こんにちは。
古民家好きのリノベーション会社を経営しています、らいおんです。
古い建物の調査、工事見積もりの作成、工程表作成、職人さんの手配、デザインまで一貫してやる人です。
他にもFMラジオ局で古民家移住のことをペラペラ喋る番組を放送したり、古民家の再生過程を映像制作したりしております。
そして最近では“もりだいち”という本名と顔出しで各SNSをやっとります。
オープンにしたことで変なことを言えないというプレッシャーを感じて窮屈さもありますが、本名顔出しという素っ裸スタイルの清々しさの方が、メリットが多いように今のところ感じています。
本名だろうとネットネームだろうと変なこと言えないのは変わらないですしね。
なんかちゃんと自己紹介をしていなかった気がするので改めて自己紹介をしてみました・・・。
さて、数年前からブームとなっているボロ戸建投資のお話です。
このブームの最中、ネット上での論争でたまにみるのが『地方ボロ戸建投資は投資じゃないだろ論争』である。
ど田舎でちまちまやってそんなの儲からないぞ!とか、出口はどうするんだ?とかストレートな意見が飛び交うやつですね。
僕の独断と偏見でこれを解釈すると熟練不動産投資家の方々が”従来の不動産投資の本質とはズレたボロ戸建手法に指摘をしている”状態なのかなぁと思います。
そもそも不動産投資とはなんだろうと考えると、本質としては“土地”の貸借・売買であり、継続的に“土地”に対して賃料が発生したり、“土地”に建っている建物に対して家賃が発生したり、“土地”を売却したりすることですよね。
なので、上物を解体して更地売りはありますが、歴史的建造物でもない限り建物だけ残して土地は要りませんというのは基本的にないですよね。
逆にこんな物件要らないよーという建物でも、それを移築して都心に持っていったらどうでしょう?
みんな欲しがります。
今までは価値のない“土地”に建っていたから放置されていたという事ですね。
・・・当たり前の事を得意げにこんなところで語っとりますが、お許しください。
でもこの本質的な部分がボロ戸建投資の本質に繋がってくると思っております。
そして、僕個人的な結論としては、ボロ戸建投資は不動産投資ではなくクリエイターエコノミーの一種だと思っています。
■不動産投資家ではなくクリエイターという考え方
クリエイターエコノミーとは直訳すると「創造する人の経済」となりますが、簡単にいうと“モノづくりする人は誰でもネットのプラットフォーム上で収入を得られるようになった時代”の名称みたいなものです。
めちゃざっくり言うと。
個人がYouTubeに動画をあげて広告収入を得るのはその代表例といえます。
クリエイター(動画を撮影したり、実験したり、編集したり)がYouTubeというネット上のプラットフォームに動画をアップ→再生回数による広告収入、企業案件、月額課金などで収入を得るという構造です。
クリエイターってなんかカッコつけてる人のことでしょ・・・?と思うかもですが、もう今の世の中誰もがクリエイターになれてしまうんですよ・・・。
いろんな道具、アプリが揃っていて、なおかつその使い方まで簡単に視聴・閲覧できるので、誰でもつくって世に出すことができるようになった=1億総クリエイター時代とも言われています。
※簡単につくり始める事はできるがクオリティはまた別
そう考えるとDIYerだってクリエイターですよね。
DIYも今や動画やブログで工具の揃え方や上手に作るためのポイントなどをプロの職人さんが解説してくれたりしています。
そんな職人さんもクリエイターですし、僕も間取り図やパースを作成して、デザイン考えて職人さん手配して空間をつくりあげるクリエイターです。
そう考えると、入居者のために住みやすい環境・空間を考える人たちは、もう総じてクリエイターじゃない?
そんな感じで、ボロ戸建投資をしている皆さんは大家さんではなくクリエイターという認識になると色々合点がいって良いんじゃないかなぁと個人的には思っとります。
要は“建物を購入して直して人に貸してお家賃を得る”という一本道から視野が広がって柔軟な発想になっていくと思うのである。
俺は不動産投資家!大家!という入り方でボロ戸建を扱い始めてフェードアウトしていった方を何人も知っているので、この入り口は大事なんじゃないかなぁと。
■じゃあボロ戸建×クリエイターとしてどうやって収入を得れば良いんだ!
もうね、めっっちゃくちゃいっぱいあると思います。
“建物を直して人に貸してお家賃を得る”という固定観念からから外れるだけなので可能性は無限大だと思います。
というか人口が減少していく国内では、人に貸してお家賃を得るというだけでなく、不動産を活用した別の収入方法を模索することは必須だと思っています。
そもそも、物件の取得から人に貸すまでがこんなにも大変なのに、この間に一切収益が発生しないことに勿体なさを感じるのである。
完成するまで収入は入ってこない、という時代ではないですからね・・・すごい時代ですよ・・・。
で、たっくさんある中のほんの一部を例にだすと
●ボロ戸建を再生している様子を写真・動画撮影してSNSにあげる
YouTube、TikTok、Instagram、X(旧Twitter)など。
これらにアップをすると再生数に応じて広告収入が得られるというのはイメージできると思いますが、正直広告収入以外の方が意味があると思っています。
僕の場合はこれら再生過程をお届けすることで人となりが認知され信用に繋がり、リフォームの依頼を頂けたり、再生過程をエンタメとして楽しんでくれて月額課金をしてくださったりしています。
考え方としては広告収入を“貰いながら”宣伝ができているような感じです。
これめちゃくちゃ感動的なことで、本来であればチラシや販促物に広告費を“支払って”宣伝していたものがまるで逆なんですよ!
●DIY物販をする
ボロ戸建ファイターたちみんなDIYすごいじゃないですか。
あれだけDIYする技術があれば、木とモルタルを融合した花瓶とか木とエポキシ樹脂で作った本のしおりとか作れると思うんですよ。
それを例えばメルカリとかで売れると思うんですよね。
※古物商は必須
ちなみにメルカリの登場もクリエイターエコノミーといえますね!
一般の方が作ったものを気軽にネットで売れるようになったのは革命だと思います。
そんな簡単に売れるわけ・・・と思うかもですが、そりゃそうですね。
でも例えばボロ戸建再生中に出た木廃材を再利用した物を花瓶に・・とかだとストーリーが付加されますよね。
地域の空き家を住居として再利用するだけでなく、本来ゴミとなるはずだった木廃材まで再利用しているんですもの。
この流れだと自治体の補助金も使えるかもしれませんね。
非営利組織をつくっておけば、廃材を再利用した地域の子どもたちとのワークショップなんてイベントをするのに対して助成金もでると思います。
そんなイベント、地元のメディアは大好きなので、うまく呼べれば反響もあるはずです。
そしてそんな地域に根付いたことをしていると、自ずと町の空き家情報も耳に入ってくるんですよ。
良いことしかないのよ・・・。
●ライブ配信する
上記のDIYしている様子をライブ配信しながらつくるというのも面白いと思います。
ライブ配信中にそのままリスナーさんに販売することを“ライブコマース”と言いますが、これをこの界隈でやっている方はいないんじゃないかな・・・。
アパレル業界では、モデルさんやショップ店員さんがライブ配信しながら服を実際に着てみて着心地やシルエットをライブで届けることで、リスナーさんのイメージが具体的となり購買へ繋がるとかで今や当たり前の販売方法となっています。
●執筆で再生過程を届ける
執筆なんて畏れ多い・・・!と思うかもですが、今や失敗談の方が貴重だったりしますからね。
これ読むと儲かります!よりも、いま失敗中です!の方が興味そそると思うんですよね。
よくあるのはnoteで不動産投資の手法を綴って販売する方法ですが、相性が良いのは定期購読マガジンという方法だと思います。
例えば月額300円とかで再生過程を綴った記事を読み放題という内容にすると、「儲かる方法を教えます!1万円です!」よりもハードルが低く、かつ細く長く続けやすいのと固定ファンみたいな方も付きやすいと思うのです。
執筆する側のメンタルにも優しいですしね。
Amazonでも自分で執筆してKindle本出せますね。
スマホと経験談があれば誰でも文字で残せるんですな。
すごい時代だぜ・・・!
●スポンサーを募る
地域の空き家を再生し、廃材ですらも再利用し、かつ地域の子供達とも交流している様子を映像や文字で残しているとどうなるのか?
個人や企業がスポンサーになってくれるかもしれません。
実際に僕(弊社)にもスポンサー様が付いてくださり、逆に僕がスポンサーとして応援させて頂いていたりします。
それらは全て信頼があってのことなので、映像や文字での残し方は大事だと思います。
●コミュニティをつくる、所属する
ボロ戸建投資をしている人が少数派で変態が多い(偏見)ので、コミュニティをつくれば人は濃いぃぃ人たちが集まってくるでしょうし、既存のものに所属するのも良いと思います。
コミュニティって小さな経済圏なので、例えばそのコミュニティ内で仕事の発注受注をすれば売上がつくれて実績ができるでしょうし、地域のワークショップや物販など1人だとやる気が起きなかった事もみんなで一緒にワイワイできるかも。
はい。
これらはほんの一例だと思います。
他にも僕がやっていないだけ、思いつかないだけでめっちゃ方法があると思います。
だから他業種異業種の方のお話を聞くのに最近ハマっています。
違う業界の仕組みや売り方魅せ方はアイディアの参考になりますし、歴史から学ぶこともできますから、歴史の勉強もいいですよ!
城下町の造りとか、通貨を使わない決済方法とか、おもしろくて何がどう繋がるかわからんですが、なんか急にカカカーン!!ってアイディアが閃いたりするので楽しいです。
とにかく、これらをやっていると『家賃収入がついでに入ってくる』ようになるのでござる。
ここが大きな違いだと思います。
当然ですけど、収益を上げるのには時間がかかります。
が、不動産投資と一緒で複利の力が働いてゆっくりとどんどん大きくなるので、これまためちゃくちゃ不動産と相性が良いのですよね。
そうやって得た収入でアパートを買って従来の不動産投資もすれば、闇雲に数を増やすより健全で低リスクで将来性もありついでに社会貢献性もできるので満足度が高いような気がします。
ちなみに今日綴ったことはもちろん簡単な事じゃないですし、再現性なんてあるもんじゃないです。
ですが、そもそもボロ戸建をなんとかしてみせる!なんて考える事自体が少数派ですし、きっと変態野郎なので再現性がない方が燃えるんじゃないでしょうか?
そして、今日の“ボロ戸建投資は不動産投資ではなくクリエイターエコノミーの一種だ”という考え方に異論がある方はいると思います。
ですが多分「今後ネットを一切使えなくなってもずっとボロ戸建投資をしますか?」と聞かれたら、今ボロ戸建で成功している方も含めてイエスとは言わないんじゃないかなぁと思っとります。
だから多分ですけどそんな間違ってないと思います。
多分。