の空き家を改装して旅館オーナーをやっております。
まさに今、その旅館で執筆しておりまして、筆が進む進む。
環境によるモチベーションのコントロールは本当に大事ですな。
ちなみにこの旅館は戸建一棟を無人で貸切運用をしているのですが、管理会社に委託するわけでもなく、清掃だけ地元の方に任せてあとはオートマチック運用する予定です。
入館や退館などはチェックインシステムを導入しているので、管理会社に委託する事がないんですよ。
今の時代、ネットを介して色々できるのですごいですよねぇ・・・。
自主管理である程度のことはできてしまう。
このコラムの読者さんも自主管理大家さんは結構多いと思います。
そんなみなさんと今回共有したいのは “見落とすと厄介な事になる地味なライフライン関係のチェックポイント”を3つ!!
毎度言っていますが、近隣環境によるものでなく、建物に付随する物理的なクレームは購入前あるいは入居前に事前チェックしておく事で、ほとんどは未然に防げるのである。
知っているか否か。
意識してチェックしているか否かで、運用後の「 ああ・・・不動産投資なんてやらなければ良かったよぅ・・・ 」を回避できるのだ!!!
■ 入居者「 エアコン取り付けようと思ったら取り付けられないんですけどぉぉぉ!!!!!??」
こんなクレームを起こしたくないならぜひ読んでください。
今やエアコンは必須の設備機器。
冬はともかく、夏にクーラーがない状況では死活問題ですよね。
不動産投資界隈でエアコンとウォシュレットはもう当たり前の設備すぎて人気ランキングからフェードアウトし、殿堂入りしているくらいです。
ですが、戸建賃貸においては実はエアコンがなくても “戸建賃貸” という希少価値で他と差別化できているパターンが多いので、エアコンを設置せずに募集をしても、全然入居付けに困る事はないかなぁと思っています。
アパート投資ではエアコン設置までが必須みたいな感じですけどね。
アパートと戸建では差別化の仕方が少し違うかな?と思っているので以前のコラムも参考にしてみてください。
参照:近隣の家賃相場の1.5倍で入居が決まった!差別化させた戸建賃貸はやはり強し
じゃあエアコン設置しなくて良いんだ!
何もしなくて良いんだ!!
というわけではないんですな。
エアコンを取り付けるためには “エアコン専用電源” というものが必須になってくるのです。
エアコン専用電源とは、エアコンのためだけにブレーカーから電気の線が一本用意されている状態の電源の事である。
通常の電源はブレーカーから電気の線がいくつか分岐されてリビングのコンセントになっていたり、廊下のコンセントになっていたり、換気扇の電源になっていたりしますが、エアコンは使う電気の量が大きいので、分岐しているとちょっと負荷が大きいから専用にした方が良いね、というのが最近の主な考え方なのです。
昔はそういう考えではなかったので、通常のコンセントから延長コードを引っ張ってエアコンの電源にしていたお家がたくさんあったんです。
築古物件を内見した時にこういうの見たことありませんか?
これを見た時に「 あ、エアコンがあるけど古いから処分して、新しいエアコンは入居者さんにお任せしちゃおう 」と考えたら・・・はい!!クレーム!!!!
要はこれ専用電源じゃなくて、いくつも分岐されている通常電源なので、入居者さんがエアコンを買ってエアコン業者さんに取り付けてもらおうとした時に「 あ、これ通常電源なんでうちでは付けられません。大家さんに相談してください。サーセン 」って言われちゃうんですよ。
特に大手家電量販店とかだと付けてくれません。
なので、エアコン本体はこちらで用意しなくても、専用電源をこちらで用意しておく必要があるのですな。
これは各部屋に必須だと思いますのでどうぞお見落としなく。
■ 入居者「 テレビ観られないんですけどぉぉぉ!!!!!??」
こんなクレームも起こしたくないならぜひ “屋根をチェック” してみてください。
※テレビ=地デジ
こんな感じでアンテナが立っていたら という事が確定します。
築古戸建投資スキームが成り立つエリアでは、電波そのものを受信しないというエリアが結構あります。
そんなエリアでは周りのお家の屋根を見渡しても一切アンテナが立っていないはず。
つまり、屋根をチェックして
★アンテナが立っている場合
業者に依頼して受信チェックをしてもらうか、自分でテレビとケーブルを持ってきてチェック。
→ 問題なく受信できていればそのままでもOK
→ 受信が弱かったり受信していない場合は、アンテナを立て直すなり、ブースターを取り付けるなりするか、いっそのことケーブルテレビを契約するか選ぶ。ケーブルテレビの場合は月額料金がかかるので、貸主負担なのか借主負担なのか最初に決めておく必要がある。
★アンテナが立っていない場合
アンテナを立てるか、ケーブルテレビの契約をするか選択する。
周りを見渡してアンテナがどこも立っていなければ電波受信しないエリア=ケーブルテレビ契約オンリーとなる。
最近ではテレビがなくても良いという人が増えましたが、絶対にテレビが観られないと死んじゃうマンもまだまだ多いです。
なので、必ず募集の段階でテレビが観られるのか否か。
観るためにはケーブルテレビ契約をしないといけないのか、を明確にしておかないと入居してから実は観られませんでしたパターンが一番良くないですからね。
まぁこれは何にしても後出しはこちらが不利になりますからね。
アンテナチェックをお見落としなく。
■ 入居者「 なんか浄化槽の点検費用請求書がきたんですけどぉぉぉ!!!!!??」
金額的にいえばこれが一番大きいかもしれません。
結構、郊外では下水が通っておらず浄化槽っていうエリアも多いんです。
特に築古戸建投資が成り立つエリアでは。
浄化槽に関しても過去にコラムであれこれ書いているので詳しくはこちらをご覧頂きたく。
参照:浄化槽はココに注意すべし!事前ポイントと運用後の注意点
年間で約5万円ほどの浄化槽維持費用をどちらが負担するのか?というのが、入居後に「 聞いてない!」という形でクレームになるのです。
ここを最初に把握せずにいると、想定家賃から大きくずれてしまう可能性もあるので、物件購入前に浄化槽なのか?下水なのか?はチェックしておきたいところ。
“おすい” と書かれたマスがあれば下水の可能性が高い。
コンセントに繋がった小さい機械 “ブロアー” があれば浄化槽の可能性が高い。
意識してチェックすればなんて事のない事だが、これを見落とすと後々厄介な事になるので必ず忘れずチェック!!!
■ 知っていて、意識をすれば見落とさないのでござる
知っていても意識していなければ見落としてしまいますが、知らなければそもそも対策のしようもないので、運用後に「 嗚呼・・・不動産投資なんて・・・築古なんて・・・ 」となってしまうのである。
まずは知るところから。
多分不動産投資でこんなに現場のことをワーワー書いているコラムも少ないはず。
これからも現場で実践的なコラムを書いていくので、どうぞよろしくお願いしますでござる。