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家賃のアップも見込める、供給の少ないペット可賃貸にチャンス有。入居者ターゲットを絞り込もう

賃貸経営/技あり・話題の賃貸物件 ニュース

2022/11/01 配信

ペット可賃貸
アイペット損害保険のニュースリリースより。

ペットブームだ。新型コロナウイルス症の拡大により在宅時間が増加したことをきっかけに、自宅での癒しを求めてペットを飼う人が増えたとされる。

一般社団法人ペットフード協会の「全国犬猫飼育実態調査」(21年度)を見ると、猫の飼育頭数は2013年以降、緩やかに増加し、犬の飼育頭数は減少傾向にあるという。

一方、犬・猫ともにコロナ前の2019年比で2020年と2021年は共に増加している。新型コロナウイルス流行による飼育への影響については、犬を飼う人は「心穏やかに過ごせる日々が増えた」、猫を飼う人は「毎日の生活が楽しくなった」という人が増えている。

不動産会社だけでなく保険会社も参入

単身世帯が増加していることで、今後もこのような傾向が続きそうだ。そのような世情を反映してペット飼育を可とする賃貸住宅が増えているが、三好不動産(福岡県福岡市)では、コロナ前の2019年に一棟丸ごと「ねこ共生専用マンション」を竣工させて注目を浴びた。地上6階建て延べ床面積705.11㎡の賃貸マンションで、総戸数が20戸で、すべてが1Kタイプの賃貸住宅である。

猫ブームの裏には飼えなくなって飼育を放棄するケースもあり、同社では、猫の殺処分が福岡県で全国上位にランクされていることを受けて捨て猫の現状を発信する意味から一棟を猫専用とする賃貸マンションを開発したという。

共用部にはグルーミングスペース、保護ネコ情報掲示板、ペット用ごみ置き場などを備える。専有部には、スモールキャットドア、天吊りのキャットステップ、壁面キャットステップ、キャットウォーク、トイレが置ける洗面台、24時間換気システムといった猫を飼う上で必要な機能を取り付けている。

2020年にはアイペット損害保険(東京都江東区)がペットと快適に暮らせる賃貸集合住宅の供給が不足しているとして独自に土地を取得してペット共生型賃貸マンションを2021年度内に東京の高尾と吉祥寺に開発している。

「PetimoQ」(ペティモキュー)のブランドで展開しており、JR中央線・京王線「高尾」駅から徒歩6分の物件は地上5階建てで、1K(4戸)、1LDK(8戸)、2DK(5戸)で構成している。

専用の屋上ドッグランや足洗い場などの共用設備を備える。入居者限定特典として、オンラインでのペット健康相談・しつけ相談サービスなどが無償で付帯する。専有部は、対面式キッチンをクローズ型にすることで、家事をしながらペットが見守れるという飼い主ニーズに配慮して設計しているという。

家賃上乗せ許容範囲は最大6000円に

アットホームでは、最近のこうしたペット可賃貸を踏まえて、「ペット飼育者が住まいに求めること」を調査している。

2020年8月以降にペット飼育を前提として賃貸物件、売買物件を探して住んだことのある18~59歳の男女にきいたところ、重視した物件の条件は、犬・猫ともに1位は広さ、2位が部屋数、3位が日当たりとなっている。

設備条件を見ると、犬・猫ともに1位がエアコン、2位が防音・遮音設備だった。3位以下を見ると、犬と猫で重視する設備条件に変動が見られ、犬は足洗い場、専有庭、脱臭・消臭設備がトップ5に入った。猫は、脱出・消臭設備、爪とぎ柱、ペットドアの順番となっている。

また、これらの設備を付けるうえで家賃にいくら上乗せして良いかも聞いており、エアコンの場合、犬で6000円、猫で4100円を上乗せしても良いとしている。

防音・遮音設備では犬が2900円、猫が2200円、脱臭・消臭設備では犬が2000円、猫が1000円をそれぞれ家賃に上乗せしても良いとしている。アットホームでは、他設備にかける平均金額より高値であることから、どのペットにおいてもニーズが高い設備であることが分かるという。

アット図表

家賃上乗せ
出所:アットホーム

長期間住んでもらえる可能性も高い

音楽家を志す学生や趣味で楽器を弾く人が防音設備の整った賃貸住宅を選択するように、ペットを飼いたい人に入居ターゲットを絞り込む賃貸経営方法も一つの方法と言えそうだ。

特に動物病院やトリミングサロンなどが近い場所にある賃貸住宅は、ペット可能にすることへのメリットが大きい。

また、入居者がペット可能な賃貸住宅が増えているとはいえ、賃貸住宅市場全体で見ればペット可能な賃貸住宅の供給量は少ないことからペット可物件を自分の住みたい地域で探すことの労を考えると一度入居すると長期間住んでもらえる可能性が高いとされている。

現状を踏まえれば、需給バランスから必然的に家賃を高めに設定しても入居者が付きやすい可能性もある。

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健美家編集部(協力:若松信利(わかまつのぶとし))

■ 主な経歴

学生時代から不動産に興味を持ち個人的に不動産関連の記事を多数執筆。大学卒業後、不動産関係情報誌に20年以上勤務。現在は都内のIT会社に勤め、副業でいくつか投資関連の記事を担当・執筆する40代サラリーマン。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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