DIYもできなければ、札幌に詳しいわけでもない。資金もちょっぴり。でも実利で15%欲しい! この短期連載では、そんな普通の私がボロ戸建てを探してリフォームで再生し、入居者さんを見つけるまでの一連の流れを紹介します。
初回は、物件との出会いから決済までのお話です。
■ 不動産会社営業マンからの電話と買付
きっかけは、札幌にある不動産会社からの電話での紹介でした。実は去年、ネットから問い合わせを入れて物件を見ずに購入した北海道の物件があり、そのときにお世話になった営業マンの方が、ときどき情報をくれるのです。
「 古家さん、札幌市内で面白い戸建てが出そうなんですけど、興味あります? 相続物件なんですが、300万円後半になりそうなので、よければ写真を送りますけど・・・ 」
1秒も迷わずに「 興味ですか? ありますよ〜 」と答えて、数時間後に送られてきたのがこの写真。築30年の木造2階建てで、一階にLDKと8畳の和室、2階に9畳の洋室がある物件です。延べ床面積は約75平米で、1台分の駐車スペースと地下駐車場がついていました。








残置物が多くあるものの、建物自体はキレイな印象。直すとお金がかかる水周りや外壁もそのまま使えそうです。主人に意見を聞くと、「 君がいいなら、いいよ〜 」ということだったので、週末に現地を見学させてもらう約束をしました。
■ 地元の洗練された投資家さんにヒアリング
ただ、そうはいってもここは札幌。東京に住んでいたとき、
「 札幌って1年も決まらない物件がザラらしいよ 」「 マジで? 」
「 広告費を5カ月も積んだ人もいるんだって 」「 ウッソ! 」
といったウワサ話を散々しています( 聞くだけではない )。
そこで念のため、前年に加藤ひろゆきさんのセミナーの懇親会で知り合った張田満さんと、ご本人のセミナーに参加させてもらってからお世話になっている山岡清利さん( いずれも札幌在住 )に、このあたりの賃貸需要をきいてみました。
我が家は手間がかからないことを重視しているため、ココで「 大変ですよ。自分で営業まわりをがんばる覚悟があればいいですが・・・ 」と言われたら引き下がるつもりでした。
※ 手間がかからないのを重視しているのは、我が家は共働きで、以前に北関東の高利回りアパートを買った時に、空室が出るたびに客付け営業に回る時間を作るのが非常に大変で、「 超高利回りじゃなくていいから、もう少しラクに埋まるのにしようよ 」と夫婦で心が折れたためです。
■ 370万円で買付証明書を送る
洗練された投資家、しかもジモティーのお二方の評価は、「 このエリアは田舎なので、場所によってはデンジャラス。でも、この場所は小学校と中学校がすぐ近くにあるから、悪くないのでは? 」というものでした。現地の雰囲気や自分のネット調査でも、「 賃料の底はそこそこ固そう 」と感じたため、買付証明書をポチっと送信。
「指し値は厳しい」と聞いていたので、売値380万円に対し、370万円という「 及び腰の指し値 」を入れました。合わせて「 残置物の撤去と、境界石がない部分については、境界石を設置してほしい 」という希望も伝えたところ、最終的に「 375万円 」で話がまとまりました。
もちろん、加藤ひろゆきさんばりの「 鬼のような指し値 」をズバッと通してみたいという気持ちはあるのです。しかし、どう考えても器が違う。竹内力先輩も「 ミナミの帝王 」のVシネマの中で言っていました。
「 奥さん、あんまり欲張りすぎると、痛い目にあいまっせ 」
ということで、「 実質利回り15%以上、買ったあとであまり手間がかからない、いざとなれば買った時の値段以上で売れそう 」という基準( 地方 )をクリアできれば、それで我が家には充分と考えています。
■ 現金で買ってあとから政策金融公庫で全額を借入
決済は数週間後の土曜日。支払いは現金なので、前日に窓口でお金を受け取れば準備OKです。今回、購入の名義は去年作った法人にしました。私個人はとても融資が受けられない適当な人生を歩んできていますし、かといってサラリーマンの主人の名義で買えば、税金の負担が増えてしまうからです。

現金なので決済はサクッと終わりました。この後、入居者が決まったら、国民政策金融公庫で375万円の融資を受ける予定です。去年買った物件もこのやり方で、投入した資金を後日、全額借り入れました。金利は1%ちょっと。この先もこの方法で増やしていくつもりでいます。
さて、決済がすんだら、お次はリフォーム。こちらは、山岡清利さんにお願いすると最初から決めていました。ということで、次回は山岡さんの力を借りてこの物件をリフォームしていく過程を紹介します。