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発達ゆっくりな子を持つシンママ。投資を学び 3ケ月で1棟新築アパートを購入するまで

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/06/25 配信

医療の場で働いている、岐阜県在住の伊東華枝さん。不動産投資に興味を持つようになったのは、離婚後、発達障害を持つ子供を一人で育て、将来の不安を感じたことがきっかけだ。

育児だけではなく、自営業の親の経営・老後や介護の問題など、問題は山積していた。そんななか不動産投資の勉強を始めて3ケ月後に1棟新築アパートの大家さんとなる。制限が多いなかで、どのように大家デビューしたのか取材した。

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伊東さんが購入したメゾネット5戸の1棟アパート

子供が3歳のときに離婚。障害を抱える娘に
収入の糧となる、収益不動産を残したい

子供が10歳になり、現在はフルタイムで医療職の仕事をバリバリこなす伊東さんだが、今のような働き方ができるまで、紆余曲折を経てきた。子が1歳半から仕事復帰するも、3歳のときに発達障害が見つかり、同時期に離婚。仕事を時短に切り替えるなど働き方を模索し、子育てや家事がお金に換算されないことに歯がゆさを感じてきた。

「将来のためにと貯金を頑張っても、今は利息が増えるような時代ではなく、外貨預金、NISA、外貨建ての保険など、積極的に投資に挑戦してきました。とはいえ勉強不足や時期が悪かったことなどが重なり、お金が増えるどころか減らしてしまいました」

そんなタイミングで、たまたま子育て関連のセミナーに参加し、出会った女性投資家のアドバイスで不動産投資について知る。

「ハンディを持ったお子さんやお母さんこそ不動産投資が有効で、労働とは異なる方法で、副収入がえられると聞き、そこから不動産投資に興味を持ちました」

そこから不動産投資の勉強を開始。収益不動産を買うには、賃貸需要があるエリアかどうかの見極めなどマーケティングが重要であるなど学んだ。学んでいくなかで、ママ大家さんとの出会いが増え、刺激を受けた。

そして、いざ物件探しを始め、購入することになったのが、新築アパートだ。勉強を始めてから3ケ月後のことだった。

「不動産業者が賃貸ニーズの高い場所で土地を見つけて、利回りがでる新築の木造アパートを建てて、入居者を確保して満室のオーナーチェンジで販売していたものです。利回り8.0%、メゾネットで5戸、4890万円で売りに出したが、どうかと、金曜の夜に情報をいただきました」

その前にもいくつかいい物件情報をもらっては、他の人に買われてしまい、逃してしまっていた。そのため今回はすぐに検討して、買い付けを入れた。

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購入したアパートの室内。トレンドのグレーのアクセントクロスを採用したモダンな内装

「当初は地元の岐阜で探していたのですが、岐阜では利回りが合うものが見つからず、三重の物件も見に行ったりして、概算がだいたいわかってきたところでした。岐阜では難しいのかなと諦めかけていたときに愛知県某市で、駅の乗降客数も多く、駅から8分と駅近で、メゾネットで二人暮らしもできる広さがあるのが魅力でした」

融資の承諾がえられるか、何度か物件を持ち込んでいたO銀行に打診。今回が3回目の持ち込みに。

「銀行は土日が休みでしたが、他の物件で相談して、面識があった担当者にメールを入れました。自分は2番手で、シングルマザーだし、買えないかと思っていたので、ライバルに勝つために頭金を、当初500万の予定から800万にあげて物件の2割入れることで購入できることに」

わずかだが4980万円を値下げ交渉して4800万円で購入。
融資は期間35年、金利は団体信用生命保険を付けて2.8%から2.9%に。けして金利は低くないが、期間を長く引けたことと、スピーディに回答をえられたのがこの銀行だった。

「医療職で、融資先の金融機関の条件であった年収をクリアしていたこと、借金がなく貯蓄があったことなどで融資を受けられることに。

ほかの金融機関もあたったのですが、物件の場所と居住地がやや離れていることや、地方銀行では、頭金を3割出すように言われるなど、そもそも検討してくれる銀行が少なかったです」

購入後、毎月11万は手元に残る。
ほかの投資よりも手堅いと感じている

満室のオーナーチェンジで購入しているため、購入翌月から30万円を超える満額の家賃が振り込まれ、他の投資に比べて、手堅さを感じている。

「返済や管理費、税金などを差し引いても月に11万円は手元に残り、本職の労働以外の収入でこうした収入をえられることに、ありがたみを感じました」

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メゾネットで共用部が少ないため、月に一度、掃除を外注しているが、思ったほど管理の手間がかからない

メゾネットの間取りは、一人暮らしの人もいれば、二人暮らしの入居者もおり、幅広い層から選ばれている。満室で購入後、1室退去があったものの、無事に次の入居者で埋まっている。

「アパートの管理は、管理会社の手を借りたり、掃除は外注したり、人の手を借りながらチームで運営できる点も、他の投資とは違う魅力だと感じています」

本職の給料に匹敵するぐらいの家賃収入が入るように、今後もいい物件があれば購入していきたい。

「子供は障害があるため、人並みに働いて収入を得るのは難しいと思っています。一人分の給料がえられるぐらいに家賃収入をえて、将来的に子供に引き継げるようにと考えています。

投資はリスクがあるものの、きちんと調べて学んでいくことでチャンスをつかむことができると感じています」

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フルタイムで医療職として働く傍ら、不動産投資を始めた伊東華枝さん。発達障害を持つ10歳の子供を一人で育てている

健美家編集部(協力:高橋洋子(たかはしようこ))

高橋洋子

https://yo-coo.wixsite.com/home

■ 主な経歴

暮らしのジャーナリスト。ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、情報誌などの編集を経てライターに。価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、FP資格を取得。住宅、マネー関連の執筆活動を行う。

■ 主な著書

  • 『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)
  • 『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)
  • 『最新保険業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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