• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

アパートの共同担保に入れていた築50年超戸建を売却してわかったこと

大野靖弘さん_画像 大野靖弘さん 第39話 著者のプロフィールを見る

2023/11/21 掲載

私はこれまで、融資を使って物件取得をする際に、現金で買った戸建を「共同担保」として活用する事が何度かありました。

もともとは、アパートなどの一棟モノ物件の融資付けの際に、借入希望額に対して金融機関からの評価額が足りない事があり、その際に担当者さんから「所有する他の物件を共同担保に入れてもらえれば、融資を組み立てられそうです」と助言されたのがきっかけでした。

※「共同担保」とは、借金の担保として購入する物件以外の不動産にも担保設定をする事をいいます。不動産投資では購入物件の担保評価が足りない時に、それを補うために他の不動産に共同担保が活用されます。

それ以来、融資額が希望額に足りないけれど、どうしても物件を取得したい時や、金融機関から要望があった際には、それまでに現金で購入した物件や無担保で所有している物件を共同担保に入れることがありました。

メリットとしては、本来なら自己資金(現金)が必要になるのに、代わりに現物の他の物件の担保提供で済むので、自己資金を抑えられるという事があります。特に投資初期の自己資金を抑えたい時には効果的だと思います。

ただし、金融機関によっては共同担保自体に対応していない場合がありますし、対応していたとしても、物件のエリアやスペックによっては担保に取ってもらえないということがあります。

また、デメリットとして、共同担保に入れた物件は金融機関の担保に取られているので、将来的に売却を検討する際の足かせになる場合があります。そのため、長期保有するつもりの物件向きといえます。

■共同担保に入れていた物件を売却して起きたこと

先日、共同担保に入れている物件を初めて売却しました。築50年超の戸建で、購入後5年以上が経ち、入居者様が退去されたタイミングでした。リフォームをしていましたが、築年数相応の不具合があります。この物件を土地値程度で売却する事にしました。

ただし、共同担保の物件を売却するのは初めてでしたので、先に金融機関の担当者さんに相談してみました。すると、「担保物件の現在の金融機関の評価額分を売却金額から返済すれば、売却可能」との回答を頂きました。

その評価額を計算してもらうと、「約450万円」という回答でした。「約」が付くのは、売却額がいくらかによっても変わることと、こちらの要望も多少は考慮して決めていただけるというためです。

ちなみに、他の金融機関さんに同様の質問をした際には、「毎年きっちりと共同担保物件の評価額を計算しているので、その額を繰り上げ返済する必要があります」という事でした。金融機関によってこのあたりのスタンスは変わるのだと思います。

それらを踏まえて、こちらでも売却額から諸経費や税金などを考慮して計算してみました。そうすると金融機関の提示額だと少し額が大きかったので、「400万円にして頂けないか」と相談すると、了承して頂けました。

そしてこの古家の売却が完了すると、(そして400万円分を返済すると)、この戸建を共同担保に入れた際の借入の元となったアパートの残債が、約4,400万円から約4,000万円になりました。

ひとつ気になったのは、「借入残高が減った分、月々の返済額が下がるのか」ということです。すると、そこは「月々の返済額は変わらずに、融資年数が短くなる」との事でした。もし月の返済額が下がればキャッシュフローが改善されてありがたいと思っていたので、これは残念でした。

それでも融資年数が短くなった分、元金の減るスピードは速まり、安全度は増すという見方もできます。具体的には、今回の繰り上げ返済で、融資年数が残り21年から18.5年位になる見込みです。

■売却はお世話になった管理会社さんに依頼

少し話を戻します。共同担保に入れていた古家の売却依頼に関しては、この物件の購入当初から一緒に問題解決をしてきた、管理会社様にお願いしました。

所有物件の中でも築古戸建は管理会社さんにお世話になる頻度が上がります。少ない管理費で様々な対応をして頂いてきたので、せめてリフォームや売却の際には管理会社さんにお願いしたいと考えています。

売却価格は土地値よりも少し低くしました。修繕の必要な個所はありましたが、購入時にリフォームしていたので、築年数の割にはキレイです。すると、表に出す前に管理会社さんがお得意様の中から買主様を見付けて下さいました。

決済の場でお会いした買主様はご自身でリフォーム会社を経営されている方でした。今回の物件も修繕をして、末永く運営して頂けるのではと思っています。

今回で現金で買った物件を共同担保として活用し、売却するという一連の流れを経験出来ました。それらを踏まえて、今後は共同担保を活用する選択肢を持ちながらも、基本は物件単体で銀行評価が出る物件を取得していければと思います。

選択肢を多く持つ事は大切ですね!
それではまた次回お会いしましょう!

■楽しかったスクール同窓会

最後に追記です。先日、健美家本社にて、やっさんスクールの生徒さんによるミニセミナー(ゼロイチ発表会)と同窓会を行いました。多くの事例をシェアして頂き、たくさんの刺激をもらいました。

ご協力頂いた健美家の皆さま、全国から来てくださった皆様、ありがとうございました!

 

無料会員登録

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

プロフィール

大野靖弘さん

大野靖弘さんやっさん

不動産投資家
札幌市在住

家族は妻と何か可笑しい三人娘の5人家族
不動産を通じて「自分らしく生きる」をテーマに活動中
不動産と筋肉の懸け橋になる事が目標

プロフィールの詳細を見る

経歴
  • □1980年誕生

    □1987年(7才)
    母を亡くす

    □2002年(23才)
    大学卒業後、外資系ブランドに入社

    □2004年(24才)
    父を亡くす
    「人はいつ死ぬか分からない。その時に絶対に後悔しない人生を送らなくては」と強く感じる

    未来に希望が見出せず、2度の転職を経験するも、会社や国に頼る人生ではいけないと悟る

    □2010年(30才)
    結婚し子供も生まれて幸せを感じながらも、娘に100円の焼き鳥を買うのに躊躇する自分に猛烈に違和感を抱く

    加藤ひろゆきさんの書籍を読み、大家になることを決意

    □2011年(31才)
    1棟目のアパートを購入

    □2012年(32才)
    2棟目のアパートを購入
    年末に火事になる

    □2013年

    築古や新築のアパートで資産を増やす

    □2017年(37才)
    会社を退職し専業大家へ
    ここから築古戸建てを高利回りで再生する手法に挑戦

    □2019年(39才)
    不動産賃貸業で社会貢献出来ると気付き拡大へ舵を切る
    中古RCを3棟取得

    □2021年(41才)
    これまでに、新築・中古アパート、築古戸建て、区分マンション、中古RCマンションなど29棟122室購入

    そのうちいくつか売却し、現在は計91室を所有し満室時家賃年収は約5,700万円以上

    不動産への恩返しの思いから、これから始めたい方へ向け、セミナー・スクール・交流会の開催の他、ブログ・Youtube・ラジオなどによる情報発信も行っている

閉じる

ページの
トップへ