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香川県高松市・高松駅周辺が大きく変わる!大規模開発進行中、新築マンションラッシュも

都市計画・再開発(地域情報)/広島/中国・四国 ニュース

2023/08/08 配信

香川県高松市中心部で大規模開発が相次いでいる。新築マンションも建設中が16棟を数えるほどで建築ラッシュといえるような状態になっている。

サンポート高松エリアで駅、大学、体育館が建設中

今年はちょうど瀬戸大橋開業から35周年。この35年で高松市は大きく変わったことになる
今年はちょうど瀬戸大橋開業から35周年。この35年で高松市は大きく変わったことになる

2025年以降まで大規模な建物の建設が相次いでいるのは高松駅に近いサンポート高松エリア。ここはかつて本州へ渡るJRの連絡船とホーバークラフトが行き交っていた高松の玄関口だったが、1988年に瀬戸大橋が開通。

列車利用で本州まで直通できるようになったことから、連絡船、ホーバークラフトが廃止となり、高松駅の移転、高松港の西半分が埋め立てられて再開発された。

駅ビルの建築現場。高松駅は広場に面しており、その広場を囲むようにサンポート高松の建物が並ぶ
駅ビルの建築現場。高松駅は広場に面しており、その広場を囲むようにサンポート高松の建物が並ぶ

元々が再開発エリアというわけだが、そのエリアで新たな開発が続いている。まず、ひとつはJR高松駅の新駅ビル、TAKAMATSU ORNE(たかまつ おるね)の建設計画である。

駅ビル開業を告知する掲示。来年には駅前の風景は大きく変わるわけだ
駅ビル開業を告知する掲示。来年には駅前の風景は大きく変わるわけだ

以前はスーパーがあった場所に建設中で駅と直結する4階建ての商業棟、4層5段の駐車場棟が誕生する。スーパーやフードホールなど約70店をテナントとして誘致する計画で、2024年3月の開業を予定している。

ORNE(おるね)は西日本で「いる」を「おる」とする方言があり、四国でも「おるね」が広く使われていることに由来。親しみのある施設名を狙ったということらしい。

駅の裏手では徳島文理大学新香川キャンパス

駅ビルの裏手、隣接した土地で進む新しいキャンパスの工事。右手は大規模修繕中のマンション
駅ビルの裏手、隣接した土地で進む新しいキャンパスの工事。右手は大規模修繕中のマンション

続いて駅のすぐ裏手では徳島文理大学の新香川キャンパスが建設中だ。現在はさぬき市志度にある香川キャンパスを地上18階建て、地下1階の都心型キャンパスに移転する計画で、全面移転は2025年4月を予定している。

学生数は約1500人規模で、合わせて教職員なども移転する。駅徒歩2分という抜群の立地で、フェリーや快速などを利用すれば岡山から約60分、徳島から約80分、小豆島から約40分などと広範なエリアから通勤できるという。

1万人規模の新県立体育館

県立体育館の工事現場。駅とアリーナを繋ぐ道も整備される計画
県立体育館の工事現場。駅とアリーナを繋ぐ道も整備される計画

まだある。少し離れてサンポート高松の海に近いエリアで建設中なのは香川県の新県立体育館。メインアリーナ、サブアリーナ、武道施設兼多目的ルームを備えたもので、メインアリーナの最大収容人数は中四国最大級の約1万人(固定席5024席)を想定。全国大会、国際大会など大規模なスポーツ競技会開催、コンサートアリーナツアー、MICE利用も可能だという。

高級ホテルは資材高騰で開業延期

さらにそうした大会、イベントなどでの来訪者も見込み、サンポート地区の「B2街区」では四国電力が約5000㎡を県から購入、地上19階建て客室数約100室の外資系ホテルを建設する予定。

日本ではまだ日本橋にしかないマンダリンオリエンタルを誘致する計画というが、残念ながら当初は2025年9月を想定していた開業予定が延期された。

建築資材の高騰により設計の見直しが必要になったためで、それにより大阪万博(2025年4月~10月)来訪者を取り込むのは難しくなったという声も出ているようだ。

高松駅とサンポート高松エリアの地図。県立体育館の工事が進んでいるのは多目的広場の先、現在は緑に塗られているエリア。ホテルは高松港旅客ターミナルビルと書かれた一画が予定地
高松駅とサンポート高松エリアの地図。県立体育館の工事が進んでいるのは多目的広場の先、現在は緑に塗られているエリア。ホテルは高松港旅客ターミナルビルと書かれた一画が予定地(https://www.symboltower.com/)

ただ、ホテルは難しい状態にあるとしても商業施設、スポーツ施設、大学と人が集まる施設の建設が相次いでいることを考えると、高松駅周辺の賑わいが増すであろうことに期待する向きは多い。

市内で16棟の新築マンション建設中

一方、市内では新築マンションの建設がラッシュといっていいほどの状態になっている。高松市内では高松駅や琴電瓦町駅周辺、同じく琴電琴平線沿線が主な新築マンション供給エリアとなっているのだが、その数が市内で16棟という数になっている。

いずれもそれほど規模は大きくはなく、もっとも大きいものでも総戸数は104戸。小さいものでは20戸台となっており、16棟全体では750戸超。

中心部のかなり近い範囲で複数棟の計画があり、中にはアーケード同士が繋がっているほどの距離にある商店街内で同時に建設されているものも。

商店街の力が試される?

常盤町というアーケードのある商店街でのマンション建設現場。隣接して賃貸マンションも新築されていた
常盤町というアーケードのある商店街でのマンション建設現場。隣接して賃貸マンションも新築されていた
常盤町のアーケードが南新町のアーケードとぶつかる地点での建設現場
常盤町のアーケードが南新町のアーケードとぶつかる地点での建設現場
南新町の商店街を歩いていくと丸亀町商店街になり、こちらは丸亀町商店街のアーケードのすぐ近く。ここでも建設中
南新町の商店街を歩いていくと丸亀町商店街になり、こちらは丸亀町商店街のアーケードのすぐ近く。ここでも建設中

たとえば琴電瓦町駅近くから延びる常盤町商店街では98戸のジオ高松常盤町J・CRESTタワー(98戸)が建設中で、それを右折したところにある南新町商店街ではアルファステイツ南新町タワーレジデンス(104戸)、南新町商店街から続く丸亀町商店街ではココマチ高松アルファレジデンシア(61戸)がと言った具合。

左側の地図でピンク色がアーケードのある商店街。そのうちの3つの商店街に近い場所で建設が進んでいる
左側の地図でピンク色がアーケードのある商店街。そのうちの3つの商店街に近い場所で建設が進んでいる

瓦町駅を最寄りとするマンションはそれ以外にも3棟ほどあり、いかに商店街沿いにあるとしてもそのうちでどこを選ぶかはかなり熾烈な戦いになりそう。商店街の活気などによっても選ぶ、選ばれるに差が出てくるのではなかろうか。

駅前から見えるほど、徒歩3分という立地の建設現場
駅前から見えるほど、徒歩3分という立地の建設現場
こちらも高松駅からは徒歩3分。玉藻公園に近いエリアになる
こちらも高松駅からは徒歩3分。玉藻公園に近いエリアになる

また、同様のことはその他の駅周辺でも起きている。高松駅周辺では徒歩3分にブランシエラ高松西の丸タワー・ザ・レジデンス(81戸)、ザ・レジデンス高松パークフロントタワー(54戸)の2棟があり、栗林公園周辺も似たような状態だ。

郊外居住からまちなか居住へ、流れは変わるか?

大胆な手法で地域を再生させた丸亀町商店街。現在も再開発その他の手が打たれ続けている
大胆な手法で地域を再生させた丸亀町商店街。現在も再開発その他の手が打たれ続けている

地方都市では長らく郊外居住を良しとする人が多かったが、高松市では地域の再生事例としてしばしば取り上げられる丸亀町商店街の成功から、まちなか居住に目を向ける人が増えていると聞く。

高齢になって車が運転できなくなった場合、郊外での居住は不便。近年、高齢者による交通事故、免許証返納が話題になるようになり、そのあたりが知られるようになってきたせいもあるだろう。どこまで地方都市の居住指向が変化するか。注視しておきたい。

健美家編集部(協力:中川寛子(なかがわひろこ))

中川寛子

株式会社東京情報堂

■ 主な経歴

住まいと街の解説者。40年近く不動産を中心にした編集業務に携わり、近年は地盤、行政サービス、空き家、まちづくり、地方創生その他まちをテーマにした取材、原稿が多い。
宅地建物取引士、行政書士有資格者。日本地理学会、日本地形学連合、東京スリバチ学会会員。

■ 主な著書

  • 「ど素人が始める不動産投資の本」(翔泳社)
  • 「この街に住んではいけない」(マガジンハウス)
  • 「解決!空き家問題」「東京格差 浮かぶ街、沈む街」(ちくま新書)
  • 「空き家再生でみんなが稼げる地元をつくる がもよんモデルの秘密」(学芸出版)など。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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