自己資金をかき集め、不動産投資を始めてから約3年間で8物件を取得、会社員卒業を目指して活動してきた私ですが、約1年3ヶ月も次の物件を買えない日々が続きました。その中で、気持ちにある変化が訪れました。
私は約30年間、製造業で働き、安全第一の現場でほぼ年中、同じことを繰り返してきました。看護師の妻とお酒を飲みながら、よく仕事の話をするのですが、妻は「私の仕事のモチベーションは患者さんからの『ありがとう』の言葉」と頻繁に口にしていました。
ふと自分の仕事を振り返ってみると、「安全と品質」ばかりで感謝されることはあまりないことに気付きました。そして、残りの人生、人から感謝される仕事をやりたいな~と自分の中に小さなマグマが湧いてきました。
不動産が買えない日々の中、この思いは大きくなっていきます。そんな時、ガイアの夜明けというテレビ番組で『出張買取り』の特集がありました。たまたま観たのですが、私は「これだ!これがやりたい!」と強く思ったのです。
■FIREじゃなくて脱サラだけど、自由な人生は最高
テレビ番組の中で、出張買取業が人のために役立っているという描写がありました。買取業者がお客様の家を訪問し、相続などで出た不用品を買い取ることで、お客様から感謝されているシーンがありました。
そこから1ヶ月ほど出張買取について調べたり、その一方でホワイト企業を辞めることに悩んだりしました。不動産からのキャッシュフローだけでは脱サラ後の生活は心もとないけれど、出張買取業とあわせれば、勤め人から解放されるのではと頭の中で描いていました。
その後、やはり会社を辞める決断をし、2023年1月に30年に及んだ会社員を辞めました。きっかけとなったテレビ番組を観てから数か月での出来事でした。私の場合、FIREではなく脱サラですね。
上司に辞めることを告げた時の気分は・・・
人生でこんなにスッキリしたことはあっただろうか!
と思うほどでした。
決断してから数か月で脱サラに至れたのは、やはり不動産投資からの収入があったからです。その当時で満室想定時のキャッシュフローが50万~60万円、実際は入退去もあるので30万~40万円程でした。
脱サラの後押しをしてくれた人がいます。それは同じく失敗告白に出ている「五人前さん」です。五人前さんもガイアの夜明けに出ていた出張買取業をやっており、ご自身のStandF.M.で、今日はどんな仕事をしたかなど、毎日発信してくれていました。
その発信のおかげで、出張買取業は面白そうだな、楽しそうだなというイメージが湧きました。まだ、五人前さんには直接御礼を言えていないので、いつかお会いしたいです。
脱サラ後の奥さんの反応ですが、「頑張ってね!」という感じで、特に反対されることもなく、とても良い夫婦関係を維持できていると思います。前述のテレビ番組も奥さんと一緒に観ていたのも良かったのかもしれません。
■1年4ヶ月ぶりに融資で物件購入、またしくじりか!?
8棟目を購入してから1年3ヶ月、不動産が買えない時期が続きましたが、その間に何件か物件を売却に出し、ある程度の売却益も得ることができました。その結果、残債が減り、現金が増え、決算書の内容が改善しました。
そのおかげで、勤め人を辞めた後でしたが、久しぶりに銀行融資を使って不動産を購入することができました。買ったのは駐車場です。
満室想定利回りで20%以上可能!そんな駐車場用地を全額融資を使って購入しました。購入時は3/18と稼働率が低めでしたが、このエリアは駐車場が少なかったので、きっと満車になると思いました。
ところが、現在も契約台数は3台から増えていません(涙)。毎月赤字が出ている状況なので、この物件については今のところ、しくじり中です(笑)。
駐車場の後は、軽量鉄骨造のアパートを融資を受けて購入しました。この物件との出会いは会社を辞める前に有給消化で一ヶ月ほど休みとなった時、近所の不動産屋を30軒ほど巡ったことがきっかけでした。
その中で、50代の女性が一人でやっている不動産屋さんに辿り着き、初対面ではあったものの1時間ほどお話を伺いました。1時間耐えた後、私がアパートを探していることを話すと、「そういえば2~3日前にこんな話が来たけど、どうですか?」と物件を紹介されました。
相続案件で、入居率は7/8、空室の一部屋はリフォーム中で、満室想定利回りは20%を超えます。外壁も昨年塗り替えたばかりで、とてもパリッとした見た目です。忍耐強く話を聞き続けたことで、この物件に出会うことができました。
ここでの教訓から、「とにかく人の話を聞きましょう!」と若手の皆さんには会う度に伝えています(笑)。
また、現在、6戸で約5,000万円のアパートを新築中です。会社を辞めてから融資が止まるのでは?と不安に思っていましたが、決算書の改善を行い、足を使って行動することで地銀プロパーという融資の壁を乗り越えることができました。
■自分で決められる人生は楽しい!
2024年現在、会社を辞めてから丸一年が経とうとしています。今は、自分の人生を生きている感じがします。
大きい組織の中にいる間、自分で決められることはほとんどなく、会社の決めたことに沿って生きていました。現在は、全てを自分で決めています。パワハラ上司もいません。こっちの道を選んだら、すごく心地よいです。
出張買取ビジネスの方はどうかと言うと、フランチャイズに加入しているので、集客には困りません。毎月、決まった広告費をかけることで、反響を得ることができています。ビジネスを始めてから三ヶ月で黒字化することもできました。
フランチャイズビジネスというと、胴元側ばかりが儲け、加入者が損をするというイメージですが、私が加入しているものは優秀なビジネスモデルだと思います。固定費があまりかからなく、利益率が高いからです。
売り手がいらないもの、買い手としてありがたく買い取らせてもらっています。自分の度量次第で売上が上がるので、そこが面白いです。仕事をするたびに、色々な人から感謝されて、心の満足感も半端なくあります。
特に多いのが、相続した実家の片づけを行うというものです。何度も「ありがとうございます」「本当に助かりました」と言われます。差し入れでジュースやお菓子をもらうことも多く、すごくうれしいです。
ただ、実をいうとこの仕事はそんなに長く続ける気はありません。私の今の目標は、さらに物件を買い進めて、波乗りニーノさんのような自分らしく生きる専業大家になることです。
いろいろなFIRE大家さんがいますが、私の理想的な生き方はダントツでニーノさんです。趣味で国内だけではなく世界を股にかけて遊びつつも自分の物件のDIYもやるスタイルが大好きです。
また他のビジネスを経験することで、やはり「不動産投資は最高だ」と改めて分かりました。物件を買って満室にしてしまえば、その後、あまり手間がかかりません。その一方で、毎月お家賃が必ず入ってきます。
もし、不動産投資をしていない状態で、フランチャイズビジネスをやっていたら、ものすごく不安だったと思います。黒字化するまでに三か月かかりましたが、その間も不動産収入があったので、焦る気持ちはそれ程ありませんでした。
不動産投資のすごいところは、普通にネットに掲載されている物件でも、吟味すればそこまで失敗する確率が高くない点です。シミュレーションで先のことを予想できますし、株のように一気に崩れる可能性も低いです。
まあ、私は最初の物件で失敗していますので、説得力がないかもしれませんが(笑)。でも、しっかりと勉強すれば、失敗のリスクを低くできるというのは本当だと思います。
ここまで、私の失敗談を根気強く読んでくださった読者の皆様へ伝えたいことですが、「不動産投資は最高ですよ」に尽きます。
物件が買えないときでも、行動していれば、どこかで自分のターンが回ってきます。大失敗をしなければ、小さな失敗はいくらでも取り戻せます。私がいい例ですね(笑)。
諦めないで、皆さんもとにかく、コツコツやっていきましょう!
私の失敗告白が、誰かの失敗回避につながれば嬉しく思います。