こんにちは、DX@母ちゃんです。
昨年、高校生の次男が物件1戸目を購入した事をコラムで書きました。覚えておられるでしょうか?
前編:高校生の息子が300万円の戸建を購入。魚を与えるより魚の釣り方を教えよう【次男の1棟目:前編】
後編:300万円のオーナーチェンジ戸建を買った息子が気づいていないこと【次男の1棟目:後編】
この物件、購入時には10年以上お住まいの高齢ご夫婦が入居されていましたが、残念ながら今年の5月に退去となりました。退去予告が突然だった事もあり、6月末退去清算という形で、賃料は6月末まで頂いています。敷金は預かっておらず、0円です。
購入時からの収支を表にまとめてみました。
入居期間は約9か月間で、手残りが236,340円となっています。
■ビフォー
さて、退去があれば原状回復費用が掛かります。10年以上ご入居されていた物件ですので、ビフォーはそれなりに傷んでいました。
平成初期築だなぁ~という玄関回り。
古いけど大きくて広いキッチン。
浴室はユニットバスではなく、既存タイル風呂でした。浴槽内部に汚れが付いており、掃除しても落ちませんでした。ここはテコ入れが必要です。
洗面台も古臭いタイプ。システム洗面はそんなに高くないのでパパっと取り変えてしまった方が早いです。
ウオシュレットだけが真新しいトイレ。
ダイニングと続き間になっている和室です。これは洋室へ変更した方が良さそうですね。
■節約しながら、どこまで手を入れるか?
さて、これをどこまで手を入れるかが問題です。70㎡以上ありますので、ガッツリ工事をするとそこそこの費用が掛かります。高校生大家さんはお金がありませんので、使える物は残して、できれば表面改装程度で納めたいところです。
次男とリフォームに付いて話し合いをしました。
母「去年買った戸建の入居者さんが退去しちゃったのよ。そこで工事を掛けないといけないんだけど、どれくらいの費用掛けるべきだと思う?」
次男「えー!去年買った時に、ずっと入居してくれてる人だって言ってたよね?ずっと住んでくれると思ってた」
母「そんなの、どんな理由で退去になるか分からないじゃない。10年以上住んでいても退去になる時はなるものよ。ずっと住み続けてくれる保証なんてどこにもないよ」
次男「退去した後の部屋はそのまま使えないの?」
母「この写真を見てみたら分かると思うけど、次男だったらこの部屋に住みたいと思う?」
次男「・・・思わない」
母「自分が住みたいと思わない部屋に、お金を払ってくれる人がいる?」
次男「いないと思う」
母「この部屋を原状回復する必要があるんだけど、お金をかけなきゃいけない。買った時は30~40万くらいで済むかな?と思っていたけど、この写真を見る限りもっとかかると思うよ」
次男「どれくらい掛かるんかな?」
母「100万は覚悟しておいた方が良い」
次男「えー!!それ家賃の何か月分だよ!そんなお金ないやん」
母「原状回復にかかる費用はオカン融資で貸してあげる。返済期間は伸びるけど、毎月の返済はこれまでと同額にしてあげるわ(物件の購入費用もオカン融資でしたので、それと合算する形です)」
次男「キレイになったら少し家賃って上げられるのかな?」
母「リフォーム次第だけど、キレイにすればもう少し賃料は伸ばせると思うよ」
次男「じゃぁ、それでお願いします」
■アフター
こうして原状回復費のリフォームがスタートしました。
大きな間取変更はせず、一部和室を洋室へ変更。洗面台は交換、浴槽に落ちない汚れがあった為浴槽交換、後は塗って貼っての表層プランです。
アフターの写真です。
玄関周りは床の上張りとクロス貼替を行いました。
キッチンは既存の物にシートを張って、取手を交換しました。
浴室は、浴槽を交換して、壁にはバスパネルを貼りました。床はシート貼り、天井は防水塗装です。
洗面台は交換しました。住まわれるのはファミリーだろうと想定し、三面鏡付きタイプのシステム洗面台です。
トイレ本体は既存のものを利用。クロスと床は貼替です。
元和室だけは洋室へ変更して、クロスと床を貼替えました。
これで募集賃料を再度査定した所、元の賃料70,000円⇒85,000円までUP!
リフォーム価格は結局、132万円と予算を少しオーバーしましたが、家賃を15,000円上げられたので、アリだなと思います。
■収支シミュレーションの結果
息子に報告する為に収支シミュレーションをしてみました。
かかった経費一覧です。初年度大幅マイナスですね(^^;
次の表はオカン融資の借入一覧です。
月額支払40,000円のうち、5,000円は金利支払分です。
これまでに、「元金315,000円+金利45,000円=360,000円」を返済済みです。
リフォーム時の残債の「2,685,000円+改修工事費の1,347,850円」で、借金は4,032,850円に増えました。残りの支払回数は116回となり、返済期間はトータルで9年6カ月掛かります。
続いて次男の手残りとなるCF計算表です。
手残りは次のようになります。これから大学へと進む息子ですが、大学生にとって月々4万円の家賃収入は魅力的かと思います。
「賃料85,000円-管理費4,675円=80,325円-オカン融資40,000=月額手残り40,325円」
賃料が上がったのに、返済金額は変わらないため(融資期間は延びましたが)、手残りCF金額が増えています。このCF分を毎月積立て、さっさと返済すれば、残りの返済回数約50回は約4年で完済することが可能です。
その後は潤沢なCFを貯めて行くか、もしくはその頃には5年の長期保有期間が過ぎるので売却をするか、どちらかを選択すれば良いと思います。
※余談ですがオカン融資はぼったくりの高金利なのに、息子は気が付いていません(苦笑)。オカン融資としてはこのまま借りておいてくれている方が高金利を頂けるので良いですね。
■繰り上げ返済か?売却か? 次男物件の今後
ちなみに今の時点で、将来的に繰り上げ返済をするか、売却をするか、どっちが良いか聞いてみました。
母「こんなシミュレーション結果になったんだけど、CFを貯めて4年後に全部完済してしまう方が良いか、それとも払い続けてCFが使える状態にする方が良いか、どっちが良いと思う?」
息子「絶対、借金がない方が良いやん!!今使う予定がないなら貯めておいて4年後に全部借金返す!」
母「でも個人所有物件だから5年後に長期保有期間が過ぎたら税金をあまり気にせず売却も出来るようになるよ。売却はしないの?」
息子「この物件って売る時にナンボで売れるん?その時になって見ないと分からんやん。かかった金額以下でしか売れへんのやったら、売らん方が良いんちゃうん」
私なら5年後、即売却しちゃうだろうな~。母と違って中々堅実な人生歩みそうな次男です(笑)。実は次男の家賃集金口座を管理しているのも私なので、次男が本当に欲しいと思う物が出て来るまでは、私が通帳も印鑑もしっかり抑えておきます。
息子に欲しい物を聞いてみた所、大学生になって運転免許を取得したら車が欲しいのだそうです。若い時って欲しい物があって、それを買う為に頑張るという気力がないとお金は貯まらないですよね。
次男物件の戸建投資ですが、今のところ「短期で見ると全く儲からないけど、長期で見ると儲かるだろう」という結論が見えてきました。
不動産投資は時間軸を使って投資する手法です。投資は始めるタイミングが早ければ早いほど、有利になります。実戦で学ぶ金融教育として次男にはお金の事をきちんと考える力を持って欲しいと思います。
本日も最後までお読み頂きありがとうございます。
ではまた次回、皆様お会いしましょうね~(^^)/