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次々と自宅を住み替えて家を貸す「ヤドカリ投資法」は有効か。邪道か。

収益物件購入・売却/物件選び ニュース

2017/10/31 配信

投資手法は各投資家によって様々であるが、その中の一つに「ヤドカリ投資法」なるものがある。次々と自宅を住み替えて、前に住んでいた家は売らずに賃貸に出していくというものだ。住み替えを繰り返す様子がヤドカリのようだということから、一般的にこのように言われている。

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この「ヤドカリ投資法」について、今回は考えてみよう。

今回はヤドカリ投資で4軒のマンションを渡り歩き、現在は全国に47室所有しているNさんに話を聞いてみた

「実は私は引っ越し魔なんです。それなら最初から賃貸に住めばいいのですが。『とはいえ自分の資産は持ちたい。でも自分が買った家に一生縛り付けられるのは嫌。引っ越したい!それならば次の家を買い増して今の家を貸してしまおう』と思ったのがきっかけでした。

それからヤドカリ生活が始まったのです。その後、ひょいひょいと買っては引っ越しして、ついには、ひょんなことから分譲マンションを複数戸購入してしまい、その内の1戸に引っ越して残りを賃貸に出していた時期もあります。自己所有物件に居住していたという点では、それも「ヤドカリもどき」ですね(笑)。」

「ヤドカリ投資法」のメリットは一般的には次のように言われている。

1 自己所有物件に住むため、家賃が掛からない。

2 リフォーム箇所を自分で見極め、じっくり(安く)直した上で賃貸に出せる

すなわち、格安で手に入れたファミリー物件を金利の低い住宅ローンで手に入れ、とりあえず自分で住み、心ゆくまでしっかり時間をかけてリフォームし、高く貸すという戦略である。

「投資家の中には『絶対にこんな家には自分は住みたくない。でも人が住むなら別』と言いながら、そういった物件を買い進める人もいます。しかし、借り手も住み心地の良い家に住みたいという気持ちは変わりません。ヤドカリ投資の場合、自分が住みたいと思う家を購入するため、その後賃貸に出しても借り手には困りませんでした」

このことで、Nさんの投資物件選びの方針はほぼ固まったという。

一見すると非常に合理的な戦略だ。

しかし、買い進むにつれて、実は金銭面で、これほど勿体ないやり方ではないのではないかと思い始めてきた。

「自己所有物件に住むということは、その物件は事業用不動産ではありません。それはつまり、その物件に関わる費用、減価償却費、管理費、修繕積立金、固定資産税、都市計画税、借入金利息などが一切経費計上できないということです。

また、物件取得時の登記費用、仲介手数料なども経費計上できないのです。恐らく初年度で物件価格の10%程度は経費計上を逃すことになります。

分かり易く言えば、その物件を10万円で賃貸に出して自分は10万円の家賃の物件に住む方が、その物件に住むよりはるかにお得であるということです。どちらかと言えば愚策の内に入るかと思います。」

そして最大の問題点は、

「『心ゆくまでしっかり時間をかけてリフォーム』したリフォーム費用が一切経費にならないということです。もし『ヤドカリ投資法』の実践者がリフォーム代を経費計上しているのなら、それは『脱税』となってしまうのですから。

リフォーム代は節約できるかもしれませんが、経費計上できないことによる損失(リフォーム代金×税率)の方がはるかに大きいと思います。

賃貸に住む家賃を節約しているつもりでも、その分収入を失っており、経費計上できるべきものを経費計上できないことから、『ヤドカリ投資法』は、実は大きな損失を生んでいるということになります」

Nさんはその後投資対象を1棟物件にシフト、区分所有物件はすべて賃貸に出し、自身は賃貸マンションに住むことを徹底している。

「ただ、最初に投資を始めるきっかけとしてはヤドカリ投資は良い一面もあると思います。私自身もそうでしたが、住みながらにして投資と住宅の知識がついていく、という点では、長い目でみた投資人生の中で失敗する可能性が低いとも言えるからです」

「最近の風潮では『都心のキャピタルゲインを狙える分譲マンションを購入し、売り抜けるのがお勧め』と話す専門家もいます。確かにここ数年の分譲マンション価格の高騰で、売り抜けた方も沢山いらっしゃいます。ただ私は、いつか来た道を繰り返しているようで、非常に危険だと思います。バブル期の土地神話とその崩壊の記憶が、私の中ではまだ生々しく残っています。キャピタルゲインを狙うのもいいですが、それは株式投資と同じです。不動産投資の特徴である『ミドルリスク・ミドルリターン』でいいと思うのですが」

と言いつつも、自身が都内に所有する分譲マンションはまだ売却しないそうである。

不動産投資に対する考え方、目指す方向は人それぞれであり、正解はない。

ただ、各々の投資家の考え方に触れることは、非常に有意義であると感じた。

健美家編集部

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