こんにちは。物件の動きを感じる今日この頃、皆さんはいかがお過ごしですか?
さて、今回はいわゆる「 ヤドカリ作戦 」を実際に行った経験を中心に、それを現代版にアレンジして紹介します!資産や貯金がない状態でこれから始める方、経験の浅い方に向く内容かと思います。
■ 500万円くらいの物件から始めよう!でもそのお金がありません…
20代にして早くもサラリーマン生活に疲れていた私は、藤山勇司さんの著作を通じて大家さんを自分の一生の仕事にすることを決めました。問題は、手元資金がないことと、融資について全くあてがないことでした。
「 お金がない!けど若さとやる気だけはある!とりあえず行動に移したい!」
まさしく、こんな状況でした。
藤山さんは現金で500万円程度の区分所有等の物件を2件くらい買ってから、自分の適性を判断して一棟投資に移行していくというやり方を推奨していました。確かにリスクも小さく、初心者の方に推奨できる方法だと思います。今なら区分ではなく築古戸建てでしょうか。
だがしかしたかし!
これでいうと手元に最低でも500万円、2つ買うなら1,000万円が必要です。おや?そもそもそんなお金がないからお金への不安をなくすために始めたいわけですよ。それなのにこの提案は、なかなかハードルが高くないですか?
そう思ったのは、当時の自分に貯金がなかったからです。だからといって、何年も指をくわえてお金が貯まるのを待つなんて耐えられません。ルイルイが、「 貯金の出来ないやつに不動産投資などする資格はない 」と言っていましたが、私のことかもしれません。
過去の私のコラムで、お金のない方が不動産投資の資金を作る方法として、「 武者修行も兼ねて不動産再販業者に転職する 」という選択肢もあると書きました。しかし、多くの方にとってこれは現実的ではないのでは?と思います。
自分自身も、もし20代独身の頃に戻れたとしたら、すぐに再販業者に転職を目指すことはしません。本業であるサラリーマンとして、どこまで成長できるかにも挑戦してみたいからです。実際の私もそうでした。
そこで、本業を変えずに貯金0の状態で不動産投資の資金を作るためには、どう進めていけばよいかについて、当時の自分のやったことも含めて書いていきたいと思います。
■ 貯金がないとはどういうことか。
個人の貯金とは、家計のコントロールの上にできた剰余金( =利益 )が積み重なったものです。そして、一般論として、利益を増やすためには収入アップと支出削減があります。
収入アップは個人の努力の上に時勢や時の運などの外的要因を元になされます。
一方で支出は、その要因の多くを自分でコントロールできます。内的要因で利益を上げることができるわけですから、ここが重要であることは間違いありません。
不動産投資が始まってからも( いえ、不動産投資に限らず、ビジネスの基本として )、支出を減らして、利益を増やすことは重要です。過去にそれができなかった人間が、資金を作りたい時、どうすればいいのでしょうか?
20代の私は、迷っていました。
「 今からでも貯金からコツコツと始めるべきだよ、5050君 」。私の脳内の人格Aはそう自分に語りかけますw
しかし、もうひとりの人格Bは違うことを言っていました。
「 貯金ができなかった過去を悔やんでも仕方ない。過去は過去。未来は自分次第で変えられるんだから、行動で未来を変えていこう。そもそも貯金がないからって行動しない理由にはならないだろ〜!」
そしてAとBが脳内で多数派工作を行った結果、Bが勝利し、20代の私は貯金がない状態でできるお金を増やす方法を模索し始めたのです。
■ 安い家を買って自分で価値を上げていく
ここからは、私の実践したことを書いていきたいと思います。
投資に向く物件をマイホームとして購入しました。職場に通勤可能な範囲で500万円前後の築古戸建か区分所有を探し、金融機関にローンの打診を行い、住宅ローンで諸費用込みの全額を借り入れました。( 親、親戚、友人からの借金もアリだと思います )
購入後は、クリーニングだけ入れてそのままその家に住みます。そして、住みながらDIYをしたり、時に外注してリフォームについて学んだりしながら貸したり、売ったりできる家に仕上げていきます。
自分の家なら近隣に迷惑をかけない限り、何をやっても自由です。部位ごとにリフォームを依頼すれば、分離発注も経験できます。なるべく自己資金を使わぬよう、リフォームローンも調達します。平日夜と休日を使い、経験を重ねていきました。
そして夜は、「 成功する自分 」をイメージしながら就寝w。貯金も同時並行で開始です。住居費用( ローン返済 )は月額3万円以下になり、これまでの住居費から浮いた分を貯金できるようになりました。
そして、職場の変更や家族人数の変更、親戚の事情等、金融機関から認められる正当な理由が生じたタイミングで、金融機関の許可を得て、次のアクションです。
もっと具体的に書くと、私は横浜の築30年超の2DK区分を500万程度で購入して住みました。リフォームは土建協会に連絡して大工さんを紹介してもらいました。その方にお願いして格安で1LDK化を行いました。その際、行ったのは以下です。
- 2DKの間仕切りを解体し補修。1LDK化
- カーペット床のフローリング化
- 2ハンドル水栓をシングルレバー混合栓化( 風呂とトイレ。DIY )
- ビルトインコンロのコンロ部分を交換
( 当時は何もわかっていなかったので、コンロ部分だけで交換できるということも知らず、あやうくキッチンごと全交換してしまうところでしたw。無知は高くつく典型 )
自分で家の価値を上げようとDIYも経験しました。失敗しても良いように、最初は面積の小さいトイレの壁紙貼りから挑戦。知らないがゆえに難易度の高い場所を選定してしまい、壁紙など二度と張り替えるものかと思いました。
17年前の5050本人
ちなみに当時、DIYのやり方はホームセンターで聞くのが主流でしたが、今はSNS、ユーチューブや、材料をDIY向けに売る業者さんのページで施工方法を知ることが出来ます。しっかり調べてから始めましょう。
■ 安い家と住宅ローンの組み合わせで、毎月の住居費を抑える
さて、マイホームを買って住んで直しての次のアクションですが、数年後に転職をして職場が変わったため、金融機関に相談の上で賃貸に出しました。家賃より返済金額の方が少ないので、その差額が貯金になります。
マイホームを貸し出して、次にどこに住んだの?と思いましたか?
実は、もう一度マイホームを買って、同じことをしました。
そして、その家は子供が生まれるタイミングで賃貸に出しました。現在住んでいる家は賃貸です。なお、退職前後のタイミングでこの元自宅物件たちは売却しました。各数百万円プラスで終了できました。
このように、貯金のなかった私は安い家と住宅ローンの組み合わせで、毎月の住居費を劇的に抑え、貯金の額を積みあげていったのです。それが後の物件購入につながりました。
この作戦の注意点ですが、賃貸に出した場合にキャッシュフローがプラスになる物件を選ぶことが大事です。更に良いのは即売却しても儲かるような物件を買うことです。こういった物件を選べるかどうかは、地道な相場調査が必要になります。
また、区分所有物件を買う場合は、総戸数が最低でも30戸以上はある物件を買いたいところです。築古区分マンションの管理状態と、その戸数に相関関係があると感じているためです。そして、管理状態は売り値にも影響します。
とういことで、今回は、やる気はあるけど独身でお金もない20代の方が、不動産投資の資金を貯める方法として、自分の経験談を書いてみました。なにかの参考になれば幸いです。それでは!