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新築RC投資における、東京23区、そのエリアごとの具体的な注意点を解説

鉄筋たてたろうさん_画像 鉄筋たてたろうさん 第25話 著者のプロフィールを見る

2023/12/16 掲載

こんにちは。鉄筋たてたろうです。
今回は前回に引き続き、新築RC投資におけるエリア選定について解説していきたいと思います。

前回の記事ではアクセス、地盤、ワンルーム条例の観点から解説を行いましたが、今回はそれらを踏まえた上での東京23区、そのエリアごとの総括を行っていきたいと思います。

◆「都心3区」
中央区、千代田区、港区

どのエリアとも地価が高いエリアですが、実は投資として狙い目となるエリアもあります。この中だと中央区は新築RC投資が成り立ちやすいエリアです。

鍵となるのは地区計画です。場所によってルールは異なりますが、うまく活用することにより道路斜線制限(前面道路幅によって建物の高さを制限するルール)が適用とならないエリアがあります。この制限をかわすことが出来れば、前面道路が狭くても建物を高く建てることが出来るため、新築RCがやりやすいエリアとなります。

土地は高いですが、その分賃料も高いので、規制をかわしたうえで割安な土地を仕入れることが出来れば、チャンスとなるエリアと言えるでしょう。当然エリアとしての人気も高いため、売却時の利回りも低いことが多く、キャピタルゲインを狙うことが出来るエリアと言えます。

ただし、港区に関しては7戸からワンルーム条例の規制対象となってしまうので、土地の高さも鑑みると利回りを出す企画は難しいことが多いです。

◆「準都心3区」
新宿区、渋谷区、文京区

この3区の多くは山手線の内側に入り込んでいるエリアであり、投資としても人気のエリアです。売却の際も、ある程度低い利回りでの取引が期待できるため、数字の合う物件を企画できればチャンスが生まれるエリアと言えるでしょう。

この中でも、新宿区はワンルーム条例の規制が30㎡未満となっているため、30㎡以上の部屋を企画することにより、この規制をかわしやすくなります。ある程度土地の値段も張りますが、仕入れ・企画が良ければ投資として成り立つエリアだと思います。

渋谷区については、ワンルーム条例が15戸からの規制対象なので、こちらも規制自体はかわしやすいエリアです。ただし土地の値段がそれ以上に高く、良い利回りを仕上げる事が難しいエリアです。人気の高いエリアであり、本来であれば狙っていきたいエリアですが、投資としては厳しいエリアだと思います。

文京区についてはワンルーム条例は10戸から規制対象となります。また、この区は戸建て需要が高いため、なかなか割安な土地が出てきません。こちらも総体的に考えると投資としては厳しいエリアと言えるでしょう。

◆「城東地区」
墨田区、台東区、江東区、江戸川区、葛飾区

城東地区の特徴としては、全体的に地盤の問題が発生しやすいという事です。前回お話ししたように、地盤が弱いとその改良工事により余計な費用が掛かります。割安な土地を仕入れたとしても、この地盤の問題が発生すると、予定通りの利回りにならなくなるので注意が必要です。

賃料需要・相場については、エリア内各線の駅間距離が長く、各駅によっての違いが出やすいエリアと言えます。都心までのアクセスが良いエリアは台東区、墨田区、江東区あたりに多いでしょうか。出来るだけそういった場所を狙っていきたいですね。

ただし、ワンルーム条例には注意が必要です。従来から、墨田区、台東区は10戸から規制対象となっていたため、企画が進めにくいエリアでしたが、2024年から江東区においても10戸から規制対象となります(今までは15戸からでした)。

ある程度安価な土地も出るエリアであるため、今まで新築投資が盛んなエリアでしたが、逆に言うと供給が進んだエリアであるとも言えます。これから新築する際は、ワンルーム条例と同時に「需給バランスが崩れていないか?」を注視して、進めていく必要があると考えています。

◆「城北地区」
北区、荒川区、板橋区、豊島区、足立区

この地区は全て、ワンルーム条例は15戸から規制対象となります。よって戸数の確保という点では狙い目のエリアと言えるでしょう。

地盤の問題はエリアごとに分かれます。一般的には「京浜東北線の東側のエリアは地盤が緩いことが多く、西側のエリアは固いことが多い」と言われています。

北区は京浜東北線にまたがっているエリアであるため、企画の際は注意しましょう。この地区は賃貸需要が問題なければ、投資に向くエリアと言ってよいでしょう。

◆「城西地区」
世田谷区、杉並区、中野区、練馬区

城西地区は比較的住宅地が多いため、都市計画上、住宅環境を守るために高さの制限が多いエリアです。

これは新築RC企画の観点からするとマイナスであり、企画を進める際は都市計画の規制に気を付ける必要があるエリアと言えるでしょう。

4階建て以上の建物を企画しにくくなるため、利回りを確保できないケースも多いです。

◆「城南地区」
品川区、大田区、目黒区

城南地区は比較的富裕層の多い、人気エリアです。それでいて、都心程土地も高くないため、新築RC投資においても人気のエリアと言えるでしょう。

さらに品川区、大田区はワンルーム条例が15戸から規制対象であるため、ある程度の戸数を確保できる土地を見つけられる可能性が高いエリアです。

賃料相場もそれなりに取れるため本来の投資で狙うべき「貸して良し、売って良し」が達成しやすいエリアです。新築RC投資においてはねらい目となるエリアと言っていいでしょう。

以上が新築RC投資における、東京23区の具体的な解説です。実際の検討の際は、各区の条例をよく確認の上、新築企画を進めて頂ければと思います。

皆様のお役に立てば幸いです。

 

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※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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プロフィール

鉄筋たてたろうさん

鉄筋たてたろうさんてっきんたてたろう

不動産投資家
起業家

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経歴
  • □1985年
    福岡県生まれ

    □2004年
    上京、東京大学理科二類入学
    在学中に勉強をして経済系の資格を取得

    □2008年
    就職

    □2012年(27歳)
    独立・起業
    仕事を通じて不動産投資に出会う
    1,2億円の中古マンションを購入(1棟目)

    □2013年(28歳)
    富山に中古マンションを購入
    千葉に木造アパートを新築

    □2014年(29歳)
    千葉に鉄骨マンションを新築

    □2015年(30歳)
    東京23区の土地から新築RC投資へシフト
    以後、都内のRC物件を中心に規模を拡大

    □2021年(36歳)
    本業の他に不動産関連の会社を数社経営
    社員70名、合計年商35億

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