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【競売事例】920万で落札、リノベもせずに2980万で転売の「プロ仕事」。不動産投資初心者が学べる点は?

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2020/04/23 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。
今回、競売で公開されていた戸建の競売事例をご紹介する。

紹介する物件は、南関東にある戸建物件である。
今回の事例は、転売の事例の中でも、比較的に利益が得られた物件である。但し、どのような競売物件でも転売すれば、今回と同様に利益が得られるとは限らない。

例えば、賃貸向けの物件を落札し、利回り20%の物件でも、転売だと利益が得られない物件もある。一方、転売の利益は得られるが、賃貸だと利回り5%前後の物件もある。

転売向けの物件を狙う場合は物件の見極めが必要である。ポイントは、所在地や築年数、建物状態など、いろいろな条件を確認する必要がある。正直、転売は初心者の方には難しく、プロの不動産業者がやるべき分野である。

読者には、今回、紹介する物件を参考に、賃貸物件を所有していても、後に転売するケースもあるので、このような競売物件もあるということをご理解頂けたらと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
物件は南関東の都市であり、人口は20万人の都市である。
都内には1時間程度で通勤可能である。物件の所在地は最寄りの駅から1kmほど離れたところにある。

(2) 物件概要
物件は、土地が180㎡、建物の延べ床面積が78㎡、築7年の2階建ての戸建である。
外観は、玄関側が白であり、裏の庭側がグレーであり、2色のモノトーンである。駐車場は2台駐車可能である。土地が広いので、庭も広い。

建物外観。築7年で比較的に新しい戸建て
建物外観。築7年で比較的に新しい戸建て

(3) 間取り、室内
間取りは3LDK+Sである。1階はキッチンとリビング、浴室、洗面所、トイレの水回りがある。2階は洋室が3つと納戸がある。

間取り。1階にリビングと水回りがある。2階には洋室が3部屋ある
間取り。1階にリビングと水回りがある。2階には洋室が3部屋ある

以下、室内の写真である。築年数は7年が経過している。比較的部屋の中は綺麗であり、リフォームはクリーニングだけで済む可能性が高い。

室内。築7年が経過し、比較的に部屋の中は綺麗
室内。築7年が経過し、比較的に部屋の中は綺麗

2.物件詳細
(1) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、債務者や所有者などの関係者のコメントが記載されている。
そのコメントには、賃貸中とのコメントがある。退去を求める場合、競落人は裁判所に代金納付後、賃借人には6か月間明渡しの猶予が与えられる。

関係人の陳述等。見落としなく読みましょう
関係人の陳述等。見落としなく読みましょう

(2) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

7,150,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。

9,210,000円

入札件数は4件であった。

(2) 販売価格
落札した方は、転売し、その販売価格は以下である。

29,800,000円

成約した情報が無かったが、販売している情報が無くなっているため、売却済みである。また、その情報には、「オーナーチェンジ」という文言があるため、賃借人を退去させていない。そのため、リフォームは一切行っていない。

4.最後に

今回、競売で取得した戸建てを転売する事例を紹介した。このような転売は、宅建の免許が必要であり、個人向きではない。個人でも賃貸目線で競売物件を落札したが賃貸契約まで至らずに転売した場合、所有期間5年以下であれば、短期譲渡所得で約40%の税金がかかる。

また、落札しても、債務者との退室交渉、残置物処理、リフォームの依頼などがある。さらに、個人の場合、自分で転売をできないので、不動産業者への仲介手数料も発生する。万が一、債務者との交渉が難航し、強制執行にもなれば、さらに費用がかかり、時間もかかる。

法人で転売を行うと、既に債務者との交渉には経験があるため、慣れたものだろう。リフォームに関しては、その地域を担当していれば、安いリフォーム業者との繋がりがあり、値段を抑えて、リフォーム工事ができる。販売は、自分でやれば良い。そのため、競売の転売は、法人向きと言えるだろう。

執筆者:ドクターK

【プロフィール】
「不動産セカンドオピニオンサービス合同会社」所属。競売コンサルタント。年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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