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大阪IR、2029年秋にも開業へ!鉄道路線が複数延伸で新駅ラッシュ。「どの沿線・駅で仕込むか」がカギ

不動産投資全般/市況 ニュース

2022/03/01 配信

写真はイメージ
写真はイメージ

建設時に11.6万人、開業後に年9.3万人の雇用が生まれる
大阪メトロ中央線は万博で延伸 本町、阿波座などとつながる

大阪湾に浮かぶ人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)で2029年秋にも予定される、カジノなどからなる「統合型リゾート施設(IR)」開業が実現に向け動き始めている。

開業までには、大阪メトロ中央線などの鉄道路線が、大阪市の中心部から夢洲まで延伸される見込みだ。試算によると、IRの建設時に約11.6万人、運営時に年9.3万人の雇用が生み出される見通し。沿線では賃貸需要が増すとみられ、不動産投資戦略の選択肢として今から注目していきたい。

大阪府、大阪市などが昨年12月に発表した区域整備計画案によると、IRの初期投資額は1兆800億円、開業後に見込む年間の売上高は5200億円に上る。カジノのほか、ホテルや国際会議場、飲食施設などからなる一大エンターテインメント拠点となる。

大阪府・大阪市などによる計画から
大阪府・大阪市などによる計画から

年間の来場者数は、国内外を合わせて約2000万人を見込んでいる。実現すれば、関西経済のみならず、日本経済への影響は大きい。着工は2023年を予定している。

大阪メトロ中央線は、IRに先立って2025年に夢洲で行われる大阪・関西万博にあわせて延伸される。具体的には、咲州(さきしま)にあるコスモスクエア駅から、海底トンネルをくぐって夢洲へ渡り、新駅「夢洲駅(仮称)」がつくられる予定だ。

大阪メトロのサイトから。濃い緑が中央線
大阪メトロのサイトから。濃い緑が中央線

中央線は大阪市を東西に走る。長田駅(東大阪市)からコスモスクエア駅(大阪市住之江区)まで計14駅ある。

住みやすいと人気の駅は、本町、阿波座、森ノ宮、谷町四丁目などだ。阿波座はオフィス街のイメージがある一方、マンションなども多く、地元の人によると「芸能人が住んでいる」。森ノ宮や谷町四丁目は、一大観光スポットである大阪城に近い。

もっとも、これらの場所はすでに人気があるため、物件の価格は値上がりしている可能性が高いが、ほかの駅にも目を向けてみると、安い物件も目立つ。

たとえば、緑橋駅が最寄りの、ある1Rの区分マンションは1989年築で460万円。利回りは9%強となっている。

もう少し新しいものだと、谷町四丁目近くの2001年築の1R区分マンションで1030万円のものも。利回りは6.5%ほどだ。

IRの開業などで需要が高まれば、高く転売することも可能になるし、家賃を上げて利回りを高めることもできるだろう。

中央線は近鉄けいはんな線とも接続 奈良方面も狙い目
IR開業条件に京阪中之島線が延伸される構想も

注目は中央線が、奈良県のほうから来ている近鉄けいはんな線と長田駅でつながっていることだ。

近鉄けいはんな線の沿線でも賃貸需要が高まる可能性がある。奈良県であれば大阪よりも物件価格が安いケースも多いとみられので、検討してみてもいいだろう。

一方、IRの誘致が正式に決まれば動き出すとみられているのが、京阪中之島線の延伸だ。

京阪電鉄の資料から
京阪電鉄の資料から

大阪市北区の中之島駅と中央区の天満橋駅を結ぶ5駅の路線だ。こちらは、中之島駅と、先ほど紹介した大阪メトロ中央線の九条駅を結ぶことになる。

1980年代の築年数の区分マンションだと、中之島駅近くで700万円、天満橋駅近くだと800万円の物件がみつかる。2000年代以降のものだと1000万円台だ。

利回りが低めだが、やはり家賃相場上昇によるインカムゲインや、物件価格上昇を受けた転売益によるキャピタルゲインを目指す手がある。

USJ通るJR桜島線の延伸は「官」の支援カギ
IR、万博の工事これから本格化 安いうちに〝仕込む〟戦略を

このほかにも、北側のルートとして、JR桜島線を桜島駅(大阪市此花区)から延伸させ、人工島・舞洲、そして夢洲へとつなげる構想がある。桜島線は、西九条駅、安治川口駅、ユニバーサルシティ駅(ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの最寄り駅)、桜島駅の4駅を通るJR西日本の路線だ。

こちらは資金面からJR単独での工事が難しく、JR側は行政側からの支援に期待を寄せている。もし延伸が実現すれば、やはり沿線や、接続している別の路線での賃貸需要が高まることだろう。

万博も含め、工事が本格化するのはこれからだ。IRの本格開業までには、少なくとも2020年代いっぱいがかかることになる。

足元の経済情勢は新型コロナウイルス禍で厳しく、融資を引けず思うように投資戦略を広げられない投資家も多いだろう。

であれば、中長期的に今後のIRや万博を見据え、今のうちに値上がりや家賃の上昇が見込める安い物件を現金などで仕入れる、先を読んだ戦略を進めてみてもいいのではないだろうか。

取材・文 小田切隆

取材・文:小田切隆(おだぎりたかし)

■ 主な経歴

経済ジャーナリスト。
長年、政府機関や中央省庁、民間企業など、幅広い分野で取材に携わる。

■ 主な執筆・連載

  • 「経済界」(株式会社経済界)
    「月刊経理ウーマン」(研修出版)
    「近代セールス」(近代セールス社)
    ニュースサイト「マネー現代」(講談社)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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