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【競売事例】入札件数77件で大人気!最寄り駅から20m、コンビニ賃貸中の1棟マンション

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2023/12/06 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。競売で公開されていた一棟マンションの競売事例をご紹介する。

今回、紹介する物件は首都圏内の一棟マンションであり、入札件数77件、かつ、1億超えで落札された物件を紹介する。

この物件の特徴は、築28年であり、最寄りの駅から約20メートルしか離れていない。グーグルマップで確認すると、最寄りの駅の改札を出て、目の前の道路を横断すると、すぐにマンションがある。雨が降っても、駅から20メートルであれば、傘は要らないだろう。

マンションの1階にはコンビニが賃貸している。もし、食料品や日用雑貨が必要になったら、1階に下りれば購入できる。移動するのが面倒な方にとっては駅もコンビニも近く、ベストなマンションだろう。

裁判所から公開された資料では、不動産鑑定士の評価金額は2,480万円であった。駅近やコンビニ賃貸中を考慮すると、入札件数はかなり多いだろうと想定していた。このような物件も公開されていることをご参考に頂ければと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
この物件がある市町村は、首都圏内にあり、都心から20キロメール圏に位置している。人口は約50万人の大都市である。交通の便が非常に良く、市内には、6路線の鉄道が走り、20を超える駅が点在し、通勤・通学・お出かけには便利である。

ある新聞社主催の「共働き子育てしやすい街ランキング」では、2年連続総合1位を受賞している。

(2) 物件概要
物件は、土地が320平米であり、床面積は559平米である。築28年、4階建ての一棟マンションである。外観はタイル張りであり、通常のマンションである。

同土地には、このマンションの隣に目的外建物があり、履物屋を営業している。近辺状況は、マンションの目の前に最寄りの駅があり、移動にはとても便利である。

建物外観 タイル張りの一棟マンション
建物外観 タイル張りの一棟マンション

(3) 間取り、室内
間取りは以下の通りである。1階は店舗であり、コンビニが賃貸している。2階~4階までは、住居であり、合計9戸あり、各戸の間取りは、2DKである。広さは約40平米であり、ファミリー向けである。

間取り 1階は店舗、2~4は住居であり、合計9戸である
間取り 1階は店舗、2~4は住居であり、合計9戸である

以下、室内の写真である。空室の部屋は物がなく、通常の部屋である。しかし、賃貸中の部屋は長年住み続けていることから、汚れが目立つ。

写真3_室内
室内 各部屋の室内

2.物件詳細
(1) 賃貸契約の内容、関係者のコメント
裁判所の公開資料には賃貸契約の内容、賃借人のコメントが記載されている。以下、その賃料である。以下の賃料以外に、目的外物件もあり、その所有者から地代月々3万円の収入もある。

裁判所から公開された賃料が継続できれば、月々合計710,000円の家賃収入がある。満室時の家賃は、2階、4階の空室の賃料を3階の賃料と同等だとすると、月々合計1,030,000円の家賃収入となる。

賃貸状況 現賃料は月々710,000円、満室時(想定)は月々1,030,000円
賃貸状況 現賃料は月々710,000円、満室時(想定)は月々1,030,000円

(2) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、通常、債務者、賃借人の関係者のコメントが記載されている。入札時点では、物件の部屋の中まで立ち入ることができないため、公開された写真や住んでいる方々からのコメントを参考に物件の状況を確認する必要がある。

重要な記載がされているケースもあるので、必ず確認しよう。

関係人の陳述等 しっかりと確認しましょう
関係人の陳述等 しっかりと確認しましょう

(3) 執行官のコメント
裁判所の公開資料には、通常、債務者などの関係者のコメント以外に、裁判所の執行官のコメントも記載されている。執行官とは、競売などの裁判を進め、書類作成などを行う。

執行官は競売物件を確認した際、自らの意見も記載されているため、必ず確認しよう。

執行官のコメント 特に重要なコメントはなし
執行官のコメント 特に重要なコメントはなし

(4) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

24,380,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。入札件数は77件であり、法人が落札していた。法人が落札しているため、リフォームを行い、転売する想定だろう。

102,220,000円

(2) 利回り
以下、利回りを計算する。また、修繕などのリフォーム費用は含めていない。

現賃料(裁判所からの公開資料)の利回り
落札金額 102,220,000円
月額家賃収入 710,000円
諸費用 3,000,000円(登録免許税や不動産取得税などの概算金額)
表面利回り 8.0%

満室時(想定)の利回り
落札金額 102,220,000円
月額家賃収入 1,030,000円
諸費用 3,000,000円(登録免許税や不動産取得税などの概算金額)
表面利回り 11.7%

4.最後に
本物件に関して、駅近で立地条件が非常に良く、1階はコンビニが賃貸中であるため、安定して家賃収入があり、条件が良かった。

その割には、裁判所から公開された評価額が低かったため、入札件数は多いと想定していた。結果、入札件数は77件であり、落札金額は1億超えて落札された。

落札した法人は、上記の利回りの計算より、利益を考慮した上で入札している。本物件に関して、満室にした上で転売すれば、かなりの収益はあるだろう。このような物件もあることをご理解頂き、ご参考頂ければと思う。

執筆:ドクターK

ドクターK

■ 主な経歴

「株式会社ココス」所属。競売コンサルタント。
年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。
執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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