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【競売事例】首都圏内、築6年の築浅、満室一棟アパート、利回り10%

収益物件購入・売却/競売 ニュース

2024/02/01 配信

定期的に競売セミナーを開催し、日々、競売の相談を受けているドクターKである。競売で公開されていた一棟アパートの競売事例をご紹介する。

今回、紹介する物件は、首都圏の一棟アパートである。この物件の特徴は、築6年の築浅であり、満室、利回り10%の優良物件である。

読者の中には、競売物件で利回りが10%だと、「低い」と思われる方がいるかもしれない。但し、築6年の築浅であり、首都圏内の物件を考慮すれば、悪くない利回りだと思う。

この物件の近辺は、約500メートル離れたところに海があり、マグロの水揚げで有名な漁港があり、かつ、海水浴場や公園などの観光スポットもあり、賑やかな地域である。海辺付近に住みたい方にはお勧めの物件である。このような物件も公開されていることをご参考に頂ければと思う。

1.物件概要
(1) 所在地
この物件がある市町村は、首都圏内の最南部にあり、温暖な気候である。地理的には、海に面している部分が多く、マグロの水揚げで有名な漁港があり、漁業が盛んである。漁業以外には農業も盛んであり、大根や白菜が栽培されている。夏場はスイカも美味しいとのこと。

観光スポットは海水浴場が多く、夏場は近隣の地域から多数の海水浴客が訪れる。人口は約4万人、都心から少し離れて、毎日の通勤は大変かもしれないが、頻繁に都内に行く必要がなく、海辺付近でのんびり過ごしたい方にはお勧めの地域だろう。

(2) 物件概要
物件は、土地が284平米であり、床面積は279平米である。築6年、3階建ての一棟アパートである。外観は白であり、一部タイル張りである。2階や3階に行くための階段が設置されている。

建物の前は駐車場であり、5台の駐車が可能である。その敷地内には自動販売機も設置されている。この物件は県道沿いにあり、目の前の道路は比較的、交通量が多いと思われる。最寄りの駅からは、約4km離れたところにあり、バスや車が必要だろう。

建物外観、白と一部タイル張りの一棟アパート
建物外観、白と一部タイル張りの一棟アパート

(3) 間取り、室内
間取りは以下の通りである。1階は事務所、2階~3階は住居であり、合計5戸ある。住居の各戸の間取りは、2LDKである。各戸の広さは約45平米であり、ファミリー向けである。

間取り 1階は事務所、2~3階は住居であり、合計5戸である
間取り 1階は事務所、2~3階は住居であり、合計5戸である

以下、室内の写真である。築浅ということもあり、各部屋は比較的綺麗である。

室内 各部屋の室内
室内 各部屋の室内

2.物件詳細
(1) 賃貸契約の内容、関係者のコメント
裁判所の公開資料には賃貸契約の内容、賃借人のコメントが記載されている。以下、その賃料であり、満室である。月々の賃料収入は合計314,000円である。

1階は事務所であり、法人と賃貸契約している。広さに対して、家賃が低いが、こちらは債務者と関係がある法人と契約しているため、低く設定されている。

賃貸状況 賃料は月々314,000円
賃貸状況 賃料は月々314,000円

(2) 関係者のコメント
裁判所の公開資料には、通常、債務者、賃借人の関係者のコメントが記載されている。入札時点では、物件の部屋の中まで立ち入ることができないため、公開された写真や住んでいる方々からのコメントを参考に物件の状況を確認する必要がある。

今回、202号室の方から302号室の騒音に悩まれているというコメントがある。重要な記載がされているケースもあるので、必ず確認しよう。

関係人の陳述等 1ページ目
関係人の陳述等 1ページ目
関係人の陳述等 2ページ目
関係人の陳述等 2ページ目

(3) 執行官のコメント
裁判所の公開資料には、通常、債務者などの関係者のコメント以外に、裁判所の執行官のコメントも記載されている。執行官とは、競売などの裁判を進め、書類作成などを行う。

執行官は競売物件を確認した際、自らの意見も記載されているため、必ず確認しましょう。今回、1階に賃貸している会社とEの間で、本物件の譲渡の経緯が記載されているが、本物件が競売で公開され、結局、落札できれば、落札者が所有者になる。

執行官のコメント
執行官のコメント

(4) 物件評価の金額
裁判所から依頼された不動産鑑定士による競売の基準価格は以下である。

26,690,000円

上記の金額は、裁判所から依頼された不動産鑑定士によって、査定される。この金額は、一般流通市場の価格よりも安く設定される。理由は、この金額が一般流通市場よりも高いと誰も入札せず、競売自体が成り立たないためである。

3.落札結果
(1) 落札結果
落札金額は以下である。入札件数は5件であり、法人が落札していた。法人が落札しているため、リフォームを行い、転売する想定だろう。

35,999,000円

(2) 利回り
以下、利回りを計算する。また、修繕などのリフォーム費用は含めていない。

落札金額 35,999,000円
月額家賃収入 3,768,000円
諸費用 1,000,000円(登録免許税や不動産取得税などの概算金額)
表面利回り 10.2%

4.最後に
本物件に関して、築浅6年、一棟マンション、利回り10%の物件である。一般の不動産投資家からみると、利回り10%だと「低い」、「一般流通の物件と変わらない」と思われるだろう。

しかし、首都圏内であり、築浅6年を考慮すると、悪くない物件だと思う。今回、落札者が法人であり、転売目的なら、利回り7~8%で転売される可能性がある。

もし、利回り7%で転売できれば、利益は1000万以上が得られるだろう。このような物件もあることをご理解頂き、ご参考頂ければと思う。

執筆:ドクターK

ドクターK

■ 主な経歴

「株式会社ココス」所属。競売コンサルタント。
年に数十回の入札を行い、数件落札。競売をやりたい初心者向けに毎月競売セミナーを開催し、競売のノウハウを伝授。
執筆活動も行い、著書「はじめての競売」に一部寄稿。

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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