都会と自然が程よく融合
東北第2の経済規模を誇る「郡山市」
東北地方の南部に位置する福島県「郡山市」。2022年7月時点の人口は約32万人と東北では宮城県の仙台市、福島県いわき市に次いで3番目の人口を有し、福島県を代表する商工業都市として東北地方第2の経済規模を誇っている。
その玄関口となる「郡山駅」は東北新幹線、山形新幹線、秋田新幹線の停車駅となっており、都心からのアクセスも良好。さらに郡山市には東北自動車道や磐越自動車道などの主要道路も通っており、県内外への交通の便が良いのが特徴だ。
また駅周辺には「MOLTI(モルティ)」や「アティ郡山」などの大型副業商業施設を始め、野球場やプール、郡山市音楽・文化交流館などを有する「開成山公園」や、総面積約21haの広さを誇る遊園地「郡山カルチャーパーク」などもあり、都会と自然のバランスが良い街としてファミリー層からも人気を集めている。
郡山市の賃貸相場はワンルームで3.92万円、1LDKで6.46万円、2LDKで9.58万円。
一方、近隣のいわき市はワンルームで4.97万円、1LDKで5.57万円、2LDKで6.05万円。福島市はワンルーム4.86万円、1LDK 5.88万円、2LDK 6.37万円(LIFULL HOME’Sより)となっており、郡山市の1LDK、2LDKの相場は周辺よりも比較的高めとなっているようだ。
「郡山駅」西口徒歩3分の場所に
共同住宅と医療施設からなる再開発ビルが誕生予定
さて、そんな「郡山駅」で現在進んでいる再開発計画がある。その名は「郡山駅前一丁目第二地区第一種市街地再開発事業」。この再開発事業はもともと、第一地区および第二地区の一体型再開発事業として2008年に事業認可を受けていた。
事業者である野村不動産が出しているリリースによると、第一地区は2010年に竣工済みだが、第二地区は、リーマンショックの影響を受けて一度事業休止していたとのこと。
その後、2018年に事業化に向け検討が再開されており、2021年9月に福島県より事業計画変更の認可を受け、2021年11月に解体工事に着手しているという。
開発地は「郡山駅」西口から徒歩3分の場所(所在地:福島県郡山市駅前一丁目 140 番 1 外 13 筆)。第一地区に移転した「寿泉堂綜合病院跡地」に、共同住宅と医療施設(健診・透析センター)からなる複合再開発が計画されている。
開発地区は地区周辺を含めて、今後も更なる発展の見込めるエリアとなっており、地方医療の下支え、中核都市における都市型コンパクトタウンの実現を目指すとのこと。
施行区域面積は約 0.35ha、敷地面積2,942 ㎡ 法延床面積は約20,600 ㎡。主要用途は共同住宅、医療施設(健診・透析センター)、住宅分譲戸数 約 150 戸(予定)。
今後のスケジュールは、2022年2月 権利変換計画認可 、2022年度 新築工事着手(予定) 2025年度 竣工・引渡(予定)となっている。
リリースによると、郡山駅前のシンボルとしてデザインを計画 しており、「地域の歴史」として 安積疏水に代表される「水」の流れをイメージ。また「場所の歴史」として、 寿泉堂綜合病院の歴史を継承・現代にて再現するとしている。
新たな駅前のランドマーク登場に沸く「郡山駅」。2025年に予定されている完成を楽しみに待ちたい。
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健美家編集部(協力:斎藤一美(さいとうかずみ))
■ 主な経歴
ファイナンシャル・プランナー(AFP)。
大手情報誌出版社にて金融情報誌のデスク業務やWEBメディアの立ち上げ・運営・メンバー育成業務などに携わった後、2007年にフリーの編集者・ライターとして独立。
現在は金融・不動産・保険分野を中心に、雑誌やWEBメディア、社内報などで執筆・編集を行うほか、金融初心者をターゲットとしたメディアアドバイス業務なども行っている。