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国土交通省が公示地価発表、全国全用途平均3年連続上昇。

調査(不動産投資)/基準地価・公示地価・路線価 ニュース

2024/03/26 配信

公示地価写真

国土交通省が3月26日に発表した公示地価は、全国の全用途平均が3年連続で上昇となった。

全国2万6000地点を対象に実施したもので、今年1月1日時点の調査結果。全国の最高地価は、18年連続で東京・銀座4丁目の「山野楽器銀座本店」で1㎡当たり5570万円(3.5%上昇)となった。

商業地は、都市部を中心に人流が回復しており、店舗需要とオフィス需要が回復傾向にある。再開発事業等が進展している地域は、利便性と賑わいの向上への期待感などで地価が上昇している。

インバウンドを含めた観光客が流入する地域は大幅な回復傾向にある。都市部中心では、利便性の面でマンション需要との競合が地価をさらに引き上げている。

全国平均地価

三大都市圏でも全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で上昇となり、上昇率も拡大した。東京圏と名古屋圏は全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で、大阪圏は全用途平均・住宅地が3年連続で商業地が2年連続で上昇し、上昇率が拡大した。

地方圏も同様に全用途平均・住宅地・商業地のいずれも3年連続で上昇し、地方四市(札幌市・仙台市・広島市・福岡市)では、いずれも11年連続で上昇している。

上昇率トップ10は熊本県と北海道で7地点

三大都市圏での最高価格や最大上昇率地点を見ると、再開発事業に対する期待感や鉄道新路線などの交通利便性の向上、訪日客の急増に伴うインバウンド需要が地価上昇を牽引している。

今回の地価上昇率を見ると、商業地の1位は熊本県菊池郡大津町で33.2%上昇となり、2位に熊本県菊池郡菊陽町が30.8%でワンツーフィニッシュとなった。世界大手の半導体メーカーであるTSMCの工場進出が地価を大幅に引き上げた。

トップ10の半数には北海道(3位、5位、6位、9位、10位)の地点が入った。北海道も千歳市で半導体メーカーのラピダスが工場を建てることで地価を押し上げているほか、プロ野球日本ハムファイターズの本拠地が北広島市に移ったことなどを反映している。

大阪・道頓堀がコロナ禍からの急回復を遂げている。訪日客の増加に伴うもので、「新世界串カツいっとく道頓堀戎橋店」が1㎡当たり620万円(25.3%上昇)と前年の1.0%の上昇率から大幅な上昇となり、全国上昇率8位にランクインした。大阪圏での上昇率1位としては4年連続となった。

4位の長野県白馬村も八方尾根スキー場が近くインバウンドを取り込み30.2%の上昇率となった。4位までが30%台の上昇率を示した。7位には千葉市美浜区のコストコホールセール幕張倉庫店が入り、27.1%の上昇率で東京圏の1位だった。

住宅地の全国最高価格は、東京都港区赤坂1丁目で1㎡当たり535万円(4.5%上昇)だった。その住宅地の全国上昇率トップ10を見ると、北海道が7地点を占めて、3位に沖縄県宮古島、7位に福岡市博多区、8位に長野県白馬村がランクインした。

1位の北海道富良野市は、リゾート地の「北の峰地区」で外国人需要が旺盛なことから上昇率27.9%となった。2位は北海道千歳市(23.4%上昇)だった。

東京圏地価

大阪圏地価

三大都市圏は人の動きが活発で地価上昇

三大都市圏を見ると、東京は再開発ラッシュだ。JR線中野駅周辺で商業地価は12%台の上昇率を示している。

「中野5-12」の地点では1㎡当たり353万円となり、「中野5-1」の地点は同539万円だった。新宿駅周辺でも再開発事業による街の発展期待に伴い全国価格で5位と6位の地点があり、それぞれ1㎡当たり3800万円、3690万円となっている。

大阪圏の価格1位は「グランフロント大阪 南館」で同2360万円(5.4%上昇)となり、4年連続で大阪圏でのトップとなった。オフィスへの出社が進むなどビジネス需要が活発となったほか、「うめきた2期地区市街地再開発事業」による発展期待などが地価を引き上げており、同地区は2024年に一部開業して2028年に全体竣工する予定だ。

住宅地では、大阪市福島で住宅環境の良好さから8年連続で大阪圏価格(1㎡当たり125万円)の1位となっている。

名古屋圏では、「ミッドランドスクエア」が1㎡当たり1950万円(2.6%上昇)となり、5年連続で名古屋圏の価格1位となった。同圏内の最大上昇率は名古屋市内の「トヨタホーム栄ビル」が15.0%となり、価格は314万円だった。住宅地では、地下鉄伏見駅徒歩圏で強含み傾向にあり、名古屋市中区が7年連続で名古屋圏価格(同190万円)の1位となった。

地方の地価はまだまだ下落が継続

地方四市を含めて大都市部での地価の回復が見て取れる中で、引き続き地価が下落傾向になっている地点もある。地価下落率の商業地ワースト1位は、石川県珠洲市の地点で7.7%の下落率だった。これは、今年元旦に発生した能登半島地震による影響は反映されていないので、人口減少の進展に伴う過疎化が要因となっている。

ワースト10には石川県が4地点、北海道が2地点、宮城県が2地点、愛知県と岩手県が1地点だった。公示地価の「地方圏その他」を見ると、下落地点の割合は全用途で39.8%、住宅地で41.9%、商業地で39.4%が依然として下落が続いている。

健美家編集部(協力:若松信利(わかまつのぶとし))

■ 主な経歴

学生時代から不動産に興味を持ち個人的に不動産関連の記事を多数執筆。大学卒業後、不動産関係情報誌に20年以上勤務。現在は都内のIT会社に勤め、副業でいくつか投資関連の記事を担当・執筆する40代サラリーマン。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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