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年収300万、貯金300万のアラフォーシンママ、半導体で盛り上がる熊本で1棟アパート購入

不動産投資全般/投資家インタビュー ニュース

2024/02/02 配信

半導体で世界最大手のメーカーが新たな工場を建設することで活気を増している熊本。そんな熊本で昨年、大家デビューを果たしたのが37歳、医療職に従事するKさんだ。

Kさんは6歳の子供を一人で育てるシングルマザーでもある。購入したのは、熊本市内にある1650万円の築34年の中古アパート。単身者向けの1R+ロフトが6戸入る。

元手300万、年収300万台で、いかにして融資を使って物件を手に入れたのか? Kさんの不動産投資体験談を紹介する。

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Kさんが購入した中古1棟アパート

コロナ禍で病院の経営が悪化。ボーナスが出ない!

離婚して数年、子供と2人で2Kの賃貸アパートでつつましく暮らしてきた。子供が幼いことから働く時間などに制限があるものの、子供一人ならなんとか育てていけると感じていた。しかしコロナで状況が一変する。勤務先の病院の経営が悪化し、ボーナスがでないかもしれない事態に。

同じ県内に両親もいたが、数年前に熊本県南の地域であった豪雨災害によって実家が半壊状態になっていたこともあり、金銭的には頼りづらく、お金の不安を感じるように。

「月給は手取り10万円台でがそれほど多いわけではなく、生活費の一部としてボーナスを頼りにしていました。1年間出ないぐらいなら我慢できたのですが、コロナ禍が2年以上も続くとさすがに不安でした。

節約生活は続けていましたが、しかしそれだけではお金の不安は解消できず、株の本を買ってみたり、ポイ活の講座を受講したり、投資について考え始めました」

株は本に書いてあることを実践するのは難しく、ポイ活なら失敗してもポイントを失うだけで、リスクが少ないと思い、始めることに。

ポイ活講座で知り合った仲間が不動産投資を始め、読んでいたメルマガに「不動産投資」について紹介されてあるのを見るうちに、不動産投資にも興味を持つように。

「ポイ活仲間のママさんが1棟アパートを購入するなど大家デビューする人が何人かいて、うらやましいけど私には無理だと思っていました。それでもポイ活や節約に励むうちに300万円の貯金ができ、これを元手にもっといい投資法はないかと考えました」

物件価格の2割の頭金を用意、2000万以下の物件を探す

そんな折、ある人の不動産投資体験談をWEBで目にする。その記事によると、「物件価格の2割の自己資金を入れると、日本政策金融公庫で1棟アパートの融資を受けることができた」とのこと。

「私の場合、頭金を2割入れるとして、元手300万円とすると2千万以内でないと買えないと思いました。自宅から幼児と一緒の行動でも日帰りで行ける福岡、熊本、鹿児島で、2000万以下を条件に探し始めました」

並行して融資先を探し始める。ノンバンク系の金融機関と日本政策金融公庫に話を聞いてみることに。

「自分の属性から、当初は銀行から融資を受けるのは難しいと感じていました。某ノンバンクからは『福岡の物件なら融資ができるが、熊本は難しい』といわれました。

公庫からは『お子さんも小さいですし今後教育費が必要になるため、まずは手元にある300万円で買える築古戸建や区分マンションで実績を積むのがいい』と諭されました」

ちょうどその頃、熊本に半導体のメーカーの移転が決まり、周辺の不動産価格が上がるなど活気を増していた。そうした影響もあってか300万で買えるような戸建も区分マンションもなかなか見つからなかった。

その後、何度か物件資料を持ち込み融資の相談をしていた信用組合の担当者さんを訪問する。すると先方から、「戸建や区分ではなく、1棟アパートのほうが融資しやすい。1棟ものを買いませんか?」といわれ、1棟アパートに視点を移す。

それから2か月くらい経った頃、ポータルサイトで1棟目となるアパートの情報を見つけた。

「運よく土地勘のある熊本市で、1750万円で売りに出ている、築34年、1R+ロフトが6戸入る中古アパートを見つけました。家賃は2.5~3万と下げ止まっていて、これ以上下がることはないと思いました。

駅まで徒歩24分ですが、大通りのバス停までは徒歩5分、駐車場がないものの、徒歩で行けるエリア周囲に生鮮スーパーやコンビニ、医療施設も多く住みやすいと感じました」

大通りに近く、熊本県内でも人口が減らないエリア。家を建てたい人が多いエリアで、この先、賃貸ニーズが手堅くあると感じたことや、満室で入居者は長く住んでいる人ばかりであることも購入を後押しした。

1550万円で、1番手で買い付けを入れるも、差し戻され1650万円で交渉成立。融資は過去に相談で持ち込んだ物件の融資を2度断られた信金さんで、期間15年、金利約2.3%で組むことができた。

「信金の担当者さんから全額プロパー融資は厳しいといわれ、プロパー融資と保証協会付のローンを組み合わせたローンを提案されました。2つを合わせた金利は約2.3%ですが、計算すると表面利回り12%で、修繕費を貯めていっても、しっかり手残りがあり、購入を決心しました」

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購入したアパートの室内。ロフト付のワンルーム

築34年、懸念するのは「修繕費」と空室

満室で購入を決めたが、購入を決めた段階で「1室、退去がある予定」だと仲介業者から聞かされる。そこで1室、空室に。購入から半年ほど経つが空室が埋まっていない。これは喫緊の課題である。もう1つ、築34年と古いことも懸念材料に。

「大規模修繕の履歴があるか調べたのですが直近の持ち主の情報は分かってもその前の大家さんの情報まで遡ることができませんでした。なので大家仲間と一緒に現地調査に行きました。

階段などリフォームがされている形跡があり、2016年の熊本地震の影響が外壁などに見当たらないことから、すぐに修繕の必要がないと判断しました」

1室退去はあったが、毎月家賃が入ってくることに、ありがたみをひしひしと実感している。

「ボーナスがなくなることにおびえ、月に換算して月1~2万の収入減にびくびくしていました。物件購入後、修繕費の積み立てを差し引いても、数万円の手残りがあります。

戸建や区分マンションを買っていたら、退去があれば持ち出しで、支払いだけがある状態です。

そう思うと給与収入が生活費の頼みの綱である自分には6戸ある1棟アパートはリスクヘッジになり、シングルマザーである自分にとってはいい選択でした」

今後は空室を埋め、大家としての実績を積み、ゆくゆくは大きな物件へと買い替えができればと考えている。

最後にこれから不動産投資を始めようと思っている人に向けてアドバイスを。

「自分の投資のモットーはコツコツと実績を積みながら増やすこと。投資信託もしているのですが小さくコツコツ増やしています。

不動産投資も元手から買える規模を計算して、経験を積むのが大事かと思います。また気軽に相談できる大家仲間がいると心強いですね」

地方で、アラフォーで、ママで、知識ゼロから半年で、1棟アパートの購入ができることを示してくれたKさん。これから不動産投資を始める方は、ぜひ参考にしていただきたい。

健美家編集部(協力:高橋洋子(たかはしようこ))

高橋洋子

https://yo-coo.wixsite.com/home

■ 主な経歴

暮らしのジャーナリスト。ファイナンシャルプランナー。
大学卒業後、情報誌などの編集を経てライターに。価値0円と査定された空き家をリノベーションし、安くマイホームを購入した経験から、おトクなマネー情報の研究に目覚め、FP資格を取得。住宅、マネー関連の執筆活動を行う。

■ 主な著書

  • 『家を買う前に考えたい! リノベーション』(すばる舎)
  • 『100万円からの空き家投資術』(WAVE出版)
  • 『最新保険業界の動向とカラクリがよ~くわかる本』(秀和システム)など

※ 記事の内容は執筆時点での情報を基にしています。投資等のご判断は各個人の責任でお願いします。

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