前回は、私が今から不動産投資を始めるなら何からはじめるか?という内容をお届けしました。
今回は、前回のコラムで書いた準備が整った上で、自分が今から取り掛かるなら、何から始めるか?について紹介します。
■今が旬!現実的に突破口を作れるのが「転貸民泊」
この流れで、僕が選ぶのが「転貸民泊」です。
転貸民泊なら、例えば100万円前後で手に入れた戸建てが、月30万円以上の売上を作ることもあります。
実際に、豊橋大家塾の仲間のオカピー君は、110万円で購入した民泊物件で、月商30万円を叩き出しています。
オカピ―君の民泊
さらに具体的に示すなら、場所は名古屋を選びます。
民泊は今の時代、高収益を生み出せる数少ないツールの一つです。
実は今、東京以外の地方がアツい状態であることを、皆さんはご存じでしょうか?
あまり知られていませんが、最近は東京の民泊プレーヤーたちが、こぞって名古屋に注目しています。
理由は明確です。人口は日本4位の大都市であるにもかかわらず、民泊物件数は日本14位にとどまっているからです。
・インバウンド需要が非常に強い
・まだ競争が比較的緩い
・賃料の安い駅近民泊可物件がある
さらに、名古屋の外国人延べ宿泊者数は2019年225万人⇒2024年369万人に伸びています。
リニア開通を見据え、アジアからの注目度も上昇中です。つまり、需要は爆発しているのに、供給が足りていない。この「歪み」に、勝機があると考えます。
実際、転貸民泊を作って1,000万円前後で売りに出したら、すぐに買付が入って売れたという話も、現場では普通に聞こえてきます。
■「転貸で作って売る」でもいい
ここで大事なのは、民泊を一生持ち続ける必要はないということです。
「小さく立ち上げる⇒実績(数字)を作る⇒事業として売却する」
これも、立派な戦略です。
例えば、以下のような民泊を作ると、どんな投資効果が期待できるでしょうか?
年間売上:600万円
年間キャッシュフロー:330万円
⇒年間330万円の利益が出る「箱=事業」ができました
そして、ここからがポイント。
この事業を自分で持ち続けるのではなく、利回り30%評価で売却します。すると、以下のような収支となります。
売却:1,000万円
売却益:+700万円
これでも、買う側にとっては高利回り事業です。
時間をショートカットする発想ですね。
通常の不動産賃貸(インカムゲイン)で年収500万円の人が数千万円のキャッシュを作るには、20年かかってもおかしくありません。
そんな中、「インカム(家賃・民泊収益)」と「キャピタル(事業売却・転売)」に、この 「事業売却」を噛ませることで、時間を一気にショートカットできます。
■ゼロからでも戦える理由
転貸民泊は、大きな資産がなくても、融資に強くなくても、若くても、会社員でも、設計と動き方次第で今のマーケットに突破口を作れる戦術です。
だからこそ、「今、ゼロから資産を作るなら」転貸民泊を噛ませるというのが、今の市況に合わせた、現実的な答えだと思っています。
■不動産投資家界の到達指標――「505050ライン」
最後に、僕がこれまでの経験から「ここまで来れば景色が変わる」と確信している一つの明確な指標があります。
それが、
キャッシュ5,000万円
純資産5,000万円
年間賃収5,000万円
という不動産投資家界の 「505050ライン」 です。
(※私が勝手に名付けた、完全オリジナル指標です)

これは、「お金持ちになるための数字」ではありません。
“不動産投資を、無理せず続けられる側に回るためのライン”だと思っています。
■なぜ「505050」なのか?
僕自身、ここに至るまでに
・融資が通らず4年何も買えなかった時期
・急拡大しすぎてヒヤッとした時期
・現金がなくてリフォーム代が出せない時期
のすべてを経験してきました。
そして、不動産投資が一番しんどいのは、「まだ余力がないのに、勝負をし続けなければならない時期」でした。
・自己資金が薄い
・純資産も少ない
・家賃収入も安定していない
この状態だと、
・条件の悪い融資も飲まざるを得ない
・少しのトラブルで精神的に削られる
・いい物件が巡ってきたのに自己資金がなくて買えない
という状況になりがちです。
一方、キャッシュ・純資産・賃収がそれぞれ5,000万円規模まで積み上がると、状況は大きく変わります。
「投資の性質そのものが変わる」といっても過言ではありません。
■505050ラインを超えると起きる変化
キャッシュ5,000万円、純資産5,000万円、年間賃収5,000万円の505050ラインを超えると、何がおきるか?自分の経験から紹介します。
・自己資金に困らなくな
・修繕・空室・金利上昇にも動じなくなる
・金融機関との立場が「お願いする側」→「選ぶ側」に変わる
・無理な拡大をしなくても、自然に良い話が来る
つまり、勝負しなくても投資規模が拡大していくフェーズに入る、ということです。
僕は、「いきなり家賃年収1億円を目指そう」とは言いません。
まずは「505050ラインを目標にする」こと。ここが、現実的で再現性の高い到達点だと思っています。
■8年間で「505050ライン」に到達するシミュレーション
以下は、今ゼロからやるならこう組む、という視点で作った8年間のシンプルなモデルです。もし4年間で達成したい人はこの2倍で動けば達成できます。
※すべて概算
※8年間の賃収・CFはすべて再投資に回し、生活費には使わない前提です
1) キャッシュを作るフェーズ(攻め)
■ 民泊転売(8年間で5件)
1件あたり利益:約700万円
700万円 × 5件 = 3,500万円
転貸民泊や小規模民泊は、融資が強くなくても比較的短期間で「数字」を作れるのが最大の強みです。
この「数字が出ている事業」を持ち続けず、売却してキャッシュに変える。ここが、時間をショートカットするポイントです。
■ 物件転売(8年間で3件)
【1件あたりモデル】
購入価格:5,000万円
利回り12%で立ち上げ
利回り10%で売却 → 売却価格6,000万円
売却経費10% → 約600万円
手残り:5,400万円
残債:4,500万円
最終手残り:約900万円
900万円 × 3件 = 2,700万円
派手ではありませんが、「出口が見える物件」を選び、きちんと数字を整えて売る。
これを淡々とやることで、キャッシュと純資産の両方が積み上がります。
▶キャッシュ創出合計
民泊転売:3,500万円
物件転売:2,700万円
合計:約6,200万円
→ 税引き後・再投資後に
キャッシュ5,000万円を確保
同時に、売却益の一部を内部留保し、
純資産5,000万円を形成
2)賃収5,000万円を作るフェーズ(守り)
ここでいう「賃収5,000万円」とは、8年後の年間家賃収入の目標を指します。
■賃収の内訳イメージ
家賃:42,000円/室
想定戸数:約100室
月額賃料収入:42,000円 × 100室 = 約420万円/月
年間賃料収入:420万円 × 12か月 = 約5,040万円/年
■運用戦略のポイント
・家賃4万円台 × 約100室を目安に構築
・対象物件は派手な新築や都心タワーマンションではなく、築古アパートや地方のRC造・S造の物件を想定
・1棟あたり10〜15室クラスの物件を分散取得するスタイル
■この戦略のメリット
・空室リスクの分散:多棟所有により安定運用が可能
・管理の安定化:中規模クラスの物件で管理がしやすい
・土地面積のある物件なら金融機関評価が伸びやすい
この手法は地味ながら非常に堅実で、長期的に崩れにくい安定ゾーンです。
さらに、転貸民泊との相性も良く、民泊需要のある立地であれば、通常の1.5倍程度の賃料で貸すことも可能です。
この戦略を組み合わせることで、より少ない戸数でも賃収5,000万円の達成が見えてきます。
■8年後の到達点
キャッシュ:5,000万円
純資産:5,000万円
年間賃収:5,000万円
※8年間の賃収・CFはすべて再投資済み
この状態まで来れば、「資金繰りに追われない」「融資条件に振り回されない」「小さな失敗はすべて吸収できる」という状態で市場に向き合えることになります。
不動産投資が、ようやく「楽しいフェーズ」に入ります。
■最後に
「今は融資厳しいしライバル多いから、もう無理ですよね」
この言葉、昔の自分がそのまま言っていたと思います。
でも現実は――今も普通に、買っている人は買っています。
特別な才能があるわけでも、最初からお金持ちだったわけでもありません。
エリアを選び、数字を見て、金融機関と向き合い、仲間と情報を回す。それだけです。
拡大できるかどうかは、才能じゃない。
順番と、設計と、動線だと思います。
この話が、「もう無理かも」と感じている誰かにとって、もう一度動き出すきっかけになれば嬉しいです。









