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会社員と並行で民泊18室をフル稼働 民泊の女王・ぽんこつ鳩子さん出版記念インタビュー

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2023/07/22 配信

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ぽんこつ鳩子さんの運営する民泊。写真の見栄えが予約率に直結するため、必ずプロに依頼する

コロナ禍が収束し、これまで鎖国状態だった日本にもインバウンド需要が急速に復活。そんな今、民泊が熱い、ということで今月発売されたのが、民泊インフルエンサー・ぽんこつ鳩さん初の書籍『未経験、副業でもできる!民泊1年目の教科書(祥伝社)』である。

先日書評記事でもご紹介したこちらの書籍、発売からわずか4日で重版が決定し、Amazonの本ランキングの5つのカテゴリーで1位を獲得するなど、今話題の1冊となっている。

そこで今回は、著者のぽんこつ鳩子さんにインタビューを実施。少ない自己資金でも、副業でも本業収入以上の額を稼ぎ出すポテンシャルを秘める民泊について、書籍にはおさまらなかったこぼれ話などを中心にお届けする。

東京でハードワークのOL生活に行き詰まり、会社を休職して2年間の海外放浪の旅に出た鳩子さん。道中で様々な出会いや経験があったが、その後の人生に特に影響を及ぼしたのが海外で出会う日本人たちとの出会いだったという。

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会社員と並行で民泊、オンラインサロン運営に加えて書籍出版までやってのけるぽんこつ鳩子さん

「若くて体力のある今のうちに、と中南米やアフリカを中心に世界を旅していましたが、旅で出会う日本人はみんな会社員を辞めて来ていたり、半年働いて稼いで半年は旅をしているとか、それこそ旅行中の留守のあいだ自宅を民泊で貸し出すという人がいたり、枠にとらわれない自由な生き方をたくさん目の当たりにしました。

これまでの会社と家の往復生活で凝り固まっていた自分の常識が大きく覆り、帰ってから副業で民泊を始める原動力にもなりました」

たった2年で30室まで規模拡大するも、新型コロナで大打撃
絶対絶命の状況でもインバウンド復活を信じて必死にサバイブ

2018年の帰国後ほどなくして、都内の古い5DKの一軒家を借り上げて、自ら住みながら空いている部屋を訪日旅行者向けに貸す「家主居住型」で民泊をスタートさせた。そこから約2年足らずで約30室(すべて転貸)まで民泊の数を増やしたというから驚きだ。フルタイムで会社勤めをしながら、一体どうやってそこまで規模を拡大したのだろうか。

「私は都心・マンションタイプの民泊新法に則った物件を得意としています。2軒目で借りたマンションは駅からやや遠く、築古で3点ユニットという、住むには不人気で空室だらけの物件でした。

ただ民泊をやるうえでは特に問題ないので、立ち上げたら他の空室も借りて新しく民泊を立ち上げて、ということを繰り返していって、同じマンション内で10室立ち上げました。そのマンションは半分が私の民泊の部屋、みたいな状態でした(笑)」

マンションタイプは立ち上げまでが早く、一度経験すればあとは繰り返すだけなので簡単と鳩子さんは言うが、平日は18時まで働きながら、既存の民泊の運営に加えて毎週のように新規立ち上げを行うとは、凄まじいバイタリティである。

「私が民泊を始めたのがちょうど民泊新法がスタートした時期でした。それまではびこっていた闇民泊が一掃されたタイミングで、立ち上げれば儲かる、みたいなフェーズだったこともあり、やればやるほど稼げる、というのがめちゃくちゃモチベーションになってました。自分の力で稼ぐという体験がとにかく楽しくて、寝てる場合じゃない!って感じで夢中でやってましたね」

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小型の物件は1泊2万円~、大箱の物件ともなると1泊で10万円ほどにもなるという

破竹の勢いで規模拡大を進めていた鳩子さんだが、そこに新型コロナの世界的大流行。埋まっていた予約はことごとくキャンセル、新規の予約もぱったりと途絶え、30室分の家賃など多額の出費だけが重くのしかかる非常に苦しい展開となった。

「不安で押しつぶされそうな毎日でしたが、民泊から完全撤退するという考えはありませんでした。いつの日か必ずコロナが収束し、インバウンドが復活するときがくると信じていたからです。

生き延びるために、いけいけドンドンで増やしてきた部屋の大規模整理に着手しました。市場に数が少なく貴重な戸建と、マンションは条件等の特に良い物件だけ、計10室を残してあとは解約、家具等も一式いくらで売って手放しました。

シェアハウスやマンスリーマンションなど用途をコンバートしたり、ロックダウンで帰国できない外国人や自主隔離をしたい医療従事者の方などに利用いただきながら、なんとかコロナ禍を切り抜けることができました。

我ながら、よく生き延びたなと思います。すべて転貸なので借金して物件を所有していなかったことや、自主管理の比率が高くて管理費を抑えられていたことなども良かったです」

現在はコロナの収束、インバウンド復活にともない再び規模拡大フェーズに。書籍発売時点で18室まで増えている。

キーワードは「海・山・川・雪・祭り」
地方にも民泊で稼げるチャンスはたくさんある

ところで、「民泊なんて、首都圏や著名なリゾート地など、特別な場所でしか成立しないのでは?」とお思いの方もいるのではないだろうか。だが、鳩子さんは多くの海外ゲスト、そして全国各地の民泊オーナーと交流してきた経験から「地方でも民泊で稼げる!」と断言する。

「海外ゲストが日本に求めるのはズバリ『海・山・川・雪・祭り』です。最近ではアニメやマンガの聖地巡礼なんかも人気ですよね。自分の住んでいる地域をよく見回してみれば、外国人から見て魅力的な資源というのが何かあるはず。

地方だとレンタカーで旅をするゲストも多いので、駐車場つきのコンパクトな戸建とかが狙い目ですかね。いずれにせよ民泊に100点満点の物件なんて無くて、どの物件も何かが足りない。そこをいかに補うか、どう料理していくか次第だと思っています。」

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部屋の価格は日々細かく調整。周辺の民泊はもちろん、ホテルの1人あたり単価も意識

ところで民泊初心者の方はご存知でないだろうが、民泊の管理は家主居住型物件でなければ、行政の登録を受けた「住宅宿泊管理事業」に管理を委託しなければならない決まりがある。つまり、自分の物件であっても自分でチェックアウト後の掃除を勝手にやってはいけないのである。

だが、民泊運営上の実務を全部委託するとなれば、売上の20%程度の手数料+清掃費等実費のコストが掛かってしまう。転貸物件の家賃に加えて高い手数料も支払わなくてはならいとあっては、民泊で稼ぐのなんて夢のまた夢、という話になりかねない。

では、鳩子さんや他の稼いでいる民泊オーナーはどうしているのか。ズバリ、住宅宿泊管理事業者からオーナーへの「再委託」で一部業務を請け負うという形をとって委託費のコストダウンを実現している。

これは脱法でもなんでもなく、正式に認められた行為である。実際に鳩子さんはゲスト対応や清掃業者の手配といった業務を再委託によって自分でこなし、宿泊名簿の整理や2ヶ月毎に義務付けられている行政への報告業務は業者に、という分担で委託費を月1~2万円程度に抑えている。

ちなみに、住宅宿泊管理業者に自ら成るという方法もある。「宅建士等の不動産資格」や「住宅の管理・取引に関する2年以上の実務経験」があれば、所定の費用を払って国土交通大臣に登録申請をすることができる。

宅建や不動産会社での勤務経験がなくても、所有物件の管理経験をアピールすることで要件を満たしていると見なされて業者登録できたという実例もあるそうなので、不動産投資家の方なら自分で業者成りするという選択も一考の余地ありだ。

民泊用に物件を買うのは(特に東京では)おすすめしない?!
気になる鳩子さんの不動産投資事情

民泊は別名「買わない」不動産投資とも呼ばれるそうだが、鳩子さんは「買う」不動産投資の方についてはどのように考えているのだろうか。

「まず、買った物件で民泊をやるということは全く考えていません。所有するのに良い物件と、民泊をやるのに良い物件はイコールではないと考えているので、今後も民泊は転貸オンリーです。

ただ、Twitterを始めて不動産投資家の方との交流も増えたことにより、最近は1年に1軒くらいのペースで賃貸用物件を買うようになりました。土地勘のあるエリアで、キャッシュフローより資産性重視で戸建てなどを買っています。

民泊で稼いだあぶく銭を安定資産に換えるイメージです(笑)。でも私はやっぱり民泊の方が好きですね。無理に数を増やそうとは思っていませんが、面白い民泊物件をこれからも作っていきたいです」

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発売からわずか4日で重版出来。分かりやすくて網羅性もバッチリとの評判を得ている

最後に、鳩子さんが書籍の出版を通じて読者へ伝えたいメッセージをいただいた。

「私は民泊と出会ったことで人生が変わり、今も会社員を続けてはいますが、いつでも辞められる自由を得ることができました。30室もやらなくても(笑)、数室やるだけでも人生を変えられるパワーが民泊にはあります。これから副業を始めたい、なにかチャレンジしてみたいと思っている方の背中を押すことができれば幸いです」

健美家編集部(協力:Tamaarai(たまあらい))

Tamaarai

■ 主な経歴

地方都市でサラリーマン業、ライター業、大家業の3足のわらじで活動する30代。 趣味は物件と料理のDIY。 特技は人の顔と名前を覚えること。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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