• 完全無料の健美家の売却査定で、できるだけ速く・高く売却

×

  • 収益物件掲載募集
  • 不動産投資セミナー掲載募集

J-REITの分配金でFIRE生活★11月決算の注目銘柄はSOSiLA物流リートと大江戸温泉リート

不動産投資全般/Jリート・小口化商品 ニュース

2023/11/04 配信

株式投資で配当金生活を楽しむように、J-REIT(ジェイリート)で分配金を毎月もらおう!というシリーズ。

J-REITの分配金は、株式投資の「配当金」と同じ意味。しかし、J-REITの分配金利回りは3~6%と、株式投資よりも高配当なものが多い。

11月決算のJ-REITをいま買うと、3ヶ月後の翌2月に分配金がもらえる。そして、J-REITは年2回分配金があるので、翌5月の決算後にも分配金がもらえる。

※SOSiLA物流リート投資法人のサイトより
※SOSiLA物流リート投資法人のサイトより

11月決算のJ-REITは8銘柄!
注目はSOSiLA物流リート投資法人と大江戸温泉リート投資法人

11月決算期の銘柄は次の8銘柄だ。

ユナイテッド・アーバン投資法人
平和不動産リート投資法人
大和証券オフィス投資法人
阪急阪神リート投資法人
アクティビア・プロパティーズ投資法人
日本プロロジスリート投資法人
大江戸温泉リート投資法人
SOSiLA物流リート投資法人

11月決算銘柄表
11月決算銘柄表

※証券コード、銘柄名、投資口価格、予想分配金利回り、NAV倍率。
「投資口価格」は、J-REITの場合の「株価」に相当する。
投資口価格と予想分配金利回りは2023年11月2日終値現在。

注目の2銘柄は以下だ。
SOSiLA物流リート投資法人
大江戸温泉リート投資法人

2銘柄表

利回りが高くなった物流系リート
SOSiLA物流リートは住友商事がスポンサー

SOSiLA(ソシラ)物流リート投資法人は物流施設特化型リート。

2019年12月上場したので、物流施設特化型リートとしては後発だ。

スポンサーは住友商事。今は総合商社としての顔の方が有名だが、祖業は大阪港湾の土地開発事業。今も不動産事業は同社の中核事業だ。

SOSiLA物流リート投資法人は、住友商事が開発する物流施設SOSiLAシリーズやインダストリアル不動産を取得している。

特に、消費地や生産拠点、交通インフラへのアクセスが良く、労働力の確保に有利な「消費地に近接した物流施設」の確保に力を入れている。

大消費地である関東や関西地域にラストワンマイルと近接した立地を選ぶ事で、即納性と配送効率が高い。人口密集地に近いため、雇用も容易だ。

同リートのホームページより
同リートのホームページより

物流施設「SOSiLA(ソシラ)」の名は、社会とのつながり(Sociability)、環境への配慮や持続的成長(Sustainability)、人と労働環境への配慮(Individuality)の3つのテーマで、物流施設のあり方(Logistic Aspect)を目指す事業コンセプトに由来している。

また、物流施設以外の「インダストリアル不動産」とは、データセンター、通信施設、研究施設、工場、資材・車両ヤード及び空港・港湾関連等施設等を指す。

同リートのホームページより(2023年8月4日時点)
同リートのホームページより(2023年8月4日時点)

ポートフォリオの用途別投資比率では、物流不動産94.3%、インダストリアル不動産5.7%。

エリア別投資比率では、関東エリア65.5%、関西エリア33.7%、その他0.8%。関東と関西エリアの大消費地近接地物件を重点的に取得しているのが見て取れる。

物流不動産の築年数別投資比率は、3年以内17.3%、3年超5年以内28.5%、5年超10年以内46.9%だ。

では、最近の状況を見てみよう。

「第7期(2023年5月期)決算説明会資料」によると、2019年に上場してから公募増資を毎年行い、1口当たりNAVが向上している。

また、第7期(2023年5月期)に「SOSiLA尼崎」(兵庫県尼崎市)と「SOSiLA八潮」(埼玉県八潮市)を取得した。

同期末時点での資産規模は1,412億円。中期成長目標は2,000億円台を目指している。

「第7期(2023年5月期)決算説明会資料」より
「第7期(2023年5月期)決算説明会資料」より

そして今年8月に、「LiCS所沢」(埼玉県所沢市)を13.25億円で取得した。

「LiCS」とは、同リートのポートフォリオを多様化する施策の一環で、SOSiLA シリーズ以外の物件に名付けたブランドのこと。

「LiCS所沢」は大手食品スーパーの物流子会社が配送拠点として利用しており、満室稼働中だ。

そして、今回新たに15 年間の賃料固定型マスターリース契約(賃料等の変動に関係なく、固定賃料を受け取る形の契約)を結んだ。

「第7期(2023年5月期)決算説明会資料」より
「第7期(2023年5月期)決算説明会資料」より

また、同リートは上場以来、稼働率100%を誇っている。

ところで、物流施設型リートはコロナ禍で非対面が推奨されて、ネット通販隆盛等による恩恵を受け、人気が高く、利回りが低かった時期が続いた。

現在は物流施設型リートの株価(投資口価格)が下がっている。外国人の投資家達が、利益確定のために売った事も要因の一つと思われる。

このように、物流系リートのブームは終わったように見える。

しかし、別の視点から見ると、物流系リートの株価(投資口価格)が正常ベースに戻った、とも言えるだろう。

物流施設が飽和状態になりつつある、という指摘もあるが、今後は立地と物件スペックがより重視されるだろう。

人手不足も相まって、配送しやすく、働き易い好立地物件が重要だからだ。

スポンサーである住友商事は不動産業に力を入れているので、同リートは今後も好立地で高スペックな物件を開発していくだろう。

同リートも株価(投資口価格)が下がったため、コロナ禍では2%台だった利回りが、現在は4%台と上がっている。

なお、同リートは減価償却費の30%程度を「利益超過分配金」とするルールがあり、分配金の安定化に寄与している。

(物流施設の場合は、他アセットと比べ建物割合が高いことから減価償却費が大きくなるため)

SOSiLA物流リート投資法人
予想分配金:第8期(2023年11月期)2,760円、第9期(2024年5月期)2,729円
保有物件数:17
取得価格合計:1,425億円(2023年8月4日現在)

スポンサーが交代した大江戸温泉リート
温泉施設以外に賃貸住宅等も取得する方向へ

大江戸温泉リート投資法人は2016年8月に上場し、温泉・温浴施設だけを保有する珍しいJ-REITだった。

スポンサーは、大江戸温泉物語を運営する「大江戸温泉物語グループ」。

2015年に米投資ファンド、ベインキャピタルグループが大江戸温泉物語グループの全株式を取得したことから、翌年に大江戸温泉リート投資法人が上場した。

大江戸温泉リート投資法人のHPより
大江戸温泉リート投資法人のHPより

しかし、コロナ禍で同グループの収益が悪化した。

そのため、2022年2月にベインキャピタルが同グループの株式を米投資ファンド、ローン・スターに売却。

翌2023年2月には、大江戸温泉リート投資法人の投資方針が変更された。投資機会の拡大やリスク分散、安定性の向上のため、賃貸住宅など「アコモデーション施設」も保有するとした。

大江戸温泉リート投資法人のHPより
大江戸温泉リート投資法人のHPより

そして、同じローン・スター・ファンドの傘下にある「湯快リゾート」との経営統合についても協議中だ。

実現すれば、経営効率が向上するだろう。両者分をまとめて購買することによる経費削減や、保有物件が重なる地域(北陸や九州、下呂など)は共同でPRもできるだろう。

また、それぞれが持つ「プレミアム」タイプのブランドの統一も検討しているようだ。

今後の分配⾦に関しては、温泉施設などの変動賃料部分は上がっていく予想。

しかし、2024年3月から6月にかけて、「鬼怒川観光ホテル」と「⼤江⼾温泉物語 伊勢志摩」でバリューアップ工事が行われる事により、固定賃料が一時的に減額になる。

その一方、今期から新規物件を続けて取得することで、分配金の増加を目指している。

今年9月には、新しくアコモデーション施設4件を取得した。

「エルプレイス宮崎台(神奈川県川崎市)」、「JMRレジデンス新⼤阪(大阪市)」、「K.緑地(大阪府吹田市)」、「フィール⽩⼭公園・新潟⽩⼭公園ビル(新潟市)」だ。

この新規取得により、現在のポートフォリオは温泉施設などの「余暇活用型施設」11件、「アコモデーション施設」4件になった。

大江戸温泉リート投資法人のHPより
大江戸温泉リート投資法人のHPより

また、新規取得により今期(2023年11月期)と来期の予想分配金を上方修正した。

「本⽇(2023年9⽉25⽇)のプレスリリースに関する補⾜説明(1)」より
「本⽇(2023年9⽉25⽇)のプレスリリースに関する補⾜説明(1)」より

温泉・温浴施設だけを持つユニークな存在だった同リートが、スポンサーが交代し、アコモデーション施設も保有する方針に変わった事で、どう成長していくか注目だ。

大江戸温泉リート投資法人
予想分配金:第15期(2023年11月期)1,431円、第16期(2024年5月期)1,502円
保有物件数:15
取得価格合計:35,983百万円(2023年9月28日現在)。

11月決算銘柄を買って分配金をもらうには、権利付き最終売買日である11月28日15時までに購入しておく必要がある。

最後に、投資判断は自己責任でお願いしたい。

健美家編集部(協力:野原ともみ(のはらともみ))

野原ともみ

Twitter:@noharatomomiJ

■ 主な経歴

会社員をアーリーリタイアし、現在は不動産賃貸業、ライター業、イベント企画・運営業、J-REIT投資などをのんびり行っている。趣味は旅行と料理。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

アクセスランキング

  • 今日
  • 週間
  • 月間

不動産投資ニュースのライターさんを募集します。詳しくはこちら


ニュースリリースについて

編集部宛てのニュースリリースは、以下のメールアドレスで受け付けています。
press@kenbiya.com
※ 送付いただいたニュースリリースに関しては、取材や掲載を保証するものではございません。あらかじめご了承ください。

最新の不動産投資ニュース

ページの
トップへ